2005 年度「情報処理演習A」 2005-05-09

§3.1 ファイルとフォルダ

昔からの呼び方最近の呼び方
個々の“文書”ファイルドキュメント
“文書”の置き場ディレクトリフォルダ
           ファイルには「名前」と“中身”がある。

§3.2 Explorer の使い方

(3.2.1) 「マイ コンピュータ」のアイコンをダブルクリック、 「'fs\...' の ... (Z:)」をダブルクリック。 ここ(「Z ドライブ」)が各自のファイルを置くところである。 普通のパソコンと違うので注意。 unix (linux) の用語を借用し、ここを「ホームディレクトリ」 あるいは「ホーム」と呼ぶことにしよう。

(3.2.2) そこにあるファイルとフォルダが、アイコンで表示されている。 フォルダみたいな絵の黄色いアイコンはフォルダである。

(3.2.3) フォルダのアイコンをダブルクリックするとその中のファイル ・フォルダが表示されるようになる。 正式な言い方ではないと思うが、これを 「そのフォルダに移った / 移動した」ということがある。 戻るには左上の「←戻る」をクリックする。 わからなくなったら Explorer をいったん終了すればよい。

(3.2.4) ファイルのアイコンをダブルクリックすればそのファイルが「開く」。 初心者のうちは、よくわからないファイルは開こうとしないこと。 クリックすればそのファイルが「選択」される (=アイコンとファイル名が青くなる)。 選択を取り消すには、 Explorer のウィンドウ内の何もないところをクリックする。

(3.2.5) 名前が .txt という「拡張子」 (=名前のうち、最後のピリオド以降の部分)で終わっているファイルは 「テキストファイル」である。

操作やり方
テキストファイルの新規作成 「ファイル」→「新規作成」→「テキスト文書」。それから改名する。
テキストファイルの中身を見る・編集する ダブルクリックするとテキストエディタ「メモ帳」が起動する。 (「メモ帳」の使い方は後述。)
ファイルの改名 選択しておいて「ファイル」→「名前の変更」。 (拡張子は必要でない限り変えないこと。)
ファイルのコピー 選択しておいて「編集」→「コピー」、 続いて「編集」→「貼り付け」。それから改名する。
ファイルの削除 選択しておいて「ファイル」→「削除」。 (復元できないので注意。)

(3.2.6) フォルダの新規作成、改名、削除も上と同様。 ファイルを他のフォルダに移動するには、 選択しておいてから「編集」→「切り取り」、 移動先のフォルダに移ってから「編集」→「貼り付け」。

(3.2.7) ※ すでにあるフォルダやファイルは変更したり削除したりしないように。 tx.scr.txttx.usr.txt はタイピング練習の成果を収めたファイルである。 普通には変更したり削除したりできないように設定してあるが、 絶対にできないわけではないのでちょっと注意しながら開いてみよ。 (ただし、 タイピング練習をしているときは開いてもうまく表示されないようになっている。)

§3.3 「メモ帳」の使い方

(3.3.1) 起動のしかたは上に述べた。起動後に使うキーは次の通り。

(3.3.2) カーソルの移動はマウスでクリックすることでも行なえる。

(3.3.3) 「ファイル」→「上書き保存」でファイルに書き込む。 書き込みたくなければ終了してしまえばよい。終了は右上の「×」。 保存するかどうか聞かれたら、よく考えてクリック。 (そこに出る第三の選択肢「キャンセル」は終了することをキャンセルする、の意味である。)

(3.3.4) 一つのファイルを複数の「メモ帳」で同時に開いて編集すると、 せっかく打ったものを失う可能性があるので危険である。 なぜか。考えてみよ。

§3.4 練習問題(その1)

とりあえず「メモ帳」を使ってみよう。 次を順番にやってみよ。

  1. Z ドライブに、 テキストファイル a.txt を新規に作れ。 (すでに a.txt がある場合は別の名前にせよ。)
  2. a.txt のアイコンをダブルクリックしてメモ帳を起動し、 中身が空であることを確かめよ。
  3. そのメモ帳の画面に適当に文字を打ち込め。
  4. それを保存せよ。
  5. メモ帳を終了せよ。
  6. a.txt のアイコンをダブルクリックして開け。 中身は予想通りか?
  7. 適当に文字を打ち込んで追加せよ。
  8. それを保存せよ。
  9. メモ帳を終了せよ。
  10. a.txt のアイコンをダブルクリックして開け。 中身は予想通りか?
  11. 適当に文字を打ち込んで追加せよ。
  12. それを保存せずにメモ帳を終了せよ。
  13. a.txt のアイコンをダブルクリックして開け。 中身は予想通りか?
  14. メモ帳を終了せよ。

上の続きである。 次を順番にやってみよ。

  1. a.txt をコピーして b.txt という名前のファイルを作れ。
  2. b.txt を開け。中身は予想通りか?
  3. b.txt の内容を変更せよ。 それから a.txt を開き、内容が変わっていないことを確かめよ。
  4. a.txtb.txt を削除せよ。

§3.5 (いわゆる)日本語入力

(3.5.1) Windows では、 左上の「半角 / 全角」 キーを押すごとにアルファベット・数字の入力と(いわゆる) 日本語入力とが切り替わる。 画面右下のバーの中の「A」と「あ」が替わるのを確かめること。

