記事タイトル:ACR報告:その1 


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お名前: 山中 寿   
1960年代にアロプリノールが開発され、痛風は治療すべし、となったのですが、その後
に反省期があり、1990年代になって痛風発作のない高尿酸血症は治療するべきでないと
いう考えは欧米では一般的になっていました。最近では「血清尿酸値は測定しなくてよ
い」などという極端な考えもあったそうです(ACRで初めて知りました)。それがまた急
速に逆に向かいそうです。
真実はどこにあるのか?また真実が明らかになるまでかくも大きな振幅があるのかと考
えさせられます。
[2002年11月3日 13時33分15秒]

お名前: 谷口敦夫   
米国の、痛風結節がなければ尿酸降下薬は必要ない、などという記載は改めてもらうべ
きですね。
[2002年11月2日 20時15分8秒]

お名前: 鎌谷直之   
少なくとも痛風と高尿酸血症に関しては日本が世界で最も臨床、研究ともに進んでいま
す。
これは客観的な事実です。
[2002年11月2日 14時54分41秒]

お名前: 山中 寿   
Hyperuricemia revisitted
日本では痛風の治療はきっちり行われてきたのに対し、米国ではこの20年間にわたり軽
視されすぎてきたことが最近になって如実にわかってきた。米国では専門家があわてて
いる。
米国では痛風結節のある人がずっと多い、尿酸降下薬の効きが悪い、尿酸値を低下させ
ると発作がかなり起こる、などの事実があり、これらは体内の尿酸プールが米国の方で
かなり多いことを示唆している。
やはり痛風では血清尿酸値をきっちり下げることに十分な意義があるのだと思われはじ
めてきた。
[2002年11月1日 17時10分50秒]

お名前: 山中 寿   
100名ではなく、1000名の間違いです。すみません。
[2002年10月31日 22時42分13秒]

お名前: 山中 寿   
Johnson RJらはオキソネート処理ラットの高尿酸血症モデルを用いて、高尿酸血症が高
血圧の原因となること、その機序として食塩感受性や糸球体病変の誘導が関与するこ
と、これらの一連の変化はアロプリノールなどによる高尿酸血症治療により改善するこ
とを発表した。また尿酸により血管平滑筋細胞の増生が認められること、その機序に
COX-2,TXA2, PDGFが関与すること、これもアロプリノールでreverseされることなどを示
した。これらの研究結果は、高血圧が腎に作用して高尿酸血症を来すとする従来の考え
の逆の可能性を示唆したものであり、極めて興味深い。高尿酸血症が高血圧の原因の一
部であるととすれば、高尿酸血症が高血圧と独立した危険因子にならないという多くの
臨床研究の結果は納得する回答を得ることになる。
Hyperuricemiaのセッションは、100名以上入る学会場が満席で、高尿酸血症がかなり注
目されていることが印象的でした。Johnsonの発表は素晴らしく、発表終了後拍手がずっ
と鳴り止まないほどの評価を得ていました。
[2002年10月31日 22時40分39秒]

お名前: 山中 寿   
健康状態の患者調査では郵送式と電話調査式があるが、郵送式の方が健康状態が悪く、
電話調査の方が健康状態が良く答える傾向がある、との発表があった。患者心理として
はそうでしょうね。J-ARAMISでも注意する必要があるかも。
どちらがoutcomeとよく相関するのか聞きましたが、それはわからないとのことでした。
[2002年10月30日 22時40分32秒]

お名前: 山中 寿   
またスペルミスがありました。訂正します。
米国のRheumatologistは2004年を境に減少し、2010年以降は深刻な状態になるとの発表
があった。
RheumatologyのBoard Qualifyする医師が1995年以降半減している。一つの理由は、給料
が安いことだという。
2001年における各専門分野の初任給(平均)を比較するとCardiologyが18万ドルで最
高、Rheumatologyは11万ドルで最低だった。(それでも日本よりずっと多いと思います
が)。
Fellowship training in rheumattology is a poor investment. だそうです。
[2002年10月30日 22時35分26秒]

