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お名前: 鎌谷直之
正直言って私にとって、解剖学の写本をしている学生とか、尾崎豊の
弾き語りをしている人とかはどうでもいいけど(多くの日本人にとっては
どうでもいいことではないということはわかるけど)それよりも本当は
赤真先生が夢を持てないと言うことの方がもっと何十倍も問題が
大きい。
それは今の日本の問題を典型的に表現していると思います。
[2002年4月1日 22時37分41秒]
お名前: 赤真秀人
JR金山総合駅前で、
1)内科学会の展示から・・・明治中期の済生学舎の教科書「実用解剖学」をお金のない学生が
写本しているのに感動しました。図なんかコピーみたいにそっくりさんです。また、ベルツ教授
の教科書訳?による亀氏内科学(1892年)によると、「日本に痛風が甚だ少ないのは、ビールや
ブドウ酒を飲まないからであろう」とある、そうです。
2)夜、駅前や駅の構内で、20組ぐらいの15ー20歳ぐらいの若者が、自作自演や尾崎豊などの
弾き語りを必死にしていました。どうみても、あまり上手なグループはなかったけど、いくつか
のグループは将来ビッグになりたい、といっていました。夢を持てる彼らが羨ましいかぎりでし
た。(内緒・・・私にとって内科学会学術大会よりも10倍以上、面白かった。)
[2002年4月1日 17時13分4秒]
お名前: 田中 栄一
日本内科学会第一日目に参加してきました。
主に気になった(勉強になった)3点を報告します。
1. 慢性進行性腎疾患(Cr1.5-3程度まで)の進行予防には、降圧療法と尿蛋白の減少が最も
大事。腎の予備能力は強いため、GFRが正常でも、Cr1.5程度であれば、相当の組織障害が
あると考えてよい。腎保護作用や降圧効果・また尿蛋白の減少効果の面から、慢性進行性
腎疾患(正常血圧の人にも)に対し、ACE-IやARB (AT1阻害薬)はそれぞれ単独で、また、
ACE-IとARBの併用がより有効との報告がここ数年で多数あり。ただし、腎機能低下が強い
症例では、これらの併用による腎性貧血と高K血症の増悪に注意が必要とのこと。
2. 慢性心不全に対しては、無症候の時期から、ACE-Iやβブロッカーを使用し、心不全の
進展を遅らせる必要がある。ACE-IとARB(AT1阻害薬)の併用で、より有意に心機能の改善・
BNP低下を起こし、βブロッカーとともに、生命予後の改善が見られたとの報告が散見され
る。
3. 肺炎球菌による肺炎は依然として、高齢者や免疫低下の患者に多い。ニュウモバックス
という(23種類の肺炎球菌の莢膜多糖体抗原を含む)不活性化ワクチン(万有製薬)によ
り、入院・死亡のリスクをそれぞれ63%・81%減少させる。この23タイプで、現在の世界の
肺炎球菌による肺炎の起因菌(各種抗生剤の耐性菌含む)の80%をカバー。日本での使用は
欧米に比しかなり低い。一回打てば、5-10年は効果が持続。保険適応は現在なく1回あた
り、5000-7000円程度。もっとインフルエンザワクチンのように使用されるべきと。
[2002年3月31日 20時21分51秒]
お名前: 山中 寿
日本内科学会総会に参加してシンポジウムで話してきました。
2002年3月29日(金)日本内科学会総会
シンポジウム:血管新生と臨床 司会:曽根三郎(徳島大3内)・永井良三(東京大3内)
佐藤靖史〔東北大〕
1.発芽型と脈管形成型のコンビネーション
2.脈管形成型:MAPC Multipotent adult progenitorが骨髄から飛んでくる
山中:
1.RAの中心的病態である関節滑膜の増殖に血管新生は不可欠である。
2.RA滑膜では血管新生促進因子と抑制因子の不均衡が生じている。
3.種々の抗リウマチ薬や抗サイトカイン治療薬の治療効果の一部は血管新生抑制作用を
介する。
4.血管新生を標的とした新たなRA治療手段の開発が期待される。
高木均(京都大学:眼科)
1.糖尿病性網膜症における血管新生にはVEGFとAngiopoietinが重要
2.血管新生は後期病変であるがVEGF自体は早期から発現している
3.抗VEGF療法を局所的に行う必要性がある
森下竜一(大阪大学)
1.動脈閉塞性壊疽、心筋梗塞、狭心症の治療に対するHGF遺伝子治療・VEGF遺伝子治療
2.DNAを局所的投与することで全身に対する影響を回避する
VEGFを投与すると、血管透過性亢進による浮腫・低血圧が起こる、糖尿病網膜症
HGF-DNA投与ではHGF血中濃度は上昇しない
3.動脈硬化性壊疽に対して7例に実施し、25%以上改善が6例
服部豊〔慶応大学・血液内科)
1.骨髄にも血管がある!!CD34で染色される
2.サリドマイド100mg〜400mg投与による治療抵抗性骨髄腫の治療
3.40〜50%に有効。M蛋白の著明減少。過粘度症候群の改善
佐野聖二・曽根三郎(徳島大学第3内科)
*血管新生阻害剤:増殖中の腫瘍組織における血管新生を抑制する
*血管標的薬:既に増殖した腫瘍を攻撃する
Combretastatin, EGF受容体阻害薬ZD6126
両肺野に広がった小細胞型肺癌の浸潤影がまるで抗生物質が奏功した肺炎像のように軽快
する印象的な写真が印象的でした。
血管新生の分野では、正直言ってリウマチ領域は遅れていることがはっきりし、やや情け
なく思いましたが、同時にやるべきことがいっぱいあることにがく然としました。
[2002年3月29日 20時26分7秒]
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