2005 年度「情報処理演習A」 2005-06-06

今回は表計算ソフトです。 Windows の「Microsoft Excel」(略して「Excel」)を使います。

§6.1 Microsoft Excel の使い方

(6.1.1) Explorer で Z ドライブを見る(cf. §3.2)。 「ファイル」→「新規作成」→「Microsoft Excel ワークシート」とすると 「新規 Microsoft Excel ワークシート.xls」という名前のファイルができる。 ここで Excel ワークシートのアイコンの形を(だいたい)覚えること。 それを適当な名前に改名(cf. 3.2.5)する。 ただし「.xls」は変えてはいけない。

(6.1.2) それから、そのアイコンをダブルクリックすると Microsoft Excel が起動する。 表示の大きさを変えたければ「表示」→「ズーム」。

(6.1.3) 「上書き保存」や「終了」は「メモ帳」と同じである(cf. 3.3.3)。

      A         B         C    
  1  山田34243
  2  鈴木24855
  3  菊地45225

(6.1.4) 左に 1, 2, 3, ... とあるのが「行」、 上に A, B, C, ... とあるのが「列」。 その交わるところが「セル」である。 クリックしてから文字列や数値を入力する。 ほかのセルに入力箇所を移動するには、 矢印キーや Tab キー、Enter キーを使う。

(6.1.5) 「編集」→「元に戻す」で直前の操作が取り消せる(ことがある)。

(6.1.6) 「切り取り」「コピー」「貼り付け」も「メモ帳」などと同様(cf. §3.8)。 範囲指定(cf. 3.8.1)はセル単位なので、 セル1つを範囲指定するのであればそのセルをクリックするだけでよい。

(6.1.7) 新たに空の行・列を挿入するには「挿入」→「行」または「挿入」→「列」。 行や列の幅を変えるには、(たとえば) B と C の間の縦線をドラッグ(cf. 2.2.4)すればよい。

(6.1.8) 行の番号や列の記号をクリックするとその行・列全体を指定したことになる。 そうやっておいてから「編集」→「削除」とすると行・列全体が消える。 行単位・列単位のコピーも可能。

(6.1.9) 列の記号は小文字でもよいので以下では小文字で表記するが、 d1 に数値データを入力してから e1 に「=d1/100」と入力すると、 e1 には d1 の数値を 100 で割ったものが入力される。 また、それを e2 にコピーすると d1 を 100 で割った値ではなく d2 を 100 で割った値が入力される。 貼り付ける前に e2 から e10 までを範囲指定しておくと、 それぞれに d2, d3, ..., d10 を 100 で割った値が入力される。 +, -, * で足し算、引き算、掛け算。 「=d1/d2」なども使える。

(6.1.10) d1 から d10 までに数値の入力された状態で、あるセル --- d11 や d12 のことが多いだろう --- に d1 から d10 までの合計を入力するには 「=sum(d1:d10)」とする。 (「d1」と「d10」との間に打つ文字はコロンである。)

(6.1.11) データの並べ替えをするには範囲指定しておいて 「データ」→「並べ替え」。 どの列をキーにして並べ替えるか、昇順か降順か、などを聞かれる。

(6.1.12) グラフにするには、 数値データのはいったセルをいくつか範囲指定しておいて 「挿入」→「グラフ」。グラフの種類を選んでから「完了」。 グラフの位置や大きさを変えるのは ウィンドウの位置や大きさを変える(cf. 2.2.5, 2.2.11)のと同様。

(6.1.13) 「ファイル」→「印刷プレビュー」で印刷プレビューができるが、 グラフをクリックした状態で行なうとグラフだけのプレビューになってしまう。 印刷プレビューの画面からは「閉じる」で元に戻る。

(6.1.14) その後、「ファイル」→「印刷」で印刷ができる。 (印刷プレビュー画面からもできる。)

§6.2 試してみよう

(6.2.1) a1 に 1, a2 に 2, ..., a10 に 10 を記入し、 それを元にいろいろ計算させてみよう。 データの並べ替えもやってみよう。 グラフも書いてみよう。 (a1 に 1, a2 に 2 と記入したところでこの二つのセルを範囲指定し、 a2 の右下隅の黒い四角を真下へドラッグして離すとどうなるか?)

§6.3 課題4

(6.3.1) Microsoft Excel で、別紙のデータを表とグラフにしなさい。

印刷し、最下部の「ユーザー名」「印刷日時」の行の余白に学部名(など)、 学籍番号、氏名(として大学に届けてあるもの)をペン (インクの色は黒または青)で手書きし、 今週または来週のこの授業の時間中に岩瀬に手渡すこと。 また、.xls ファイルそのものも、削除・変更せずに置いておくこと。 最後の課題で再利用できるし、私が調査する場合もある。

(6.3.2) 来週のこの時間は別のことをする予定ですので、 今週の時間内に出せなかった人は、 できたら自習して仕上げておいてください。 来週のこの時間にかかっても構いませんが。

§6.4 Excel とほかのソフトとの間でのコピー

(6.4.1) ホームページで表になっている部分を、Excel の中へコピーすることができる。 一つのセルをクリックしておけば、 そこが左上の隅になる。 普通のテキストファイルからでも、 データが空白で区切られて表のようになっていれば可能なようである。

(6.4.2) Excel からメモ帳などへのコピーも可能。 その場合、空白で区切られて表のようになる。

(6.4.3) Excel のファイル全体をテキストファイルとして出力させる方法もあるが、 上のやり方でたいていは用が足りるだろう。 メールで送るときは、 前回の「おまけ」で説明したように添付ファイルとして送る方法もあるが、 データを貼り付けるだけで済むなら、 そのほうがすぐに読めて便利である。


岩瀬順一