お名前: 山中 寿   
痛風のセッションで、痛風発作中にアロプリノール投与を中止するDrがいるがこれで良
いのかとの質問があり、演者は「誰もそんなことは勧めていない。痛風発作中に開始し
てはいけないこととの誤解に過ぎない」と答えていました。
日本でも米国でも同じですね。
[2002年10月30日 22時31分38秒]

お名前: 山中 寿   
米国のRheumatologistは2004年を境に減少し、2010年以降は深刻な状態になるとの発表
があった。
RheumatologyのBoard Qualifyする医師が1995年以降半減している。一つの理由は、給料
が安いことだという。
2001年における各専門分野の初任給(平均)を比較するとCardiologyが18万ドルで最
高、Rheumatologyは11万ドルで最低だった。(それでも日本よりずっと多いと思います
が)。
Fellowship training in rheumattology is a poor inestment. だそうです。
[2002年10月30日 22時26分28秒]

お名前: 山中 寿   
すこし変換違いがありました。こちらが性格(正確)です。

新薬としては、新しいCOX-2阻害薬としてValdecoxib, Etoricoxib, Luminocoxib
新しい抗TNF抗体として完全ヒト型化モノクロナル抗体のAdalimumabなどがあります。
ちなみに、Adalimumamはどう発音するのかと思っていたらやはり米国人でも難しいよう
で、「これが正確に発音できる人は世界に3人しかいない」なんて言っている演者がい
ました。
[2002年10月30日 22時25分24秒]

お名前: 山中 寿   
新薬としては、新しいCOX-2阻害薬としてValdecoxib, Etoricoxib, Luminocoxib
新しい抗TNF抗体として完全ヒト型化モノクロナル抗体のAdalimumabなどがあります。
ちなみに、Adalimumamはどう発音するのかと思っていたらやはり米国人でも難しいよう
で、「これが性格に発音できる人は世界に3人しかいない」なんて言っている演者がい
ました。
[2002年10月30日 22時24分7秒]

お名前: 山中 寿   
抗TNF療法でInfliximabがEtanerceptより結核が多いことはコンセンサスになりつつあ
る。
ただし米国では結核が極めて少ないので問題にならなかったが欧州などで発売されてか
ら問題になってきている。発売元のCentocor社が、結核を意識する教育プログラム(も
ちろん医師向け)を作って成果を挙げたと発表した。これによると、
・PPD陰性→Infliximab投与
・PPD陽性→胸部XP正常→非活動性結核に対して治療しながらInfliximab投与
・PPD陽性→胸部XP異常→活動性結核に対して治療→Infliximab投与

日本ではこれが通用しないことは皆さんわかりますね。
この通りに治療するとなるとほとんどの人にINH+Infliximabが必要になります。
日本独自のガイドラインが必要です。
[2002年10月30日 22時10分21秒]

お名前: 山中 寿   
テーラーメイド医療はまだ思ったほど大きな流れになっていないように思います。方法
論についてのワークショップがありましたが、実際の臨床研究はありませんでした。
ポスターで、TPMP(thiopurine methyltransferase) genotypeを調べることにより
azathioprineの副作用が減って医療費削減につながるという発表がありました。
生物製剤の副作用も議論がありました。レミケードを製造販売しているセントコア社の
社長と結核についての議論をしてきました。日本の現状、特にBCGの件を十分に紹介して
きました。
以上についてはもっと詳しく書く予定です。
[2002年10月29日 23時1分40秒]

お名前: 鎌谷直之   
御苦労さんです。特にテーラーメイド医療と新薬の副作用に興味があります。
よろしくお願いします。
[2002年10月29日 18時7分32秒]

お名前: 山中 寿   
ニューオリンズで開催されているACR2002に参加しました。
会場となった建物が何しろ広くて驚きました。細長い極めて単純な建物なのですが、全
長がどうみても1km以上ある!!羽田空港の比ではありません。
いくつもの会場で口演が同時進行で、人気の演題は超満員、ポスターはあまりにも多く
て全部見切れず、企業の展示はすごく派手で驚き、大変有意義ではありましたが疲れま
した。
順次書き込みをしていきますので、乞うご期待。
24時間後には帰国の予定です。
[2002年10月28日 16時16分32秒]

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