記事タイトル:腎機能悪化の原因 


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お名前: 山中 寿   
J-ARAMIS採血時に全例Ca, Piを測定するようにプログラムすることは可能だと思いま
す。
骨粗鬆の治療は整形外科の先生方が処方されることも多いので、意見を聞きたいところ
ですね。
[2002年12月29日 22時17分4秒]

お名前: 梶山   
VitDやCaを使っている人は、血清Ca,Pは一回測定して問題なければ、
半年に一回ぐらいでいいのでは無いでしょうか。

Ca製剤については、私は、随時尿中のCaCr比をみて、0.3をこえたり、
また、尿中にシュウ酸Caのcrystalがある場合は、Ca製剤は止めてい
ます。一度、尿管結石を作って、本院救急外来にお世話になりました。

最近は、普通に食事が取れている人には、Ca剤を出さない事の方が
多いです。
[2002年12月29日 22時4分54秒]

お名前: 勝又康弘   
私の書き込みで,他の症例と記憶がごっちゃになって,不正確な記述がありました。

正確には,採血は定期的にされていたのですが,Ca値はずっと測定しておらず,Creが徐々
に上昇してきたにもかかわらず見過ごしてMTXを処方し続け,体調が悪いと予約外で受診し
た際に既に汎血球減少やX-PにてIPの徴候が出ていたのにdataは次回外来でcheckとしてMTX
を内服させ続け(川崎病院では特に至急扱いにしなくても検査1-2時間後には病院内のどの
コンピュータ画面でも検査結果やX-Pを確認できるのですが),その数日後に全身状態が更
に悪化して救急外来を受診し,そこで私が診察したのでした。
[2002年12月29日 16時44分40秒]

お名前: 鎌谷直之   
RA、膠原病で(特にVit-D処方の方には)Ca, Pを自動的に測定する位にしたほうが本当は
良いのでしょうか。確かに、セットメニューの中に入っていないので省略しがちです。と
きどき、VitDを長期に用いてCa測定を行っていない人がいてはっとします。電子カルテな
どではプログラムでチェックできるのでしょうね。

しかし、毎回行うと保険で削られます。患者さんの負担にもなります。
こういう掲示板で注意を喚起するのが良いと思います。
ところで、何ヶ月に一回くらい測定するのが良いでしょうか。これもヒヤリハットの一つ
でしょう。


やはり、これまでの日本ではあまりにも論理的な根拠をもった議論が少なすぎたのではな
いでしょうか。おそらく、医学では学閥が(今でも東京女子医科大学以外ではそうです
が)強すぎて、秘密を守れる、さわぎを起こさない方が良い、などの要素が働いていたよ
うに思います。

アプリオリの判断基準が無くなるとすると、我々はどこに(正義や真実の)判断基準を置
いたら良いでしょうか。
[2002年12月29日 7時49分40秒]

お名前: 勝又康弘   
私が派遣先の川崎病院の救急外来で診察し、RA+急性間質性肺炎+汎血球減少+腎障害を認
め、入院させて担当した患者さんがいました。
その患者さんは、骨粗鬆症に対して川崎病院のリウマチ内科と整形外科からVitD製剤と
Ca製剤をそれぞれ重複して処方され(外来は私ではありません)、リウマチ内科からはRA
に対してリウマトレックスを処方されていました。一年近く、採血はされていませんで
した。
過剰なVitD製剤およびCa製剤処方→高Ca血症→腎障害→MTX血中濃度上昇→副作用→汎血
球減少+間質性肺炎と考え、リウマトレックスおよびVitD・Ca製剤を中止し(もちろんそ
れ以外の一般的な治療もして)、間質性肺炎はある程度残るも、幸い他の状態は回復しま
した。
川崎病院では、外来カルテは全科共通で1冊のカルテとなっており、処方はオーダリング
システムになっているので、他科であっても処方内容は確認すればできたはずなのです
が、外来担当医がそれを怠っていました。リウマトレックスを処方しているにもかかわ
らず、長期間採血検査を怠っていました。厳しい言い方にもなるかもしれませんが、諸
般の事情があるにせよ(外来が忙しいとか患者さんが検査を好まないとか)、担当医は不
作為を責められてもやむを得ない事例と思われます。因に、内科と整形外科で処方され
たVitD製剤がそれぞれワンアルファとアルファロールと別の品名であったことも盲点で
した(同じであれば重複処方ということでコンピュータ上で警告が出ます)。
そのようなこともあって、私は骨粗鬆症の治療をしている患者さんではルーチンにCa値
を測定しています。
私の症例では、患者さんや家族の不信や不満はあったものの何とか訴訟などには至らず
に済みましたが、最近この掲示板で話題になったように訴訟を避けるためには何もやら
ない方が良いのかもしれませんが、やるべきことをやらなくてもやはり訴訟にはなり得
ると思います。そしてそういう不作為にこそむしろ本人も直ぐには或いは問題化するま
で気づかないミスが生じやすいのではないかと思います。
[2002年12月29日 0時45分10秒]

