兵 庫 県【阪神】     

     ≪伊丹市≫

住所  神社名 祭礼日 内容 備考
 ■伊丹地区
      ⇒伊丹町、北伊丹(旧・北村)、北河原、天津(あまつ)、大鹿(おおじか)
宮ノ前3丁目6−1 猪名野神社 10/14頃の土日 神幸祭 神輿は宮神輿と暴れ神輿
布団太鼓 宮ノ前
地車廃絶 湊町、大手町、中小路
太鼓廃絶 昆陽口、植松
 最盛時では布団太鼓(宮ノ前)太鼓(植松、昆陽口、尼崎市猪名寺、清水)地車(中小路、大手町、湊町)が出た
元禄16年(1703)に始まったお渡りは人手不足を理由に昭和38年を最後に姿を消した。
宮ノ前(宮前ふとん太鼓若中玄武会)⇒旧・北小路村。宮ノ前商店街筋。
平成17年(2007)新調。
 元禄時代より続いていた猪名野神社の祭り「お渡りに際し、神輿の露払い的役割として登場した。
 先代は明治初期より。
 【地車廃絶】
湊町
⇒現・伊丹1丁目3〜9番、13番。
=昭和47年7/16に市に寄贈。市立博物館の地下倉庫に解体保存。現・新伊丹駅前の倉庫に保管されていると聞く。
古くは文久2年(1862)の記録あり。


大手町⇒伊丹2丁目の東半分と3丁目の北東部。
=平成元年に尼崎の有志が地車を購入し尼崎市本一の地車にしようとするが老朽化激しいため断念。しかし彫物の一部に使われている。


中小路村伊丹第一ホテル西側道路を北上して大連寺に至る道筋。
 尼崎市清水町(塚口地区)の地車は江戸末期の作で伊丹から購入と伝わる。この地車と思われる。平成11年に大改修された。
 【太鼓廃絶】
昆陽口村=昆陽口通りの道筋一帯。

植松村⇒伊丹6丁目1〜3と7丁目2の南半分と3。
鋳物師1丁目103 岡天満宮 11/3 太鼓3台 北村、辻村、伊丹坂  
獅子舞 北村
4人乗りを現在使用。8人乗りは昭和期に使用。1台は解体保存。板勾欄、土呂台はあるが、4本柱より上が無い。
大鹿4丁目18 西皇大神社 10/16 太鼓
 ■稲野地区
      ⇒御願塚、南野、野間、池尻、昆陽、新田中野(現・西野・中野・東野)、寺本、山田、千僧、堀池
御願塚3丁目10−5 須佐男神社 10/4土日 摂津型太鼓台
南野4丁目2−18 南野神社 10/25、26 太鼓 太鼓庫は町会館横
野間5丁目3−18 健速神社 10/祝日(元・15) 摂津型太鼓台
池尻6丁目176 池尻春日神社 10/15 樽神輿3基 村内の三社の春日神社を合併
昆陽4丁目1 東天神社 10/連休土日 布団太鼓1台 市場町・大工町 
太鼓2台 東野町・中野町、辻町
子供みこし 昆陽泉町
昆陽泉町=2019年新調。一般財団法人自治総合センターのコミュニティ助成事業による助成金(宝くじ助成金)を利用。
 始まりは昭和56年手作りの子供みこし。
昆陽字中の宮10 西天神社 10/連休土日 太鼓1台 佐藤町・小井ノ内町
西野2丁目237 素盞鳴神社 10/連休土日
(元・17)
地車1台 堺型 
子供みこし 地車休止中曳いていた。
西野=堺型。江戸末期から明治初期の作。大工不詳。彫師は西岡某。
明治14年〜24年頃に30円で購入と伝わる。住吉 大佐の請取帳に「川辺郡稲野村ノ内 西ノ村」とある。この時の記述か。昭和44年より休止するが、平成6年復活。
中野北1丁目5−5 素盞嗚神社 10/4土日 神輿 飾付け
太鼓 明治期の作
東野5丁目75 春日神社 10/連休土日(元・20) 太鼓1台 東野大野春日神社秋季大祭実行委員会
太鼓廃絶 大野。昭和2、30年代か? 
明治42年4月に、旧長尾村山本字千秋(大野)の村社であった春日神社と合併合祀して名称を春日神社と改称。
寺本2丁目81
(寺本字西中町36)
猪名野神社 10/連休土日(元・11 地車1台 住吉型
寺本=大阪型。明治中期制作。平成23年(2011)9月25日、地車購入入魂式。
大工は辻田友治郎。東大阪市大蓮が大正5年、富
田林の地車販売業者のぬし辰より約100円で購入。
平成7年大下工務店で修復。

