滋賀県

   ≪湖東地区≫

彦根市、犬上郡(多賀町、豊郷町、甲良町)、愛知郡(愛荘町)

住所  神社名 祭礼日 内容 備考
 ≪彦根市≫
 ■彦根地区(旧・犬上郡)
   ⇒彦根町(彦根京極下片原町・彦根尾末町・彦根金亀町・彦根連着町・彦根桶屋町・彦根四十九町・彦根上魚屋町・彦根下魚屋町・彦根職人町・彦根下藪下町・彦根西馬場町・彦根丸野木町・彦根石ヶ崎町・彦根内船町・彦根観音堂筋・彦根中島町・彦根一番町・彦根二番町・彦根三番町・彦根四番町・彦根五番町・彦根本町・彦根中藪上片原町・彦根中藪下片原町・彦根中藪下横町・彦根中藪土橋町・彦根東栄町・彦根西栄町・彦根下番衆町・彦根池洲町・彦根芹橋1丁目〜15丁目・彦根勘定人町・彦根西池洲町・彦根小道具町・彦根鷹匠町・彦根餌指町・彦根彦根町・彦根柳町・彦根外船町・彦根北新町・彦根上瓦焼町・彦根下瓦焼町・彦根上藪下町・彦根上新屋敷町・彦根北組町・彦根東新町・彦根京町・彦根七十人町・彦根三筋町・彦根水流町・彦根百石町・彦根安清新屋敷町・彦根小藪町・彦根安養寺町・彦根平田町・彦根安養寺中町・彦根上番衆町・彦根中組西町・彦根中組東町・彦根江戸町・彦根外馬場町・彦根伊賀町・彦根河原町裏町・彦根旗手町・彦根上川原町・彦根巽町・彦根安清町・彦根袋町・彦根川原町・彦根橋本町・彦根土橋町・彦根芹新町・彦根岡町・彦根橋向町・彦根後三条町・彦根芹中町・彦根大橋町・彦根沼波町)
 【江戸期の曳山】
現在は彦根市旧市内では曳山は見られないが、江戸期はどうだったのだろうか?
『新修 彦根市史第11巻 民俗編』には記述がある。
四十九町に住んでいた田中藤助の日記によると、享保19年(1734)5月4日の記事には「町中子共寄合山ヲ致シ渡ル、人形ハ佐野源左衛門ニ作りのせる」と作り山(山車)が出たと書かれており、同日記の元文5年(1740)5月5日条にも「上魚や町母衣渡り致ス、職人町鯨山致シ、子共鑓ヲ持くしらつきニ出ル」とあり作り山を出す祭礼の記述があるが、盛大な曳山祭りには発展しなかったようだ。
馬場町2丁目3−10 北野神社 5/3(旧・4/8) 神幸祭 旧・県社
京町2−9−33 千代神社(公式HPへ 5/5(元・15) 神輿 宮神輿、子供神輿
 【商工まつり】
彦根商工会議所主催で昭和25年(1950)始まり、最盛期には7基の曳山が出た。滋賀県護国神社に山車を勢揃いした後、いくつかのグループに分かれて街を曳いた。山車の上では子供歌舞伎や踊りが披露されたが、昭和36年(1961)を最後に中止となる。

