2006 年度「計算機基礎論3B」 2006-10-06

§0 はじめに

(0.1) 理学部の学科共通科目である。 対象学生は数学科の2年生以上。 内容はC言語による簡単なプログラミングである。

(0.2) この建物内は禁煙・飲食禁止である。 ペットボトルなどを持っているときはカバンにしまえ。

(0.3) この授業は「説明」と「実習」からなっている。 説明のときはプリントを見ながら私の話を聞け。 それが終わって実習が始まったら、 諸君の間で自由に相談などをしてよい。歩き回ってもよい。 そのときには私は諸君の間を回って質問を受けるので、 通路はなるべく空けておけ。

(0.4) 単位の認定は、出席と課題の提出状況で行なう。 課題は、ただ出しただけではだめで、「OK」と認められなければならない。 それほどむずかしくはないので、なるべく多くの人が単位をとると期待している。

(0.5) 携帯電話は、持ち込んで構わない。 そのうちメールの実習をするが、 そのときはメールの使える携帯電話を持ってくるとそれとの間でメール送受信の実験をすることができる。

(0.6) プリントと全く同じものが、 学内からだけ見える(いわゆる)ホームページとしておいてある。 (URI は §5.5 を見よ。)

(0.7) 教科書は用いないが、 カーニハン/リッチー著・石田晴久訳「プログラミング言語C第2版」 (共立出版)が参考書である。 初めのうちは使わない。 昨年度は三回目から、この本が参考になる内容を授業でとりあげた。 授業中でなく、あとで読むのでも参考になる。

(0.8) この真上の第4実習室は自習に使える。 使える時間帯はそこの入り口付近に書いてある。 土曜日も、国民の祝日などでない限り開いている。 自習の際には私語はせず、ひとりひとりでコンピュータを操作せよ。 友だちと相談しないと使えないレベルの人は第4実習室は使うな。 第4実習室では私も「ひとりのユーザ」に徹する。 私が「やってはいけない」と考えている行為をしている学生・院生・教員・職員などがいても、 私は決して注意しないが、 それを諸君に「やってもよい」と認めているわけではない。

(0.9) 担当教員の氏名は「岩瀬順一(いわせ・じゅんいち)」。 戸籍では「瀬」のつくりは「刀」の下に 「貝」を置いた文字なので時間割などではそうなっているが、 普段は「瀬」を使っている。 研究室は理学部数学管理棟の 383 号室である。

§1 ユーザ id とパスワードについて

たとえて言うと別名
ユーザ id公開口座番号のようなもの id, 利用者 id, ユーザ名、ログイン名、アカウント名, ...
パスワード非公開暗証番号のようなもの ...

(1.1) 数学科2年生で、学籍番号の末尾二ケタが 01 番から 28 番までの人は、 それがユーザ id の下二ケタになる。 「アカウント受領証」の eb18b の右には、その下二ケタを記入せよ。 それ以外の人は、配布時にユーザ id を決定するので、 そこは空けておけ。

(1.2) パスワードは、ほかの人に知られないように保管せよ。 貸し借りなどは厳禁である。

(1.3) アカウント名は公開だが、 悪意のある人に知られると下二ケタの数を変えてクラス全員に迷惑メールなどを送ってくる可能性があるので、 不特定多数に知らせることは避けよ。

(1.4) 利用期間は来年の三月末日までになっているが、 これはあとで一年間延期する予定である。 つまり、このアカウントを一年半使うことになる。

§2 マウスについて

(2.1) マウスは右手で握り、左ボタンに人指し指を、 右ボタンに中指をかけて使うのが普通である。

左ボタン(主)右ボタン(従)
一度押して離す(左)クリック右クリック
すばやく続けて二度クリックダブルクリック(あまりやらない)

§3 「〜に打ち込む」「〜に入力する」とは?