お名前: 梶山   
高カルシウム血症は腎機能障害の原因
になります。メカニズムは後程御報告
致します。

精神症状は、CaとMgの両方が関与してい
ると考えております。

ちなみに私が使用した緩下剤は、あの甘〜いやつです。
[2002年12月28日 14時28分54秒]

お名前: 赤真秀人   
もちろん高カルシウム血症で腎機能は悪化しますが、それと同時期かその前?に便秘になると思
いますが、いかがでしょうか。原発性副甲状腺機能亢進症を見つける一つのポイントというか臨
床でのコツは、「便秘」の発見です。(私は一応、内分泌学会の専門医で代議員もしていま
す。)

とすると、この患者さんは、結果的にですが、高カルシウム血症で便秘を作ってしまい、高カル
シウム血症と緩下剤(Mg)で腎機能も悪化させてしまった、というvicious cycleに陥ってしま
ったのでしょうか?

決して批判しているわけではありませんので、念の為。私も今まで、何回も悩んだり、悩まされ
たりしたことがあります。私は、そういったことこそが「臨床」、「臨床医」なのだと思いま
す。
[2002年12月28日 13時31分36秒]

お名前: 鎌谷直之   
高カルシウムは腎機能悪化の原因になると思います。

ところで、私が外来で見ているかたでpseudohypoparaでCaが常に6mg/dl台の人が
います。これが5mg/dl台になるとほとんど必ず痙攣が起きるのです。これがどうやら
テタニーらしい。テタニーというと、腕が痙攣するだけかと思っていたら全身の
convulsionで、癲癇みたいなのです。しかし、Caに全く比例するのでテタニーだと思います。

αロールを増やすとCaを正常にできるのですが、腎と脳にCaがかなり沈着しています。
αロールをやめると痙攣が頻発します。増やすとこれ以上Caが沈着するのが怖いので
ちょびっとやっています。おかげで痙攣は起きていません。
腎機能はクレアチニン1.6位だったと思います。
どうすればいいのでしょう。

内分泌の専門家はこのまま見ていてくださいといいます。面白い事にCaが高いと尿酸が高
くなります。低いと低くなります。
[2002年12月28日 9時14分42秒]

お名前: 谷口敦夫   
数年以上前、牛久であるRA患者さんの血清クレアチニンが上昇していき、某腎臓内科で
精査してもらったことがありました。このときは血清カルシウムが高値で、患者さんは
リウマチ科と整形外科と近所の先生からビタミンDを処方されていました。これらを中止
し、エルシトニンを開始して、血清クレアチニンは正常化し現在も通院中です。
ところで、この症例では精神症状は高マグネシウム、腎機能悪化は高カルシウム、なの
でしょうか?また、高カルシウム血症は腎機能悪化の直接原因になるのでしょうか?
[2002年12月28日 1時56分35秒]