銀座山(銀座商店街)=昭和27年制作。子供歌舞伎を披露した。
大老山(中央商店街)、繁栄山(登り町商店街)、恵比須山(上恵比須商店街)、東銀座山(東銀座商店街)、天神山(天神会)、袋華山があった。
 ■北青柳地区(旧・犬上郡)
   ⇒中藪、長曽根、松原
中薮1丁目170−3 白山神社 5/3(元・8) 例祭
長曽根町9 白山神社 5/3 神輿
村の古書には神輿は元亀2年(1571)織田信長が佐和山城攻めのおり、現・甲良町池寺西明寺に神輿を移し難を逃れたとある。
松原町512 春日神社 4/3 例祭
 ■青波地区(旧・犬上郡)
   ⇒古沢、岡、後三条、芹川、里根、安清、山之脇
古沢町1112 井伊神社 4/15 例祭
岡町156 新神社 5/5 神輿 旧・郷社
後三条町122 彦根神社 5/3 例祭
芹川町916 稲生神社 3/16 例祭
里根町277 日吉神社 5/5 例祭
安清町149 賢木神社 7/16 例祭
外町227 櫻神社 5/5 例祭
 ■福満地区(旧・犬上郡)
   ⇒竹ヶ鼻、宇尾、西今、野瀬、戸賀、平田、小泉
竹ヶ鼻町256 都恵神社 4/20 例祭
宇尾町176 白山神社 4/3日曜 神輿
大太鼓
西今町1021 福満神社 4/3日曜 神輿、子供神輿 元・3/19
戸賀町250 八坂神社 5/6 例祭
平田町530 鳴宮神社 3/25頃の日曜 太鼓 子供神輿2基
平田町1068 鳴宮神社 3/25頃の日曜 例祭
小泉町621 近々木神社 7/2日曜 子供神輿
小泉町幌踊り
彦根市指定文化財。雨乞いの踊りと思われる。踊りは、踊り手が背に約2mの竹で作った幌を負い、胸に締め太鼓をつけ、足を交互に踏み出しながら太鼓を左右から打つ動作が中心。特に、最後に側転をして幌を大きく揺らす動作はきわめて珍しい。
 ■千本地区(旧・犬上郡)
   ⇒野田山、正法寺、大堀、東沼波、西沼波、地蔵
野田山町281 三社神社 4/24 大太鼓
3/13頃 おこない
正法寺町168 日吉神社 4/3日曜 大太鼓(大小)
子供神輿2基
大堀町749 岩清水神社 4/3日曜 大太鼓
東沼波町893 八幡神社 4/2日曜 例祭
西沼波町108 大神宮 4/3 例祭
西沼波町960 大神宮社 3/16 例祭
地蔵町1 春日神社 4/3日曜 大太鼓
 ■磯田地区(旧・犬上郡)
   ⇒大藪、八坂、須越、三津屋
八坂町1088 木和田神社 5/3 例祭
大藪町1818 神明神社 4/2日曜 例祭
10/最終日曜 例祭
 ■南青柳地区(旧・犬上郡)
   ⇒甘呂、開出今
甘呂町863 甘呂神社 5/5 神輿2基
大太鼓
開出今町276 菅原神社 5/4 神輿
大太鼓
 ■日夏地区(旧・犬上郡)
   ⇒島、中沢、泉、妙楽寺、安田、筒井、五僧田、寺村
日夏町4778 唐崎神社 4/20頃の日曜 大太鼓10基? 2013年は4基出た
氏子は日夏(島、中沢、泉、妙楽寺、安田、筒井、五僧田、寺村)の8ヶ字、安田、三津屋。
 【日夏山】
元は彦根の商工まつりに使われていた橋本町の金亀山と思われる。
その後日夏町に払下げられ昭和29年4月20日に日夏山として巡行。この時日夏の太鼓が出ないため、商工会が曳山を巡行させ祭りをしたと云われている。
30年3月の日夏小学校80周年記念にも使われた。
その後使われることなく、日夏商工会の役員であった若林貞男氏(湖東無線)の民家の門として活用された。

