記事タイトル:情報の自由な伝達と、徹底的な吟味こそ大切 


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お名前: 鎌谷直之   
センターの医師の能力を高めるための色々な方法について、何より大切なものは(1)情報
の交換と(2)議論です。センターにおける重要な情報は、同時にすべての人が知る必要が
あると考えています。その意味で私は医局のホームページと掲示板を非常に大切なものだ
と考えています。これにアクセスできないとすると、大きな問題です。今すぐ改善してい
ただきたい。特に、青山病院に勤務している医師のためには、常に話し合う事ができない
という意味で特に大切だと思います。外からもアクセスできるようにするために、多少の
危険を覚悟してLANではなく、インターネットにのせているのです。是非、それを考えて
いただきたい。

国際学会に出席しても、そこで得た知識で多くの人が知る価値があるものを全員に報告す
る姿勢が見られないのは残念でなりません。一人一人が全員のための知識のアンテナと
思っていただきたい。そして一人一人が他の人とは異なった周波数のアンテナを持ってい
ただきたい。

センターの掲示板には外部の情報を伝えると言う大きな役割の他に、議論を戦わせるとい
う役割があります。そのためには地位や肩書き、それにうわべの装飾を取り払った徹底的
な議論がなによりも大切だと考えています。議論の起きない組織、一糸乱れぬ統制の取れ
た組織が良いとは思っていません。センターの改善のための議論、医療を良くするための
議論、大学を良くするための議論、日本の産業界に貢献するための議論、に是非多くの人
が参加して欲しいと思います。

そのためには「私はこう教えられた、偉い人がこういっていた、私の出身医局ではこうし
ている、このような学会の会員である、このような資格を持っている」、あるいは「とに
かく私はこう思う」というより、「こういう理由で私はこう思う、こういう証拠で私はこ
う主張する」というような議論にしましょう。そうしないと、皆が考える訓練ができませ
ん。人の言った事を理由も無く信じる人でなく、自分で考える医師になってほしいからで
す。もちろん私は、教える事、偉い人、出身医局、各種の資格、学会を否定するものでは
ありません。それはそれで重要なものだと思います(私自身は好きではありませんが)。
本音で議論すれば当然言い合いは起きます。人は誰でも他人に口出しされることは好きで
はないので、怒り出す人も多いでしょう。しかし、そのような精神のぶつかりあいこそが
最も大切な事だと思っています。従って、そのように本音で自分の考えをぶつけ合う人達
は積極的に推奨したいと思います。

ただし、次のような議論は建設的ではなく、何の有益性もなく、また害が大きいのでやめ
ましょう。それは、「すてばち=解決の可能性を示さず、悪いところを無責任にあげつら
のみ。人格非難=個人の主張やその考え方ではなく、個人の人格を非難する。」などの事
です。
[2002年12月29日 11時26分38秒]

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