(3.1) 打ち込みたい場所にマウスカーソル (=マウスを机の上で動かすと画面上でそれに対応して動く矢印など) を合わせてからクリックすると、 そこにカーソル (=「いまキーを打つとその文字はどこにはいるか」を示す縦棒など) が移る。 それからキーを打つ。 最後に「OK」をクリックしたり Enter キーを押したりする必要があることが多い。




























§4 電源の入れ方・切り方、ログイン・ログアウト

【電源オフ】 本体(机の下)の電源ランプがついていなければこの状態。 本体の電源スイッチを入れれば次へ進む。 (ランプはついているが画面が真っ黒のときは、 ディスプレイのスイッチがはいっているか確かめよ。 はいっている場合は省エネ状態と思われるので Shift キーを押してみよ。)
【Linux と Windows の選択画面】 キーボードの矢印キーでどちらかを選んで Enter キーを押す。 なにもしなければ自動的に Linux に進む。 (第2以外の実習室では Windows に進むので注意。)

【Linux のログイン画面】

  1. 「ログイン」にユーザ id を打ち込んで Enter キーを押し、
  2. 「パスワード」にパスワードを打ち込んで Enter キーを押す。 (パスワードは画面では「*」と表示される。)

(この状態から電源オフの状態にしたいときなどは「再起動」 または「停止」(シャットダウンと同義)をクリック。 下の枠内の説明を参考にせよ。)

【Windows のログイン画面】 Ctrl キーと Alt キーを押したまま Delete キーを押す。

  • 「ユーザー名」にユーザ id を、
  • 「パスワード」にパスワードを
打ち込み、Enter キーを押す。 (パスワードは画面では「*」と表示される。)

(この状態から電源オフの状態にしたいときなどは「シャットダウン」をクリック。 そのあとの操作法は下の枠内の説明を参考にせよ。)

【Linux の画面】 アイコン(=絵記号)がいくつか出てきたらログイン完了。

ここでいろいろな仕事をさせる。

終わる前には自分で起動したアプリケーションをすべて終了させておくこと。

左下の赤い帽子のアイコンをクリックし、出てきた「ログアウト」をクリックする。 そして次の一つを(クリックして)選ぶ:

  • 「ログアウト」... Linux のログイン画面に戻る。
  • 「シャットダウン」... 電源オフの状態に戻る。
  • 「コンピュータを再起動」... Linux と Windows の選択画面に至る。

【Windows の画面】 アイコン(=絵記号)がたくさん出てきたらログイン完了。

ここでいろいろな仕事をさせる。

終わる前には自分で起動したアプリケーションをすべて終了させておくこと。

左下の「スタート」をクリックし、出てきた「シャットダウン」をクリックする。 すると「誰それのログオフ」が出てくるので

  • そのまま Enter ... Windows のログイン画面に戻る。
  • 矢印キーで「シャットダウン」に変えてから Enter ... 電源オフの状態に戻る。
  • 矢印キーで「再起動」に変えてから Enter ... Linux と Windows の選択画面に至る。

(4.1)

  1. 絶対に電源スイッチで電源を切ってはならない。
  2. 電源を切ったら数秒間は電源を入れてはならない。
  3. 実習室を去るときは原則として電源は切る。

(4.2) 自習中にどうしても電源が切れなくなった場合は、 この建物の事務室へ行って助けを求めること。 絶対に電源ボタンで電源を切ってはいけない。

§5 ブラウザ Netscape でインターネット

(5.1) (Linux にログイン後) 下の帯状の部分にある「N」の図柄のアイコンをクリックして起動する。

(5.2) 最初に起動したときだけ、次の操作が必要である。

(5.3) ウィンドウ右上の「×」をクリックして Netscape を終了する。 (この終わり方も覚えておくこと。)

(5.4) もう一度 Netscape を起動する。 二度目以降に使うときは、ここから実行することになる。 何も聞かれずに起動するはずである。 そうでなかったら、ミスをしているので私を呼ぶこと。

(5.5) 上部の細長い窓に、見たいページの URI (http://... のこと)を入力する。 ただし、ここはやや特殊で、打っているとすぐ下に 「AOLサーチで……を検索」が出る。 打ち終えたあと矢印キーの「→」か「←」を押してこれを消し、 それから Enter キーを押すこと。 その右の「検索」をクリックするのではないので注意。 この授業のページ (http://wwwedu.ipc.kanazawa-u.ac.jp/%7Eiwase/06comp/) を見てみよ。

(5.6) 「ブックマーク」「このページにブックマークを付ける」 を順にクリックすればいま見ているページを Netscape が覚えてくれる。 次に使うとき、「ブックマーク」をクリックし、 出てきた一覧から選んでクリックすれば、そのページが表示される。 この授業のページにブックマークをつけよ。