 2013年7/7に日夏里館に移されたが、上層部(横4.4m。高さ2.9m)、額2点しか残っていない。
 ■河瀬地区(旧・犬上郡)
   ⇒蓮台寺、辻堂、極楽寺、森堂、金剛寺、堀(旧称・広野)、広野、犬方、川瀬馬場、南川瀬、野口、西葛籠町、葛籠町、出町
広野町65 春日神社 4/2日曜(元16) 神輿 大太鼓
秋祭り 往古は相撲大会があった
『広野町史』彦根市同和対策地域総合センター広野会館発行に詳しく記述。
「宮総代、鐘に続いて大太鼓が曳かれ、子供神輿、小さな太鼓神輿、花神輿が」小学生によって担がれ、最後に大太鼓が出る」。
大神輿=昭和40年(1965)購入。昭和52年(1977)からは台に載せて車を付けて曳くようになる。
子供神輿=普賢寺住職の蒲池義導さんが子供たちのためにと、昭和28年(1963)に大津市坂本から5万円で譲り受ける。
  この時に中学生用にお寺にあった太鼓を大人と同じように神輿として担ぐようになるが、現在は小学生が担いでいる。
花神輿=女の子にも神輿を担がせてやりたいと、1976年に子供会の役員を中心に作る・
犬方町544 山木戸神社 4/16頃の日曜 例祭
川瀬馬場町480−1 河瀬神社 4/16頃の日曜 神輿2基 旧・郷社
大太鼓3基
9/16 例祭 氏子9ヶ村の宮総代が参拝
氏子は蓮台寺、辻堂、極楽寺、森堂、金剛寺、堀、南川瀬、野口、馬場。
堀は旧称は広野。「広野町史」彦根市同和対策地域総合センター広野会館発行には祭礼のことが書かれている。
葛籠町545 鹿島神社 4/16頃の日曜 例祭
 ■亀山(安水)地区(旧・犬上郡)
   ⇒清崎、賀田山、安食中、楡、太堂、千尋
清崎町1501 天満天神社 4/2日曜 太鼓3町 清水(東清崎)、北山崎(西清崎)、賀田山
 ■高宮地区(旧・犬上郡)
   ⇒高宮
高宮1876 高宮神社 4/10頃の日曜 渡御 神輿1、鳳輦1、大太鼓8
『近江の祭礼』によると、祭礼日は「4月9日午後6時から11時、例祭4月10日午後1時から9時」で、概要は「鎌倉末期に起因する。氏子17ヶ町によって前日篝火に点火。参拝する氏子崇敬者は浄火によって身を浄め、翌日の例大祭を迎える。例大祭終了後、神輿1基・鳳輦1基。大太鼓8個・鉦17個によって神輿渡御。神幸祭終了後、19対の高張提灯を掲げて本社へ。還御の光景はたいへん壮観であり、近郷在住の参拝者で賑わう。」とある。
例祭日は3/10⇒4/10⇒そして昭和53年(1978)より4/10頃の日曜と代わった。
氏子17ヶ町のうち、大太鼓があるのは大北、中北、両小路、鳥居上、東出、門口、竹之越、新町である。
蓬莱山(蓬莱山保存会主催)=昭和62年に青年団OB有志が蓬莱山が廃棄されるのを聞きつけてボランテイア団体蓬莱山保存会結成し、高宮子どもまつり(5/5)や高宮宿夏祭り(8/中旬)に曳かれる。
 この曳山は昭和27年(1952)高宮町商工会が勧業祭の出し物として制作。昭和32年以降曳かれなくなった。り
 ■稲枝地区(旧・愛知郡)
   ⇒三津、海瀬、稲部、野良田、肥田、彦富、金沢、金田、稲里
三津町236 勝鳥神社 4/1日曜 例祭
海瀬町1056−4 八坂神社 4/2日曜 例祭
彦富町1764
彦富神社 旧・4/18 例祭
出路町(でっちちょう)640 川桁神社
稲里町2617 稲村神社公式HPへ 4/3日曜 神輿
曳山 平成9年に彦根市に寄贈。
太鼓9町 金沢、稲里、上石寺、下石寺、金田、稲里、上岡部、下岡部、薩摩
 稲村神社氏子9町が、各々大太鼓を曳いて、荒神山のふもとに集まり、荒神山の中腹にある稲村神社境内までの急な坂道を登り、直径1、5m、重さ約1トンの大太鼓を担ぎ上げる。
近年は少子高齢化などの影響により、担ぎ手不足が深刻で参道を担ぎ上げることができず、林道を利用して太鼓を台車で境内近くまで引っ張り、
そこから担いで境内に入る町も増えてきました。
曳山=江戸末期に山崎の住民の近藤氏が購入。昭和3年頃より休止となるが、昭和40年代までは盆踊りの櫓として利用していた。平成9年に彦根市に寄贈。
稲部町(旧称は野部とも野辺という)

