記事タイトル:スポットケムの精度 


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お名前: 山中 寿   
外来のドライケミストリーによる簡易生化学検査機器スポットケムの精度がしばしば問
題になります。

以前、アミラーゼが全て低値に出るということがあり、これはフィルターの予期せぬ劣
化ということで製造会社が陳謝しました。現在もキャリブレーションは行っています
が、BCLのオートアナライザーとの乖離はある程度は認められます。

最近、クレアチニンが低めに出るという指摘をいただいています。
センターで検討したスポットケムとオートアナライザーの測定値の相関は、
 尿酸:y=0.9165x-0.1114, R2=0.9889
 クレアチニン:y=0.8762x+0.0522, R2=0.9626
すなわちオートアナライザーでCr=1.80の場合、スポットケムではCr=1.63になります。
やはりクレアチニンは少し低めに出ると考えるべきでしょう。

なぜクレアチニンについて指摘が多いかを考えると、CK, GOT, GPTなどでは±10%程度
の差は臨床的には問題にならないことが多いのに対し、クレアチニンでは±10%程度の
差が臨床的に問題になるからだと思います。

スポットケムは、あくまで簡易生化学検査機器であるという認識の下で、お使い下さ
い。
[2002年9月26日 8時55分25秒]

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