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お名前: 谷口敦夫
とりあえず...
SpAに対するステロイドについて
・ASに対する長期効果は無いといわれている
・尿道炎由来の反応性関節炎について書かれている部分では、「全身性のステロイドは避
けるべきであるが、関節内注射や局所注射はしばしば有効である」そうです。この記載か
らはステロイドの有用性について、このタイプの反応性関節炎にはきちんとしたstudyは無
いのではないかと思えますが。
・poststreptococcal reactive arthritisについては順天堂の小林先生がリウマチや臨床
リウマチにいくつか報告をしていると思います。ステロイドについて何か書いておられな
いでしょうか。
最近、上野先生から聞いたところ、結核菌による反応性関節炎をポンセ病(つづりがちが
うかもしれない)と言うそうです。なんと、リウマチ入門に出ているそうです。
リウマチ熱の関節炎は反応性関節炎か?
Rosenberg & Pettyという人が、Although acute rheumatic fever and post-
streptococcal arthritis are classic examplesof reactive arthritis, they are not
associated with spondyloarhtirtis.と書いております。この記載は、リウマチ熱の関節
炎は反応性関節炎と考えてよいという立場でしょう。実際、リウマチ熱の関節炎は 「感染
の原発巣から距離的、時間的に離れて発症する炎症性関節炎」に矛盾しないのではないで
しょうか。リウマチ熱とpost-streptococcal reactive arthritisについての記述をどこか
で読んだ気がしますが、記憶違いかも知れません。
陳先生
多くの症例を経験されたとのことで、羨ましく思います。HLAB27の頻度は台湾の
aborigenesで6%、Chinenseで数%-9%です。これに対し、日本では1%です。日本で症例
が少ない一因ではないかと思います。
[2002年2月15日 22時19分39秒]
お名前: 赤真秀人
誤り訂正:
非定型結核菌→非結核性抗酸菌症、だったような気がしてきました。
spondyroarthropathy→ spondyloarthropathy、でした。
[2002年2月15日 11時31分6秒]
お名前: 鎌谷直之
リウマチ熱が反応性関節炎に含まれるかどうかはどうですか。
一般的に、このような分類学の場合、日本人は欧米の偉い人の
いっていることを絶対の根拠のように取り上げることが多いと
思いますが、現実にはそれにどのような根拠があるかが大切だと
思います。
[2002年2月15日 10時7分43秒]
お名前: 陳 じ仰
私は台湾で何例の反応性関節炎や強直性脊椎炎の末梢関節炎を経験しました。重度な関節炎に対
してプレドニンを投与してみたこともありましたが、全部無効で中止しました。教科書によるサ
ラゾピリンを投与してみたら、この薬がかなり効いて、約半分の症例が着明な改善が認められま
した。
[2002年2月15日 9時48分4秒]
お名前: 梶山
井上外科で、恐らくはpoststreptococcal reactive arthritisとおもわれる
症例を経験しました。若い20代の男性で、最初の入院は、咽頭痛、発熱ののちに
右膝関節炎を呈し、特に、axial involvementは無し。この時は、感染性関節炎の
診断で、左膝を抗生剤で還流治療しました。関節液からは菌は検出されませんでし
た。結局なかなか改善しませんでしたが、(その後の経過はあまり覚えていませんが、)
そのうちよくなって退院、外来通院となりました。そして、昨年の暮れにやはり咽頭痛
と発熱ののちに、年があけ1月中旬ごろ左膝関節炎、左足関節炎出現し、入院。入院後
抗生剤投与されるも無効。その他、ロキソニンが投与されていましたが、関節所見は軽度
改善傾向見られるも圧痛、腫脹はのこった。CRPはむしろ入院後抗生剤投与後から、悪化し
た。(最高7台)入院後、発熱はなし。炎症は関節のみ。その他炎症のfocusとなりうる
部位の所見はなし.reactive arthritisを考え、ロキソニンをボルタレンに変更し、
プレドニン5mg併用し、CRPは陰性化、関節炎もすみやかに改善し、外来followとなりまし
た。プレドニンの使用に関しては迷いましたが、感染で起っている炎症では無いと判断し
関節炎の沈静化のために使用しました。ReAの場合のこのようなsteroidの使い方に関して
御意見宜しくお願いいたします。
[2002年2月14日 23時21分46秒]
お名前: 赤真秀人
1)非定型抗酸菌(最近は非定型結核菌という傾向あり)による反応性関節炎疑い例の報告を
昔,読んだ記憶がありますが,今はどうなんでしょうか? 幻だったのでしょうか?
2)seronegative spondyroarthropathy を 血清反応陰性・・・・ と翻訳した日本人は誰
なのでしょうか? リウマトイド因子陰性・・・・とすべきだったと思いますが。血清反応陰
性・・・では,何のことかしっくり来ないのは私だけでしょうか?
[2002年2月14日 22時59分19秒]
お名前: 谷口敦夫
Reactive arthritisとReiter's syndromeは多かれ少なかれ相互に使われるが、いずれにせ
よreactive arthritisである。反応性関節炎は、感染の原発巣から距離的、時間的に離れ
て発症する炎症性関節炎であると定義することが可能であろう。そして、その原発巣とは
通常、泌尿器系か腸管である(Calin)。
Koopmanでは、pathogenとして、通常あげられるもののほかにuncommonなものとして
streptococcusをあげていますが、Klippel/Dieppeではcommon pathogenとしてクラミジア
などと同様にstreptococcusをあげています。
第3回国際反応性関節炎ワークショップでの診断基準として1.典型的な末梢性関節炎(下
肢に多く非対称性、oligoarthritis)、2.感染症の既往a.4週間以内に下痢または尿道炎の
既往がある、検査による証明がむずかしい。b.感染症の既往が明らかでない場合、検査結
果にて感染症の既往が証明されること, 上記1と2の項目を満たす症例を反応性関節炎と診
断する。Ann Rheum Dis2、55:564,1996、リウマチ39、11,1996という定義があります
が、いずれも最新のKoopmanとKlippel/Dieppeには載っていませんから、あまりpopularで
は無いのでしょう。Calinは著書の中でbacteriologically more sophisticatedになれば
post-chlamydial arthropathy,post-salmonella arthritisなどどいった特異的な名称で呼
ばれるのが適当であろう、と述べています。
Reiter症候群についてもARAの賛助の元にworking definitionが作成され、腸管あるいは性
感染後4週間以内の関節炎のepisodeというのが作られたことがありますが、this
suggestion has never been followedとのことだそうです。ようするにこの領域にはうる
さ型の先生が多いのかもしれません。
しかし、反応性関節炎を起こす病原菌の中で脊椎病変を起こすのは限られています。いく
つかの腸炎の原因菌とクラミジアです。溶連菌で脊椎病変は起こらないのではないか。し
たがって、seronegative spondylarhtiritisの範疇の中で反応性関節炎を述べるときには
上記の限られたpathogenについて述べられるのではないかと思います。
ところで、rubellaなどのviral arthiritisを反応性関節炎に含めるかどうかという点につ
いては、それこそ因果関係がはっきり分かっていればrubella, parvo B19, HB virusによ
る関節炎と言っているように思います。いわゆる反応性関節炎の病原菌不明に中にvirusが
いる可能性が十分あると思うし、前述の定義にも当てはまる場合がありますが、少なくと
も今のところ教科書では両者は分けて書いてあります。
[2002年2月14日 22時38分16秒]
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