金田=受台は平成8年新調。

上岡部=詳細不詳。

下岡部(旧称は中川)=受台は昭和10年新調。

薩摩⇒北出と南出に分かれていて、北出は稲村神社、南出は地内の菅原神社(薩摩町413)が氏神となる。
太鼓登山当日、それぞれの祭りが終わると町内で南北が合流し、登山に出かける。太鼓は江戸初期作と伝わる。

金沢⇒林・中下・長柄・金沢団地からなる。 長柄は林村の枝村である。
明治12年(1879)に中下村と林村が合併して、現在の金沢町になる。明治41年(1918)に、この地区の八幡神社を稲村神社に合祀した。そのため太鼓登山に参加するのは、林・中下の集落だけである。
太鼓は一の湯用の大太鼓と普段用の中太鼓がある。

稲里町=地内は東小路(旧・山崎南町)、西小路(旧・上平流村)、南小路(旧・下平流村)、北小路(旧・延寿寺村)からなる。
 先代の太鼓も破れてはいるが保管されている。

上石寺=太鼓は昭和54年制作。
 先代は大太鼓で明治期の作で、今は京都にあるらしい。当時の受台、鉦、台車は今も保管。

下石寺=子供神輿もあり集落を回り。帰ってきてから太鼓が出発する。
昭和40年代初めに、曽根沼干拓されるまでは太鼓は荒神山山麓まで船に載せて運んだ。また、祭は登山当日に終わるのではなく、翌日も太鼓を船に載せ曽根沼に浮かべて、後宴と称して楽しんでいたと云われる。
 ■稲村地区
   ⇒愛知郡上岡部、下岡部、石寺、薩摩、柳川、西川(下西川)+神崎郡甲崎、西川(上西川)、田原
柳川町156 大宮神社 4/18頃の日曜 神輿
下西川町718 日吉神社 4/2日曜(元・13) 例祭
甲崎町139 川桁神社 4/13 例祭
上西川町251−1 日枝神社 4/2日曜(元・13) 神輿
田原町282 日吉天満宮 4/2日曜(元・13) 例祭
 ■葉枝見地区(旧・神崎郡)
   ⇒服部、上稲葉、下稲葉、本庄、田附、新海、三ツ谷、普光寺
服部町202 三火光神社 4/17 例祭
上稲葉町108 稲倉神社 4/17 例祭
下稲葉町400 稲葉神社 4/17頃の日曜 神輿 かつて上稲葉、出路より神輿。八島より榊木が出た
本庄町2516 久留美神社 4/20頃の日曜 渡御
神輿2基:交代で出す。二宮=屋根に擬宝珠。十禅師=屋根に鳳凰。
田附町488 八幡神社
南三ツ谷町1918 豊田神社
普光寺町430 広浜神社 4/20 例祭
 ■鳥居本地区(旧・坂田郡)
   ⇒鳥居本、仏生寺、荘厳寺、善谷、中山、笹尾、原、小野、古西法寺、宮田、下矢倉、甲田、男鬼、武奈
鳥居本町2464 高良神社 5/5 例祭
仏生寺町8−273 神明宮 4/29 例祭 集落は県道沿いの坂ヤと呼ばれる場所へ移転
荘厳寺町4 天津神社 4/29 大太鼓 荘厳寺・善谷・仏生寺・中山の総氏神
荘厳寺町88 天津神社 4/29 例祭
善谷町295 神明社 4/29 例祭
中山町153 八坂神社 4/29 例祭
中山町819 神明宮 4/23 例祭
笹尾町287 日枝神社 4/1日曜(元・10) 大太鼓 明治初期、人口119人、34戸。平成22年(2010)9戸。
原町360 八幡神社 4/2日曜(元・13) 例祭
小野町409 八幡神社 5/3 例祭
宮田町120 山田神社 5/3 神輿 稚児行列
社伝によると、永禄二年(156012基の神輿を造り小野荘内各村より祭典を行う。その後数回の兵乱に遭い今はわずか一基を残すのみとある。
例祭日は旧4/寅の日⇒5/2⇒5/3(昭和21年[1946]と代わった。
甲田町99 天神社 5/8 例祭
男鬼町65 日枝神社 5/2日曜 大太鼓 直径1.5m
武奈町225 若宮神社 5/5 例祭
明幸(武奈町282) 神明宮 5/5 例祭
 【彦根の民俗芸能】
小野町太鼓踊り=豊作への感謝や小野町八幡神社の修復などの際に不定期で踊られる。 
締太鼓の胴に文政6年(1823)の銘がある。踊りの構成は道行き踊り・雨乞い踊り・豊年踊り・綾踊り・木きり子踊りの五種類があり、延々と踊り続ける。
 【廃村】
男鬼町(おおりちょう)=明治初期は人口140、27戸。昭和40年代より過疎化により人口が減少。平成20年現在、母屋が残る家は8軒で、ブレーカーを入れれば電気が通じる。
神社は日枝神社。
武奈(ぶな)=明治13年(1880)、人口は154、37戸。昭和50年代より過疎化が進み、一部の母屋が残っている。神社は若宮神社。
枝村として男鬼と武奈の間に明幸(みょうこう)があった。小学校分校は昭和50年に休校となる。神社は神明宮。