お名前: 梶山   
ECGは取りませんでしたが、電解質はもちろんチェック
しました。Kが高値で無い事は、最近のデータで解って
いました。でもECG取るべきであったと私も思いました。
(しかし、portable ECGを持って往診しないシステムなの
です。院長に提案してみます。)


この患者さんの治療でのミソは、緩下剤なのです。
この人の場合、今まで何度も排便困難で腹痛、食欲不振
をおこし、場合によっては感染を起こし、抗生剤を使う
こともありました。

中止のカマは正解です。もうひとつはVitD製剤です。
で、緩下剤として***を処方したところ、カマ中止
による排便トラブルも無く、電解質異常(Ca=11.8, P=5.2, Mg=3.2) 、
異常行動と腎機能障害が改善しました。

porosisに対し、週に一度、サケシトニンの筋注をやっ
ていました。これはむしろCa高値の治療にもなるため続
行しました。これも効を奏したのかも知れません。

そして、私がこの症例で、学んだ(というより思い出した)
のは腎機能悪化はCaの是正で改善しうると言う事でした。

ちょっと腎機能が最近おかしいなと思うRA患者さんが
いた場合、NSAIDSかな?脱水かな? 降圧剤かな?DMARD
かな?アミロイドーシスかな?など
と考えますが、もともと腎機能が余りよく無い場合、
Ca製剤やVitDが処方されていると、高Caになる場合がある
と思います。RAの患者さんで、VitD+Ca飲んでいるひとは
結構いますよね。で、Ca.は普段あまりルーチンには測定し
ませんよね。と言う訳で、ああ、これからは気をつけなけれ
ばいけないなあと思った次第です。あと、尿酸が>10で高い場
合も、これを下げてやるだけで腎機能は改善する場合がありま
すね。

さて、わたしは新たにどんな緩下剤を使ったでしょうか〜?
透析をやっている先生にはなじみのある液状の飲み薬です。
ちなみにラキソベロンではありません。ラキソベロンでもよ
かったかも知れませんが。
[2002年12月27日 17時37分20秒]

お名前: 赤真秀人   
中止:1にカマ、2にアルサルミン

開始:1にカルシウム静注、2にクレメジン

正解かはわかりませんが、パート先ではこのような時、まずK,Mg、Caなどの異常
をいち早く発見するため、1秒でも早く心電図をとるべきだ、と思います(というより、
そのように私は教えられてきました)。梶山先生はとりましたか?
[2002年12月27日 14時21分55秒]

お名前: 山中 寿   
???
カマ中止・カルシウム開始??
[2002年12月27日 11時25分42秒]

お名前: 谷口敦夫   
Vit DかCa製剤?
[2002年12月26日 23時36分11秒]

お名前: 梶山   
皆さんは、リウマチ患者さんなど、亜急性に
腎機能悪化を認めた場合、原因として何を想定
して何を検査しますか?

最近、私は当たり前と言えば当たり前ですが、
以下のような症例をパート先の往診中の患者さん
で経験し、当センターの外来患者さんにも起こり
うることだと思い、外来でも気を付けて見るよう
にしよう、と思いました。

80才台の女性。大腸癌のオペ後。肛門はintact。
高血圧と腎機能障害(最近のCr=2.2、悪化時ピークCr=2.56
)あり。オペ後の癒着のせいか、排便困難が時々あり、緩下剤
の内服は欠かせない。その他にも幾つか内服薬があり。
(想像してみて下さい。)
3ヶ月程前から言動がおかしくなり、当初は痴呆と
思われていた。しかし、1ヶ月程前から、ベッドで、
うめきながら体をよじったり、床にうつ伏せに寝そ
べって苦しそうに体を床に擦り付けるなどの異常行動
を取り始めた。

という症例です。で、私がある薬剤を中止して他の
薬剤を新たに開始したところ、異常行動も無くなり、腎機能
もCr=1.56まで若干改善しました。

さて、私は何を中止にして何を開始したでしょうか〜?
[2002年12月26日 22時20分58秒]

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