§6 ターミナル Terminal の使い方

(6.1) 「画面下の青くて四角い窓のようなアイコンをクリックする」か、 「その上(デスクトップ)の何もないところで右クリックし、 『新規ターミナル』をクリックする」と、 Terminal と書かれたウィンドウが出る。 IPE????{eb18b??}1% (「?」は実際には数字)のような「プロンプト」が出ている。 IPE???? はマシン名、eb18b?? は自分のユーザ id であり、 1% の 1 は通し番号である。

(6.2) この中に unix (linux) への命令を打ち込み、仕事をさせる。 一つの仕事が終わるとまたプロンプトが出る。 以後、何も断らずに「〜とする」「〜を実行する」とあったら、 Terminal の出ているところでプロンプトのあとに打ち込むことを意味する。

(6.3) 例:「date」「cal」をそれぞれ試せ。 date とキーを打ったあと Enter キーを押すことに注意。

(6.4) ターミナルを閉じるには、プロンプトが出ているところで Ctrl キーを押しながら D のキーを押す。 このことを「Ctrl+D を押す」と言う。 文字(スペースを含む)が入力された状態で Ctrl+D を押すとほかのことが起こり、ターミナルは閉じない。 このときは Ctrl+C を押してから Ctrl+D を押してみよ。 なお、Ctrl は control の略記である。

(6.5) 付) 文字の大きさの変え方は次のとおり。 Terminal の上の端の青い帯のすぐ下にある「編集」をクリック。 「現在のプロファイル...」をクリック。 「全般」が見えているはずである。 「Use the same size font as other applications」の前にチェックがついているはずだが、 そこをクリックすることでこのチェックの印を消す。 この時点で少し文字が大きくなったはずだ。 さらに変えたければ、 それから「フォント」の右の「Monospace」をクリック。 「サイズ」は 12 になっているはずだが、これを変えて、「OK」を押す。 それから「閉じる」を押す。 「ファミリ」を変えると字体が変わるが、 (いわゆる)日本語も使えるのは 「Kochi Mincho, Monospace, Sans」、 「Kochi Mincho, Serif」だけのようだ。 そして、前の三つ、後ろの二つはそれぞれ全く同じようだ。 なお、いったんサイズやフォントを変えると次に変えるまでずっとそのままである。 (「これを変えて」と書いたが、 やり方のわからない人は友だちか私に聞くように。)

§7 タイピング練習

(7.1) 初めに、キーボードに慣れるため、タイピング練習を行なう。

(7.2) 手元を見ないで打つ練習である。 平均すると5時間ぐらいでできるようになる。 ただし、すぐに上達する人となかなか上達しない人との差がかなりある。 早い人は2時間ぐらい。遅い人は20時間ぐらいかかるかも知れない。 しかし、たいていの人は必ずできるようになる。 プログラミングの学習が始まると、プログラムの内容に頭を集中するため、 ほとんど無意識に指が動いて打てるようになっておく必要がある。 いったんそのレベルに達してしまえば、 プログラミング以外の、ワープロの操作の際もずっと楽である。

(7.3) 普通の人の目標は「1 打 0.2 秒」、すなわち「1 秒に 5 打」。 ここまでは、ほとんどの人が練習で達することができる。 ここではあるソフトウェアを使って練習するが、 そこでの目標はこれよりずっとやさしくなっている。 しかし、 このソフトで練習して最後の課まで合格した人がその後もパソコンを使い続ければ、 たいていこの「1 打 0.2 秒」まで速くなる。

(7.4)

(7.5) ※ この練習プログラムは一人で二つ以上を同時に起動しないこと。

(7.6) ※ MS-Windows からも練習ができる。

あとは linux からの場合とまったく同じである。 文字が小さすぎると感じたら、 「Setup」「Font」と進み、「Size」を適当に変更する。 プロンプトが出ているところで Ctrl+C, Ctrl+D を押すとウィンドウが閉じることも、 linux の場合と同じである。 ただし、文字の大きさの調整は毎回行なわなければならない。

(7.7) センターのアカウントを持っていれば他クラスの人も使える。


岩瀬順一