 ≪犬上郡≫
 多賀町
 ■多賀地区
   ⇒多賀、四手、敏満寺、土田、猿木
多賀604 多賀大社 4/22(毎年) 多賀祭り 神輿2基、鳳輦
8/3〜5
9/9(毎年) 9月古例祭 古知古知角力
11/15(毎年) 大宮祭 調宮神社に御神幸
多賀祭=古例大祭とも騎馬多数の供奉が行われることから「馬まつり」とも呼ばれる。
神社の記録によると、起源は鎌倉時代とされる。近郷の有力者の中から祭りの主役である馬頭人が選ばれ、馬上から祭りの指揮をする。渡御は神輿、鳳輦、馬頭人の行列など、総勢400人と騎馬40数頭よりなる。
 【多賀祭りの行事予定】
(8:30〜)大祭を斎行。
(10:00〜)渡御が出発。その列次は、馬頭人、御使殿を中心に、氏子や崇敬者の御神輿や御鳳輦の供奉者など総勢400人と騎馬40数頭よりなる。
行列は始め、調宮(ととのみや)神社[栗栖242]に向かうが、馬頭人と御使殿は別途、犬上川の下流に向かい、賓台(ひんだい)と呼ばれる河原において御弊合わせの儀式を行う。
(14:00〜)馬頭人と御使殿は本社前にて行列に合流し、尼子の打籠馬場において、ここで「富ノ木渡し式」という儀式を行う。
(15:30〜)揃って本社に出発する。
(17:00〜)宮司以下神職、祭の全関係者が本殿を三周する「夕日の神事」が行われ終了する。
万灯祭=黄泉大神となつた伊邪那美大神に祖霊の加護を奉納する祭り。境内は崇敬者や氏子の人達の献灯する約一万八千灯の提灯が夜空に輝く。その提灯のもと江州音頭・郷土芸能・カラオケ大会等の神賑行事が催され、また参道には万灯市も開かれる。
9月古例祭=重陽の節句に斎行され、4月の古例大祭に次ぐお祭りで、かつては中川原と高宮の代表が相撲を取ったが、現在の氏子内の青年二人による豊凶を占う「古知古知(こちこち)相撲」が執り行われ、鳳輦も出る。 
大宮祭=栗栖の御旅所調宮神社に遷御されるもので、古来から信仰されている「神送り」の行事であると思われる。
江戸時代の「年中行事」にも記録されているように、古くから行われていたようで、明治18年までは霜月中の午の日になされていたが、以降11月15日に斎行されるようになった。
敏満寺49 胡宮神社 4/21 神輿
猿木178 猿木神社 4/5 例祭
 ■芹谷地区
   ⇒水谷、桃原、屏風、後谷、向之倉、甲頭倉、河内、霊仙
屏風 北野神社 冬季無人集落
後谷 八幡神社 昭和11年、218人なれど、限界集落
甲頭倉 八幡神社 往古50戸ほど、現在2戸
河内159 八幡神社 旧・2/15 例祭 集落は下村、中村、宮前、妛原の4つに分かれる
 【廃村】
桃原(もばら)=廃村。昭和20年代には60戸余り。神社は日吉神社。