大蓮は平成21年(2009)7月26日、曳き納め。
平成29年(2017)5月28日、修復入魂式。大下工務店により足廻りの補修。
長さは4.1m。幅は2.2m。高さは3m。重量1.8トン。

 ≪大屋根廻り≫
拝懸魚:「飛龍」。隣懸魚:「麒麟」。
車板:「青龍」。
枡合:「青龍」。
出人形:右は「神功皇后」、左は「武内宿禰」。
 ≪小屋根廻り≫
拝懸魚:「牛若丸 鞍馬山修業の場」。隣懸魚:「烏天狗」。
車板:「鞍馬山」。
枡合:「青龍」。
 ≪腰廻り、見送り廻り≫
縁葛:「干支づくし」。
土呂幕:「楠公子別れ櫻井の駅」。
見送り:「敦盛呼び戻す熊谷次郎直実」。
勾欄:「牡丹」。

昭和初期に地元の大工により西ノ町、東ノ町、中ノ町の3台の地車が出来るが、経済的理由で2台を泉州地域に売却。幕は京都の作。

この地車の昇魂式は平成23年(2011)5/22。
山田26 山田神社 10/連休土日 屋根太鼓 山田祭実行委員会主催
子供みこし、ミニみこし
千僧2丁目151 天神社 11/3 地車休止
手作りだんじり1台 平成4年制作で飾付け
地車=神社境内に小屋あり。昭和初期、門戸の大工の作。2代目。昭和50年初期?くらいより休止。
先代は立派な地車だったらしい。明治33年10月に伊丹郷町の湊町に貸し出した。昭和15年の伊丹市発足記念にも出た。 
 ■神津地区
      ⇒桑津、岩屋、口酒井、森本、下河原、小阪田、中村
桑津1丁目2−30 桑津神社 10/22 太鼓2台 空港開港につき西桑津の火明神社と東桑津の火闌隆神社は移転新築合祀する
岩屋1丁目2−11 岩屋八幡神社 10/22 太鼓 勾欄には「皇太子殿下御降誕記念」の文字が刻まれている
口酒井1丁目1−8 春日神社 10/3日曜(元22) 太鼓 神楽、湯立神事
森本2丁目197 加茂神社 10/22 太鼓
下河原1丁目8−1 皇大神社 10/22 例祭
 【大阪空港開設により解村した村】
小阪田(おさかでん)=氏神の伊居多神社は昭和16年1月末に池田市の穴織神社に合祀した。戸数は52戸だった。
 例祭日は10/17、18で太鼓が出た。
東桑津=飛行場開港につき19戸が移転。鎮守の火闌隆神社は移転合祀で桑津神社となる。
中村=昭和39年5/20に69戸の村人は素盞鳴神社で解村式を行う。ちなみに在留期限は6月末だった。鎮守の素盞鳴神社は昭和39年3/15に桑津神社に合祀
 当地は10/23に太鼓を出した。また8/24に行燈行列を行った。
 ■長尾地区
      ⇒荻野、荒牧、鴻池、大野(旧・大野新田)
      ※北野=大阪陸軍獣医資材支廠長尾文分廠として接収された土地に当たる。
荻野7丁目131 春日神社 11/3 太鼓
荻野⇒往古の荻野は現在の荻野1〜8丁目、荻野西1〜2丁目、北野4・6丁目
=摂津型太鼓台。太鼓小屋は神社境内。彫物は鬼板が龍の飾目、懸魚は龍。狭間は欠損が多い。木鼻あり。
荒牧3丁目16−54 天日神社 11/2、3 地車1台
例祭は往古は10月30日だったが、戦後は21日、さらに休日にしてほしいと申入れがあり、平成5年より11月3日に変更。ただし平成21年は10月3土日だった。
荒牧⇒現在の荒牧は荒牧・荒牧南。往古は荒牧(現・荒牧1〜7丁目)、西池(現・荒牧南4丁目、北野2〜3丁目)、桑田(現・荒牧南1〜3丁目)。
=住吉型三枚板型式。大佐受取帳には荒牧の記載はあるが年月日の記載は無い。安倉は明治25年11月26日の記載があり、荒牧の方が早く購入したと言われるので、明治23年頃創建と思われる。
大工は大佐。銘板に「細工人 住吉郡住吉村 大佐」とあり。
地車は神崎の渡し場まで送り届けられ、そこから若い衆が解体してカタビキ荷車で運んだ。その時は1週間曳いて回った。値段は250円だった。
平成16年、大下工務店で修復。

