今後、 もしも 12 時 50 分になっても私が実習室に現れなかったら、 代表が数学科事務室に問い合わせに行ってください。 事務室に誰もいなくても、 数学科の掲示板に休講掲示が出ているかもしれません。 そして、 もしも予告なく私が 13 時 05 分までに実習室に現れなかったら、 その日は休講とします。
出張などのため、 1月28日(日)朝から2月1日(木)夜まで、 この授業に関する仕事はできません。
メールを送る際には、自分に Cc を送るようにしましょう。 「やり直し!」だった場合、 Cc が手元にあればそれを元に手直しして再提出することができます。
「TeX」は、日本語としては「テフ」または「テック」と発音されています。 偉大な計算機科学者 Donald E. Knuth(クヌース) が自分の著書 「The Art of Computer Programming」を組版するために作ったソフトウェアの名前です。 数式がきれいに打てるので、 数学の論文・専門書も TeX で組版することが多くなりました。 数学用ワープロ(って言っていいのかな)の事実上のスタンダードです。
諸君の中で大学院に進んで論文を書く人は少しだけでも慣れておいてほしいし、 学部を出たら数学とは縁が切れてしまいそうな人はせっかく数学科で学んだのだからこういうものが世の中にあるのだということぐらいは知っておいてほしい。 そう思って、この実習の最後のテーマにこれを選びました。
※ 数学の講義のレポートを書く際には TeX は勧めない。 組版に時間をかけるよりは数学的内容に力をいれてほしいから。
ここでは platex というソフトウェアを使います。 TeX を、香辛料を買い集めてカレーを作ることにたとえるなら、 platex は市販のカレーのルーにあたると思います。 TeX の機能を適当に組み合わせて使いやすくしたのが platex です。
TeX のソースファイルの名前は .tex で終わるようにするのが普通です。 以下のような内容をもつファイル test.tex を(textedit などのエディタで) 作ってください。 \author のところは自分の名前などに置き換えても構いません。
\documentstyle[a4j,12pt]{jarticle} \begin{document} \title{計算機基礎論3B} \author{99-00 田中美佐子} \maketitle 連立方程式 $x+y=3$, $2x+3y=8$ を解いてみましょう。 $$\int_0^1 x^2 dx = {1 \over 3}$$ \end{document}
本文は下から3行目と2行目だけです。あとは決まり文句だと思ってください。
これをコマンド「platex test」でコンパイルします。 成功すれば test.aux, test.dvi, test.log の三つのファイルができます。 この中で大切なのは test.dvi です。 次に「xdvi test」とすれば組版結果を見ることができます。 xdvi の終了は quit をクリックです。
上のソースと組版結果を見比べて、本文の書き方を察してください。 $ と $ ではさまれた部分は数式です。 $$ と $$ ではさまれた部分も数式ですが、 前後の文章とは別の単独行になる点が異なります。 \ で始まる語は特別な意味を持ちます。 たとえば \int は積分記号、\over は分数です。 また、_ は下付き、^ は上付きです。 中カッコ { } で囲むとグルーピングができます。
印刷は 「dvips test -o test.ps」 として test.ps を作ってから 「lpr test.ps」 です。
※ 本項を書くにあたっては、 物理学科の末松大二郎氏が 1998 年度の実習用アカウント cf1250 のホームディレクトリの下で公開されていたファイルを参考にした。
次に、 いろいろな記号の書き方をまとめておきました。 コンパイル・印刷して持っておくと便利かも知れません。
=============================================================================== \documentstyle[a4j,12pt]{jarticle} \begin{document} \title{Donald E. Knuth「TeXブック」より} \author{ここを自分の名前に変えてコンパイル・印刷すれば友だちのと紛れない!} \maketitle 数学フォント一覧(の一部)。 実際には「alpha」の前に $\backslash$ をつける。 「not leq」は「not」と「leq」の前にそれぞれ $\backslash$ をつけて一語につづる。 $\alpha$ alpha, $\beta$ beta, $\gamma$ gamma, $\delta$ delta, $\epsilon$ epsilon, $\varepsilon$ varepsilon, $\zeta$ zeta, $\eta$ eta, $\theta$ theta, $\vartheta$ vartheta, $\iota$ iota, $\kappa$ kappa, $\lambda$ lambda, $\mu$ mu, $\nu$ nu, $\xi$ xi, o o, $\pi$ pi, $\varpi$ varpi, $\rho$ rho, $\varrho$ varrho, $\sigma$ sigma, $\varsigma$ varsigma, $\tau$ tau, $\upsilon$ upsilon, $\phi$ phi, $\varphi$ varphi, $\chi$ chi, $\psi$ psi, $\omega$ omega, $\Gamma$ Gamma, $\Delta$ Delta, $\Theta$ Theta, $\Lambda$ Lambda, $\Xi$ Xi, $\Pi$ Pi, $\Sigma$ Sigma, $\Upsilon$ Upsilon, $\Phi$ Phi, $\Psi$ Psi, $\Omega$ Omega, $\aleph$ aleph, $\hbar$ hbar, $\imath$ imath, $\jmath$ jmath, $\ell$ ell, $\wp$ wp, $\Re$ Re, $\Im$ Im, $\partial$ partial, $\infty$ infty, $\prime$ prime, $\emptyset$ emptyset, $\nabla$ nabla, $\surd$ surd, $\top$ top, $\bot$ bot, $\angle$ angle, $\triangle$ triangle, $\backslash$ backslash, $\forall$ forall, $\exists$ exists, $\neg$ neg, $\flat$ flat, $\natural$ natural, $\sharp$ sharp, $\clubsuit$ clubsuit, $\diamondsuit$ diamondsuit, $\heartsuit$ heartsuit, $\spadesuit$ spadesuit, $\sum$ sum, $\prod$ prod, $\coprod$ coprod, $\int$ int, $\oint$ oint, $\bigcap$ bigcap, $\bigcup$ bigcup, $\bigsqcup$ bigsqcup, $\bigvee$ bigvee, $\bigwedge$ bigwedge, $\bigodot$ bigodot, $\bigotimes$ bigotimes, $\bigoplus$ bigoplus, $\biguplus$ biguplus, $\pm$ pm, $\mp$ mp, $\setminus$ setminus, $\cdot$ cdot, $\times$ times, $\cap$ cap, $\cup$ cup, $\uplus$ uplus, $\sqcap$ sqcap, $\sqcup$ sqcup, $\vee$ vee, $\wedge$ wedge, $\oplus$ oplus, $\ominus$ ominus, $\otimes$ otimes, $\ast$ ast, $\star$ star, $\diamond$ diamond, $\circ$ circ, $\bullet$ bullet, $\div$ div, $\triangleleft$ triangleleft, $\triangleright$ triangleright, $\wr$ wr, $\bigcirc$ bigcirc, $\bigtriangleup$ bigtriangleup, $\bigtriangledown$ bigtriangledown, $\oslash$ oslash, $\odot$ odot, $\dagger$ dagger, $\ddagger$ ddagger, $\amalg$ amalg, $\leq$ leq, $\prec$ prec, $\preceq$ preceq, $\ll$ ll, $\subset$ subset, $\subseteq$ subseteq, $\sqsubseteq$ sqsubseteq, $\in$ in, $\vdash$ vdash, $\smile$ smile, $\frown$ frown, $\geq$ geq, $\succ$ succ, $\succeq$ succeq, $\gg$ gg, $\supset$ supset, $\supseteq$ supseteq, $\sqsupseteq$ sqsupseteq, $\ni$ ni, $\dashv$ dashv, $\mid$ mid, $\parallel$ parallel, $\equiv$ equiv, $\sim$ sim, $\simeq$ simeq, $\asymp$ asymp, $\approx$ approx, $\cong$ cong, $\bowtie$ bowtie, $\propto$ propto, $\models$ models, $\doteq$ doteq, $\perp$ perp, $\not\leq$ not leq, $\not\geq$ not geq, $\not=$ not=, $\not\equiv$ not equiv, $\not\prec$ not prec, $\not\preceq$ not preceq, $\not\subset$ not subset, $\not\subseteq$ not subseteq, $\not\sqsubseteq$ not sqsubseteq, $\not\succ$ not succ, $\not\succeq$ not succeq, $\not\supset$ not supset, $\not\supseteq$ not supseteq, $\not\sqsupseteq$ not sqsupseteq, $\not\sim$ not sim, $\not\simeq$ not simeq, $\not\approx$ not approx, $\not\cong$ not cong, $\not\asymp$ not asymp, $\leftarrow$ leftarrow, $\Leftarrow$ Leftarrow, $\rightarrow$ rightarrow, $\Rightarrow$ Rightarrow, $\leftrightarrow$ leftrightarrow, $\Leftrightarrow$ Leftrightarrow, $\mapsto$ mapsto, $\hookleftarrow$ hookleftarrow, $\leftharpoonup$ leftharpoonup, $\leftharpoondown$ leftharpoondown, $\rightleftharpoons$ rightleftharpoons, $\longleftarrow$ longleftarrow, $\Longleftarrow$ Longleftarrow, $\longrightarrow$ longrightarrow, $\Longrightarrow$ Longrightarrow, $\longleftrightarrow$ longleftrightarrow, $\Longleftrightarrow$ Longleftrightarrow, $\longmapsto$ longmapsto, $\hookrightarrow$ hookrightarrow, $\rightharpoonup$ rightharpoonup, $\rightharpoondown$ rightharpoondown, $\uparrow$ uparrow, $\Uparrow$ Uparrow, $\downarrow$ downarrow, $\Downarrow$ Downarrow, $\updownarrow$ updownarrow, $\Updownarrow$ Updownarrow, $\nearrow$ nearrow, $\searrow$ searrow, $\swarrow$ swarrow, $\nwarrow$ nwarrow, $\lbrack$ lbrack, $\lbrace$ lbrace, $\lfloor$ lfloor, $\langle$ langle, $\lceil$ lceil, $\rbrack$ rbrack, $\rbrace$ rbrace, $\rfloor$ rfloor, $\rangle$ rangle, $\rceil$ rceil \end{document} ===============================================================================
platex を使って、 数学書の一部を写してください。 数式がある程度含まれていなければなりません。 分量は印刷したとき(A4版用紙で)15行以上1ページ以下、 \title には「課題3」(かぎカッコは含まない、「3」も全角)と書き、 \author には自分の学籍番号(簡略でよい)と氏名(大学に届けてある通り)を書くこと。 また、著者名・書名・ページを本文の適当なところに入れること (例:小平邦彦「解析入門」27 ページ)。
platex でコンパイルし印刷したものを授業時間に私(岩瀬)に見せ、 私が OK と言って受け取ったら、 ソースファイルをメールで送ってください。 宛て先は私(岩瀬)の実習用アカウント cf1920 です。 実習用 WS からは To: のところに cf1920 と書くだけで届きます。 Subject は「kadai 3」 (すべて小文字、スペースにも注意!)にしてください。 自分の学籍番号、氏名(フルネーム)も忘れずに。 メールの提出期限は 2001 年 02 月 09 日(金) 16 時 30 分です。
※ 提出された紙は返却しない予定なので必要な者は余分に印刷して持っておくこと。
※ 今回はメールの返事は不備のあった人だけに送る予定。