向之倉=昭和45年に廃村。明治13年、20戸、95人。神社は井戸神社(字東反尻63)。

入谷=霊仙の一部。神社は春日神社。
 ※明治7年に入谷、今畑、落合が合併して霊仙村となる。

今畑=霊仙の一部。神社は春日神社。

落合=霊仙の一部。神社は落合神社。
 ■久徳地区
   ⇒八重練、大岡、栗栖、一円、久徳、月ノ木、中川原、木曽
一円223 橿原神社 4/3 例祭
木曽426 曾我神社 3/15 例祭
 ■大滝地区
   ⇒藤瀬、川相、一ノ瀬、仏ヶ後、大杉、樋田、萱原村・楢崎、壷、小原、霜ヶ原、南後谷、佐目、大君ヶ畑、富之尾
大君ヶ畑 白山神社 1/3 三季の講
9/23 三季の講
三季の講=正月の講ともいう。早朝から神社に宮守が集まり、装束をつけて行う。「内饗のめし」といい、地域(山の神)に御飯と生鰯を食べさせる。木きめ・木引き(ごぼう引きともいう)においては、境内本社とお池殿の間の山中で、全員で決めた木を引き起し、本殿前の杉の根方に置く。
昔から『今年は良い根がある』などの話がでる事から、多分その年の豊凶の占いの儀式と思われる。
三季の講=祭りの講ともいう。宮守が神社に集まり、早朝から装束をつけて講を始める。当屋行になると年少の者から二列にて「ヤアヤア」と掛声をあげながら当屋に行き、前夜用意した粟と米の粉で団子を作る。残りの者は藁草履負縄を作り、藁団子などの用意ができるとそれを「おひつ」に入れ、年少者に背負わせ神社に引き返す。
富之尾1585 大瀧神社 5/5 神輿、子供神輿2基
大滝地区の14ヶ字、800戸の氏子が毎年交代で御神輿の輪番を受け、古式に則り御旅所まで練り歩く祭事
 ■脇ヶ畑地区
   ⇒杉、保月、五僧
 【廃村】
=昭和51年(1976)廃村。明治11年は戸数18、人口74人。
神社は調宮神社。