 ≪大屋根廻り≫
鬼板:「獅噛み」。
拝懸魚:「牛若丸、鞍馬山にて修行す」。隣懸魚:「青龍」。
車板:「青龍」。
桝合:「牡丹に唐獅子」。
虹梁:正面は「富士の巻狩り」、右は「源頼政の鵺退治」、左は「三浦介、九尾の狐退治」。
提灯持ち:「武者、雑兵」。
 ≪小屋根廻り≫
拝懸魚:「松に猿」。
隅障子:右は「堀尾吉晴 天王山」、左は「加藤清正、山路将監との血戦」。
虹梁:正面は「富士の巻狩り」、右は「源頼政の鵺退治」、左は「三浦介、九尾の狐退治」。
提灯持ち:「武者、雑兵」。
 ≪見送り廻り≫
三枚板:正面は「加藤清正の勇戦」、右は「後藤又兵衛の勇戦」。左は「木村又蔵の勇戦」。
泥幕:前、左右は?、後ろは「那須与一扇の的」。
幟台:「力士」。

持送り:「猩々舞」。
鴻池40 鴻池神社 10/連休日祝 地車1台 元・宝塚市小浜の地車 
鴻池(公式FBへ=地車小屋は境内。
宝塚型幕式地車。江戸末期から明治初期の作。大工・彫師 等不詳。明治14年、宝塚市小浜が川面に525円で売却。その後鴻池に売却。
平成14年、植山工務店で修復。同時に幕も新調。愛媛・新居浜の葛燉リ(合田武史縫師)の作。
 【北野】
大阪陸軍獣医資材支廠長尾分廠として接収された土地に当たる。当時は北野という村は無く、鴻池および荻野の一部であった。昭和45年(1970)町の新設に際して命名。なお1丁目〜5丁目は旧鴻池の一部、6丁目は旧荻野の一部にあたる。
長尾分廠跡は昭和21年5月1日、引揚者の応急援護施設・長尾寮となり活用されていたが、昭和39年2月に民間に払下げが行われた。
 【伊丹だんじり・みこしフステイバル】
2006年より開始。11月中旬(平成21年は11/3)に市内より地車・布団太鼓が5台ほど集まる。ちなみに神輿は来たためしは無い。
現在はお休みのようです。
伊丹小学校に集まり、午後より中心地を廻る。

 ★展示場     
 【市立伊丹ミュージアム】
伊丹市宮ノ前2丁目5−20。п@072−772−5959。休館日は月曜(祝日の場合は開館、翌平日開館)、年末年始。10:00〜18:00(入館は17:30まで)。
令和4年(2022)4月22日、グランドオープン。
文化ゾーン「みやのまえ文化の郷」には、市立美術館、市立工芸センター、市立伊丹郷町館、柿衛文庫が集まっていたが、ここに市役所隣りの市立博物館の機能を移し増築し、5つの施設を統合し誕生。
なお残念ながら解体保存されていた湊町の地車は移されず当面は展示の計画は無いと明言された。現在は阪急新伊丹駅前の倉庫に保管されている。
 【伊丹市立博物館】
伊丹市千僧1丁目1−1。 0727−83−05820。休館日は月曜、1月〜11月までの各月末日。年末年始(12月29日〜1月3日)。9:30〜17:00(入館は16:30まで)。
昭和47年開館。“地下1階に昭和47年に寄贈の旧・湊町の地車を解体保存”