記事タイトル:Multiple bursitis 


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お名前: 赤真秀人   
谷口先生の御質問の回答です。
K病院の症例ですが、左乳輪直上から左鎖骨下部までの皮下の「ほんわりした」腫脹です。
以前、MRIでも関節とは無縁でした。今回、リンパ浮腫としても、RAとは無関係かも
知れません。
[2001年3月17日 6時57分49秒]

お名前: 鎌谷直之   
我々の報告したbursitisは関節には全く炎症が無いのです。

確かに関節炎とbursitisが同時にあるものしか見ないと区別が
つかないと思います。

肘頭、膝蓋骨の前面、大腿の皮下のbursaなどは関節内の炎症とは
完全に区別つくと思います。手背のtenosynovitisも関節炎とは
異なると思います。確かに関節炎と区別つかないものもあります。
[2001年3月15日 23時23分32秒]

お名前: 谷口敦夫   
bursaは基本的には滑膜組織で裏打ちされていると思うので、bursa液は関節液と同様では
ないでしょうか。特に股関節周辺はbursaが多く、痛みの原因が股関節によるものか
bursitisによるものか鑑別が必要な場合が多いようです。bursitisとさらに鑑別が難しい
のはenthesopathyでしょう。赤真先生の症例は掌蹠膿疱症のときの鎖骨の腫脹とは
異なるのでしょうか 。
[2001年3月15日 20時39分20秒]

お名前: 赤真秀人   
bursitis のeffusion の性状については知りません。
今ならMRIでbursaの炎症だといえるのでしょうか?

ついでにですが、最近、remmission 期のRAで、左鎖骨下の胸部が腫れる中年女性患者を経験
しました。ごく軽い疼痛があります。2回目とのことです。1回目は整形外科が診察し、
MRIもとり、phlegmonでないかといわれたものの放置後に改善したそうです。今回,私は、
皮膚科に相談したら、リンパ浮腫では無いかとのコメントでした。四肢以外のリンパ浮腫の
経験が無いのですが、皆さんはありますか?
[2001年3月15日 8時26分11秒]

お名前: 山中 寿   
私も研修医時代に、multiple giant bursitisを伴ったmutilans RAの一例を報告しま
したが、学会で発表した時に「それがbursaの炎症だとどうして言える」と批判され、
回答できませんでした。
確かに部位だけでbursaと決めるのは無理があるように思います。
穿刺液の性状も調べましたがburitis effusionの性状を記した教科書は当時はなかった
ようです。どなたか教えて下さい。
[2001年3月14日 21時38分17秒]

お名前: 鎌谷直之   
Bursaで思いだしたけど、bursa内でしばしば痛風発作が起きます。

特に、肘頭、脛骨下端外側のbursa内で起きます。
Bursa内の痛風発作は、腫れますが痛みは少ないです。

内部から結晶を含んだ液が大量にとれます。
アキレス腱のbursaの痛風発作は例外的に痛いようです。
[2001年3月14日 19時30分7秒]

お名前: 鎌谷直之   
以前に、bursaの全身の腫れが著しく、関節炎はほとんどない症例
を見て報告しました。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov:80/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=9640134&dopt=Abstract

この症例のbursaの腫れはものすごく、毎回何リットルもbursaから液が取れる
ほどでした。しかし、これで意外なところにbursaがあるとわかりました。

よく見る手背、肘頭、下腿遠位端外側だけでなく、大腿骨頭近くの大腿外側
にも大きなbursaがありました。膝蓋骨の前方にもありました。

bursaは関節とは交通はなく、Baker's cystのような関節包のヘルニアとは異なる
ものとわかりました。足背などもbursaだらけであることもわかりました。

関節内の液貯留による腫脹、関節滑膜の炎症による腫脹、bursaの腫脹、関節包
のヘルニアによる腫脹、リンパ浮腫による腫脹、浮腫による腫脹などが異なることも
よくわかりました。

やはり、めずらしい症例から勉強になることは多いですね。
[2001年3月14日 19時25分59秒]

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