先日、RAの画像診断ということで、活性化破骨細胞
シンチなどどいい加減な投稿をしましたが、先日、
別件で文献を調べていたところ、ベルギーとイギリス
のグループが、99mTc-labelled-anti-E-selectin Fab
fragmentをつかってRAの滑膜病変を見事に画像化して
いました。
関節炎におけるradionuclide imagingの研究は25年前から始まっており、
radioiodinated albuminやsodium 99mTcO4 pertechnateや
gallium-67 citrate, phophate compounds, liposomes, labelled
leukocytesなど様々なものが試されてきています。最近では、
99mTc-labelled human non-specific immunoglobulin scintigraphy
がarthritisにおいて有用なtracerであることが示されましたが、
targetの特異性に問題があったため、RAの炎症性滑膜のpostcapillary
venulesに発現しているE-selectin(正常滑膜には発現せず)にたいする
抗体のFab fragmentを99mTcでlabelして特異性をあげようとしたもの
です。実際論文をdownloadして画像を見てみましたが、結構くっきりと
wrist,MP,PIPとhot lesionを検出しており、score化は容易だろうと考え
られました。
まだ論文を精読していないので、どの程度早期から、hotlesionがdetect
されるのか、Xp所見との対比はどうか、臨床応用への安全性、などよくわか
りませんが、使えそうな感じです。興味のある方は読んでみて下さい。
[2002年2月12日 20時37分59秒]