記事タイトル:内分泌学会に出席して |
梶山先生のお考えのように、ノスカール(これは発売中止になりましたが)以外でも、 メバロチン、リポバス、セルタ、ローコールといったHMG-CoA reductase inhibitors が骨粗しょう症に有効なのではとの可能性が昔から言われています。最近、大規模スタデイ で効くかもという結果と効かないのではとの結果がランセットやJAMA?などに出たらしいのです が、私は読んでいないので詳しくは知りません。だれか教えてくださると幸いです (が無理かな?)。[2001年3月13日 17時45分5秒]
ということは、高脂血症のお薬も リウマチに効くのでしょうか?[2001年3月12日 22時8分39秒]
小竹先生にお願いして、PPAR-gamma ligandがNF-kappaBの経路を阻害して破骨細胞の分化 を抑制するという実験データが出ているところです。だから炎症抑制のみならず骨吸収抑制もあるということでリウマチに有用というストーリーです。 臨床でどうだかわかりませんが。[2001年3月12日 17時37分27秒]
土曜日に内分泌学会春季臨床大会に出席(4年ぶり)しました。専門医を維持するのも 容易ではありません。 春季臨床大会は、ほぼ症例報告、臨床研究、教育講演に特化しています。 1)インスリンを打っている糖尿病患者で、自動車運転などに集中すると血糖が一時的に 下がり、事故を起こしたケースが散見されるそうです。車の運転に注意、は抗ヒスタミン薬だけ ではないようです。 2)チアゾリジン系薬剤(ノスカールなどです)は、in vitro で破骨細胞形成抑制、 骨吸収マーカー低下、脂肪細胞でのレプチン発現低下、またレプチンは中枢作用で マウスの骨形成抑制効果がある、など報告されているようです。その上で、 実際にノスカール投与患者群で、腰椎骨密度の上昇、血中レプチン濃度低下が認められ、しかも 詳細は忘れましたが、レプチン低下は糖代謝、体脂肪、骨代謝マーカーとは独立に 骨密度上昇に寄与している可能性が考えられる、との発表がありました。 2)に関しては、小竹先生や岡本先生はかなり詳しいのではないでしょうか?![2001年3月12日 10時56分36秒]