保月=昭和51年(1976)廃村。その後、一部の住人が戻り定住するが、平成17年(2005)再度廃村。かつては戸数65、人口301人。
神社は八幡神社。


五僧
=昭和49年(1965)廃村。

 豊郷町
 ■豊郷地区
安食西663 阿自岐神社 4/16前の日曜 神輿
大太鼓4基
 氏子は彦根市安食中、楡、太堂、千尋と豊郷町安食西、安食南、三ッ池
『近江の祭礼』によると、祭礼日は「4月16日に近い前の日曜日」で、概要は「当日は氏子から最低4基の大太鼓(直径約2m)が神社へ繰り出される。本殿祭が終わると渡御が始まる。神輿を中心に100名程からなり、約4kmの氏子内を巡幸する。そのうち稚児十数名は、本殿祭をはじめ、各御旅所で神饌の伝供等を奉仕し、その姿には目を見張るものがある。」とある。
四十九院473 春日神社 4/16 例祭
石畑437 八幡神社 4/16 例祭
八目41 犬上神社 4/16 例祭
八町854−1 白山神社 4/16 神輿
雨降野116 天明神社 4/16 例祭
 ■日栄地区
高野瀬40 天稚彦神社 4/12頃の日曜 例祭 氏子は高野瀬、下枝、大町、肥田
吉田1177 愛知神社 4/16 例祭
 甲良町
 ■西部地区(甲良西小学校区)
下之郷1487 桂城神社 4/16 例祭 旧・郷社。甲良三郷の総社。
在士523 八幡神社
尼子1 甲良神社 4/15頃の日曜 神輿 旧・郷社。
太鼓3基
氏子は鎮堂(しんと)、田居中、西出の三小路に分かれ、神輿を担ぐ小路と太鼓を担ぐ小路よりなる。13時より住泉寺御旅所を出て字を練り歩く。
呉竹150 亀山神社 4/16 例祭
小川原499 小川原神社 9/9 御管割り
御管割り=小豆粥(小豆と米)を前日から用意し、葦を約20cmに斜めに切り、38本三ツ目結びに連ね、粥の中に入れる。すると煮えた粥が管に入る。早朝神前に供え、のち役員等によって開かれ、その量を伺う。38本は38種で1月8日のおこないで決定されている。伺い終わってのち、村中に知らせて、これにより翌年の籾種を用意する。
 ■東部地区(甲良東小学校区)
北落441 日吉神社 4/15頃の日曜 神輿 日吉大社より勧請した
8/21 おはな踊り
おはな踊り=8月21日、19:31〜21:30。踊りは子供が花笠・たすき姿、大人はホロ・菅笠・太鼓姿で、場広・道草・本踊り・合の手・カヤリの五種を踊る。
水不足に対する願いが雨乞い祈願になり、踊りとなった。おはなという村の女性が病いに罹り、鈴ヶ岳の池の神に病気平癒を願った。治癒後は独身でいると誓ったが、のち大君ヶ畑の小八に嫁いで竜神の怒りにふれ命を絶った。息絶える時、日照の時に池を訪ねてくれば雨を降らすと言い残したという。
金屋802 金山神社 8/7 千草盆
千草盆=夕刻〜22:00。七日盆ともいう。神前に「ヤッサ」を供える行事。毎年8月7日に男子出生の御礼として、2年間「ヤッサ」と呼ばれる千草と草花で作つた飾り物を奉納する。「ヤッサ」とは、ヤサチの転したもので、野の幸、家の幸を意味するという。
池寺37 山王大宮神社 4/13 例祭
法養寺43 甲良神社 4/15 例祭
横関368 八幡神社 4/15 例祭
横関720 日吉神社 4/15 例祭
長寺712 雨也神社 4/15 例祭

 ≪愛知郡≫     
 愛荘町
 
平成18年(2006)2/13、愛知郡秦荘町+愛知川町が合併して誕生。
 ◎旧・秦荘町
  ■秦川地区
   ⇒松尾寺、斧磨、岩倉、竹原谷、常安寺、東出、上蚊野、北蚊野、軽野、安孫子、円城寺、西出、深草、目加田
岩倉123 堅井之大宮
(軽野神社)
4/20頃の日曜 曳山10台 釜磨、岩倉、松尾寺、東出、西出、深草、円城寺、竹原谷、常安寺
釜磨(よきとぎ)=幕は昭和39年制作。旧幕もある。

