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お名前: 梶山浩
葉酸といえば、葉酸が不足すると胎児のnural tube defectが増えることがあきらかにさ
れて、アメリカではシリアルのなかに添加される葉酸量が増えたと言うことがありまし
たよね。MTXで治療していたRAの女性の胎児のnural tube defectの頻度はどうなのでしょ
うか?
山中先生の御指摘の通り、これからは代替療法の定義を考えなければと思います。
逆に言えば、しっかりとEVIDENCEが示されれば、"代替療法"ではなく、れっきとした
薬になるわけですよね。中国やポリネシアの土着の伝統療法に使われる薬草や果実などに
なんらかの薬理作用を示すものが含まれる可能性はあって、それを治療に応用することが
できることがあるかも知れません。僕が以前投稿した雷公藤-Trypterigium Wilfordii
Hook Fもその一つかと思います。
特定保険用食品と栄養機能食品と代替療法は区別しなければいけないでしょうが、
使っている人の用途が違う場合はやはり"代替療法"になってしまうのでしょう。
特定保険用食品とは、腎不全患者に低たんぱく食を処方するさいに使う低甘味ブ
ドウ糖重合体製品や、中鎖脂肪酸製品、また、低リン米などのことをいうのでし
ょうか。ちなみに低タンパク食は、慢性腎不全の患者さんの腎機能悪化に対して
は(それが免疫学的機序で無ければ)すばらしい効果があり、metaanalysisで
透析を延期させることができることも示されている様です。ただしエネルギー不
足により構造蛋白の異化が起るので筋肉量が減ってしまわないようにしなければ
なりません。去年のAnnalsにはある程度excerciseすることによりこれが防げる
という論文が出ていました。
[2002年3月8日 22時38分52秒]
お名前: 山中 寿
代替療法とはどのような範囲の医療(?)をさすのか、明確にしないと議論がまとまらな
い気がします。
現状での定義はどうなっているのでしょうか?うさんくさい治療法=代替療法 と考えて
いる人は多いように思います。(私もその一人です)
ただ、厚生労働省は、いわゆる「健康食品」を認める方向であり、特定保健用食品、栄養
機能食品などが制度として確立してきています。もちろんこれらは「血圧が高めの人に」
というような病気の予備軍である「半健康人」を対象としており、新産業創出や国民医療
費削減を狙ったものでしょう、そのために医療を必要とする人が適切な医療を受けるチャ
ンスを逃す場合も多いでしょう。
厚生労働省食品保健部企画課新開発食品保健対策室長・池永肇恵氏の談として、「日本の
場合、新制度によって特定保健用食品と栄養機能食品については制度化されている。特定
保健用食品については、科学的根拠に基づく、健康の維持増進や特定の保健の用途に資す
る旨の表示が認められ、また、栄養機能食品については、表示すべき栄養機能表示や注意
喚起表示が定められている。ただ、これ以外の健康食品は制度のワク外にある一般の食品
と同じ扱いになる。特に健康食品として販売している場合、いいかげんな根拠で食品の機
能をうたうことや健康を標榜することは許されないと考えている。 」
[2002年3月8日 10時4分28秒]
お名前: 赤真秀人
梶山先生はじめ皆様へ、 あくまで私個人の意見です。
1)わたしは、用語上の問題ですが、「代替療法」であって、「代替医療」ではない、との立場
でいます。医師は一定以上の水準にある診療行為を行う(ように努める)ことが義務と思いま
す。だからこそ、医師には医業の独占が許されているのだとも考えています。代替医療と言う言
葉は、少なくとも現時点では私は使いません。使っている人も少なくないですが。・・・・梶山
先生は使っていないようですね。
2)先日、RAの患者が私には黙って自主的に使用していたCAX’CXXX(欧米では医薬品として認
可されているらしい)という健康食品(摂取2週間後)によると思われる薬疹(いやいや食品
疹)疑い例を経験しました。患者はすぐその健康食品会社に電話したところ、20分間も丁寧に
説明してくれたそうです。RTX,ボルタレンSRについてとか、RAのstage,classにまで話が及ん
だそうです。相手もさるもの、薬剤師か看護婦か、ひょっとして医師を常駐させている可能性も
あります。
3)吹田市の整形外科開業医のT先生が、グルコサミンやコンドロイチンのOAに対するランダム
化比較試験をしたものの、明らかな効果は認められなかった、と発表したとたん、いくつかの健
康食品会社から執拗な嫌がらせを強く長期間受けて、日常診療に差し障りがあったそうです。私
にこの点から、発言に注意するよう教えてくれたありがたい先生です。自らの研究結果を発表す
るのは当たり前とは言え、やはりトラブルには巻き込まれたくないのが本音です。
4)葉酸ジュースなるものを大量に飲んでいるRA患者が実際にいたそうです。なぜかMTXが効か
ないといって、調べたら判明したようです(埼玉医大の竹内教授にうかがいました)。葉酸が大
量に入っているジュースだそうです。皆さんも注意しましょう。
5)私は代替療法は自分ではしていません。しかし、すべて否定するものではありません。
[2002年3月7日 22時51分55秒]
お名前: 梶山浩
DrSinghによるJARAMIS評価の欄での
赤真先生の書き込みに大いに賛同いたします。
ところで、私たち医師自身は健康食品をどの
程度使っているのでしょう?
僕は自分から購入して使うことはしませんが
身内が使ってみなさいと、私によこすので、
ほう,どんな味がするのかな程度に飲むことが
あります。
今僕が実際飲むことがあるのは黒酢とノニジュース
です。もちろんやせるため、だとか、成人病予防だ
とかの効果を期待して飲んでいるわけではなく,単なる
興味本位です。身内がよこすのでしょうがないんです。
決して自分で買っているわけではありません。
ノニジュースって皆さんご存知でしょうか。
フレンチポリネシアに広く群生するモリンダシトリフォリア
という学名の果実で、タヒチではノノ、ハワイではノニ、サモアやトンガでは
ノヌと呼ばれています。これの果汁は味やにおいが気になって飲みにくいことも
あるため天然のグレープジュース5%,ブルーベリージュース4%が加えられており,60ml/3x
位で飲むそうです。1リットル6250円。効能は以下の通り。
1.高血圧の改善
2. メラトニン、セロトニンに作用して睡眠,体温、気分などを安定させる
3. 体内エネルギーを増強(?)
4.炎症抑制剤や抗ヒスタミン剤として作用
5.痛みを和らげる
6.消化器や心臓の疾患を防ぐ
7.抗菌力を持つ
8.前ガン状態やガンの発達を防ぐ
50種類以上の薬効成分が確認されていて、主要成分ゼロニンには強い鎮痛
鎮静作用がああり、プロゼロニンには気分を良くして熟眠させる働きがあり,
スコポレチンは血管を拡張させて血圧をさげる---のだそうです。
以上引用は週刊ゲンダイでした。このジュースを僕に勧めてきた親戚というのが、
(おばさん)こんなたくさん記事があって紹介されているのよといって記事のコ
ピーまでくれたのですが、全部東スポ、あるいは週刊ゲンダイだったのが笑えました。
一般の人はこのようなところで紹介されると、試してみようかなと思ってしまうので
しょうか。でも、有効成分のことについて調べてみる価値はあるのかなとも思いました。
[2002年3月7日 0時10分11秒]
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