(3.5.2) 日本語入力になっているときは、 ローマ字で打ち込むとまずひらがなで表示される。 それを必要なら漢字やカタカナに変換する。 「変換」はスペースバー。 次の読みを入力するか Enter を押すかすれば「確定」する。 「やまだたろう」を変換しようとすると「やまだ」と「たろう」 に分かれて変換されるが、 こういうときは「←」や「→」を使う。 切れ目がおかしいときは Shift キーを押しながら「←」や「→」を押す。

§3.6 課題

自分の氏名を内容とする、 namae.txt という名前のファイルを作れ。 このファイルは残しておくこと。 氏名は大学に届けてある通りの文字で書くように。 (ただし、珍しい漢字はコンピュータでは使えないことがある。 そのときは適当な文字で代用するのだが、判断に困ったら相談すること。)

§3.7 練習問題(その2)

以下も「メモ帳」の中で行なう。 順番にやってみよ。 保存はしてもしなくてもよい。

  1. 適当にキーを打っては Enter を押す、ということを数回くり返せ。
  2. 矢印キーで、いろいろな場所にカーソルを移動してみよ。 どうなるか。
  3. 普通のキーやスペースは押せばそのときのカーソル位置にその文字が挿入される。 いろいろな場所に文字やスペースを挿入してみよ。 すなわち、カーソルをいろいろな場所に移動し、キーやスペースバーを押してみよ。 また、Backspace キーや Delete キーで文字を削除してみよ。 消えるのはカーソルの左か? それとも右か?
  4. いろいろな場所に改行を挿入してみよ。 また、改行を削除してみよ。 なぜ画面がそう変化するか、納得できるまで考えよ。
  5. ある行を途中で二つに分けるにはどうしたらよいか? また、 隣りあった二つの行を連結するにはどうしたらよいか?
  6. 改行しか含まない行を「空行(くうぎょう)」ということがある。 例えば、次の左の例で2行めは空行である。
    1234                                    1234
                                            5678
    5678
    
    上の二つの状態の間を行き来する練習をせよ。 空行をいれる練習、空行を取り除く練習をしたことになる。

  7. 隣り合った二つの行の間にキーボードから行を挿入するにはどうしたらよいか。 また、元に戻すにはどうしたらよいか。

§3.8 テキストのコピーと移動

(3.8.1) テキストの一部(または全部)を「範囲指定」するには、 範囲の始点にマウスカーソルを合わせてマウスの左ボタンを押し、 押したままマウスカーソルを範囲の終点まで移動して離す (=ボタンを押し続けるのをやめる)。 範囲指定された部分は青地に白字となる。

(3.8.2) テキストの一部(または全部)を「コピー」するには、 範囲指定しておいて「編集」→「コピー」、 続いてコピー先にカーソルを移してから 「編集」→「貼り付け」。 (前半の操作では画面は何も変わらないので注意。 また、後半の操作をくり返せばいくつもコピーできる。)

(3.8.3) テキストの一部(または全部)を別の場所に「移動」するには、 範囲指定しておいて「編集」→「切り取り」、 続いて移動先にカーソルを移してから 「編集」→「貼り付け」。

(3.8.4) これらは、一つの「メモ帳」の画面の中でもできるし、 複数の「メモ帳」の間でもできる。 Internet Explorer から「メモ帳」へは、 コピーはできるが移動はできない。

(3.8.5) キーボードだけで範囲指定をするには Shift キーを押したまま矢印キーでカーソルを動かす。 ただし、Internet Explorer の中ではできない(と思う)。 切り取り、コピー、貼り付けは順に Ctrl+X, Ctrl+C, Ctrl+V である。

§3.9 練習問題(その3)

以下はそれぞれ独立した練習問題である。

  1. 一つの「メモ帳」の中で、あるいは複数の「メモ帳」の間で、 打った文字をコピーしたり移動したりしてみよ。
  2. ホームページから適当な文章を「メモ帳」の中へコピーしてみよ。 一般には一行が長すぎるであろう。 ここで「横スクロール」の練習をせよ。 それから、適当に改行を挿入し、 一行が画面全体の半分ぐらいになるよう形を整えてみよ。 こうしても、ウィンドウ下部のスクロールバーは消えないが、 いったん終了してもう一度開けば出なくなる。
  3. 適当にキーを打ち、スペースバーを何度か押してから Enter キーを押し、 それから適当にキーを打て。 画面ではわからないが、 最初の行の終わりにはスペースがついている。 (次の例ではスペースを下線で置き換えて書いた。 実際はスペースなので全く見えない。)
    abcdef___
    ghij
    
    行末にはスペースはいれないのが普通なので、これは(一般には)かっこ悪い。 スペースがついていることは、 カーソルを動かすか、その行を含む範囲を範囲指定するかしてみればわかる。 このことを試せ。 また、行末のスペースを削除する練習をせよ。
  4. 適当に文章を打ったあとで、 こうするとカーソルはファイルの最後にくる。 そのとき、
    と思います。
    |
    
    のようになるのが(一般には)望ましく、
    と思います。
    
    
    |
    
    と思います。|
    
    はあまり望ましくない。 これらの状態を作り、また、望ましい状態に直す練習をせよ。
  5. 適当な名前のフォルダを二つ作って、 その間でファイルのコピー・移動などの練習をせよ。 済んだら、フォルダも消してしまって構わない。


岩瀬順一