岩倉=幕は昭和初期の作。旧幕も保存されている。

松尾寺北
=幕は大正13年制作。

松尾寺南=幕は大正13年に当集落の大西里乃の作。

東出=幕は大正5年4月制作。寄贈者は中村謙次郎、又十郎、秀次郎、寅次郎兄弟。

西出=幕は昭和4年に当集落の上林千代の作。

深草
(ふこそ)=幕は昭和33年の制作。

円城寺=大正12年(1923)4月制作。寄贈者は村木伝吉。

竹原谷=幕は昭和30年頃の制作。旧幕は明治後期〜大正期の作と思われる。

常安寺=幕は昭和35年4月制作。旧幕は大正末期〜昭和初期に当集落の小林静枝の作。
※松尾寺には2台の曳山があり、隔年で1台ずつだす。町として1つになって曳く
蚊野2268 軽野神社 4/21頃の日曜 神輿2基
曳山2台 休止。蔵の扉は開いている
蚊野氏子奉仕=江戸末期制作と伝わる。
軽野氏子奉仕=安政6年制作。白木造り。
西出1 日吉神社 4/20頃の日曜(元・21) 太鼓山 宮山車に当る
子供みこし
西出の鎮守にあたり、往古は堅井之大宮の例祭の翌日に行っていた。
安孫子348 安孫子神社 4/10頃の日曜(元・20) 神輿
目加田1998−1 春日神社 4/3日曜(元・16) 神輿3基 壮年組、青年組、子供組
壮年組=制作年不詳。文化13年、神崎郡建部村より購入。
青年組=昭和16年新調。
子供組=昭和58年新調。
  ■八木荘地区
   ⇒蚊野外、香之庄、元持、沖、宮後、北八木、下八木、島川、長塚、栗田、野々目、南野々目、矢守
蚊野外41 御霊神社
香之庄597 香之神社
宮後98 八木神社 4/3日曜(元・21) 神輿2基 子供みこし1基
下八木49 下八木神社
島川1176 島川神社
長塚222 八幡神社
栗田133 八幡神社
 ◎旧・愛知川町
  ■愛知川地区
   ⇒市、愛知川、中宿、沓掛、石橋村・川久保、長野、川原、山川原
愛知川1573 八幡神社 4/3日曜 山車廃絶 明治以前に転倒事故のため廃絶
神幸祭 太鼓、神輿、樽みこし
大神輿=平成7年制作。樽みこし=昭和45年から始まる。子供神輿=平成初期制作。
中宿205 河脇神社 4/17頃 神輿(大小)
沓掛147 石部神社 5/中旬 神輿
太鼓
沓掛655 井上神社 4/25かそれ以前の日曜 神幸祭 太鼓、神輿、子供神輿、唐櫃 など
長野1170 大ろう神社 4/2土日 神幸祭 旧・郷社。氏子は長野・川原
長野西=太鼓。長野東=神輿。川原=神輿。
山川原44 若宮神社 5/5 大太鼓
  ■豊国地区
   ⇒畑田、平居、苅間、東円堂、豊満
豊満392 豊満神社 4/2日曜 大太鼓5基
曳山休止 矢守
神輿3基 子供みこし4基
氏子は宮元=愛荘町豊満。
上之郷
=愛荘町畑田、平居、刈間。東近江市長町、清水中町、大清水町石仏、南清水町、北清水町、西菩提寺町

中之郷=愛荘町東円堂
下之郷=愛荘町市、矢守、南野々目。彦根市肥田町登町、金沢町長江。

 ★展示場     
 【愛荘町歴史文化資料館】(公式HPへ
愛知郡愛荘町松尾寺878。 0749−37−4500。10:30〜17:00(入館は16:30まで)。
休館日:月曜・火曜(祝日は除く)、祝日の翌日(土日、祝日に重なる場合は除く)、年末年始(12月29日〜1月3日)。大人300円。
『滋賀の曳山』コーナーでは、大津長浜日野まつりの曳山を10分の1の模型で展示し、滋賀県各地の曳山祭りを紹介。