記事タイトル:コクランレビュー 


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お名前: 鎌谷直之   
勝又先生ありがとうございます。

横断性脊髄炎、脳血管障害、認知障害など、身につまされる話題ですね。
しかし、やはりエビデンスはでていない。RCTだけがエビデンスではない。
どのような論理でエビデンスを訴えるべきでしょうか。
[2003年2月8日 14時10分5秒]

お名前: 勝又康弘    URL
Cyclophosphamide versus methylprednisolone for treating neuropsychiatric 
involvement in systemic lupus erythematosus (Cochrane Review)

エンドキサンパルス VS ステロイドパルス、CNSループスの治療 (Cochrane Review)

この系統的なレビューへの本質的な修正は2000年5月3日に最後に作られた。必要な場
合、Cochraneレビューは定期的にチェックされ更新される。

背景:SLEにおける神経精神症状は複雑であり、また、以下のようないくつかの臨床症状
がこの疾病と関係している:痙攣、慢性頭痛、横断性脊髄炎、脳血管障害、精神病およ
び認知障害。

目的:死亡率と副作用の点で、SLEの神経精神症状の治療のおける、シクロフォスファミ
ドとメチルプレドニゾロンの効果と安全性を評価する。

検索の戦略:我々は1999年12月までのEMBASE、 LILACS、 Cochrane Controlled Trials 
RegisterおよびMEDLINEを検索した。追加文献は、 Cochrane Handbook (~~Dickersin 
1994~~) に記述された検索戦略を使用して、適切なジャーナルの中でhandsearchingする
ことによって検索された。言語の制限はしなかった。 

選択基準:シクロフォスファミドとメチルプレドニゾロンのRCTは全て含めた。ARAのSLE
診断基準を満たし、かつ以下の神経精神症状のいずれかを呈する、どの年齢性別の患者
も含めた:痙攣、器質障害、脳神経障害。結果測定は以下を含んだ: a) 全死亡率 (1
次的なイベント);b) 運動および精神的障害 (1次的なイベント); c) 臨床的改善 (2
次的なイベント)。

データの収集と解析:計画された解析は下記を行うことであった:データは、2人のレ
ビューワーによって独立して抽出され、クロスチェックされることとした。各試験の方
法論の質は同じ2人のレビューワーによって評価されることとした。無作為化(生成と秘
密)の詳細、盲目にすること、および追跡中に脱落した患者の数が記録されることとし
た。各RCTの結果は、各結果の2×2分割表の中で扱う意図方式で要約されることとした。
外部有効性は、参加者、介入および結果の特性によって定義されることとした。適切な
場合、RCTは、対照群および臨床的均質性 (外部有効性)へ一致した疾患のカテゴリーに
基づいて、階層化されることとした。これらの異なる方法から得られた結果は非常に類
似しており、従って、このレビューでは、対応する95%の信頼区間のある、Risk 
Difference法からの結果だけが、この調査の中で示されることとした。もし明らかな統
計学的差異がなければ、固定結果モデルが使用されることとした。

主な結果: SLEの神経精神症状の治療に対する、シクロフォスファミドとメチルプレド
ニゾロンを比較したRCTは、全く見つからなかった。

レビューワーの結論:シクロフォスファミドの治療法は、メチルプレドニソロンと比較
した場合、より良い有効性や安全性を証明する証拠のないSLEの神経精神症状の治療法で
ある。この系統的なレビューはRCTを全く見つけられなかったが、その発見は「有効性が
ないエビデンス」ではなく、「有効性を示すエビデンスはない」として解釈されなくて
はならない。

引用:Trevisani VFM, Castro AA, Neves Neto JF, Atallah AN. Cyclophosphamide 
versus methylprednisolone for treating neuropsychiatric involvement in systemic 
lupus erythematosus (Cochrane Review). In: The Cochrane Library, Issue 1 2003. 
Oxford: Update Software.
[2003年2月7日 23時42分10秒]

お名前: 鎌谷直之   
EBMで有名なコクランレビューの筋骨格疾患グループのレビューがインターネットで見る
事ができます。手分けして読んでみませんか。

http://www.cochrane.org/cochrane/revabstr/g050index.htm
[2003年2月7日 16時6分58秒]

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