2007 年度「情報処理演習A」 2007-06-26

今回は表計算ソフト、 Windows の「Microsoft Office Excel 2007」(略して「Excel」)の練習です。

※ "Office 2007" のプログラムはどれも似たつくりになっている。 左上隅にある「Office ボタン」の右に、 その下端と同じ高さにならんでいるのが 「リボン」の「タブ」である。 (これをキーボードで操作するには、Alt キーを押し、 タブの上に表示された文字を押す。)

§5.1 Microsoft Excel の使い方

(5.1.1) Explorer で Z ドライブを見る(cf. §2.4)。 「ファイル」「新規作成」「Microsoft Office Excel ワークシート」とすると 「新規Microsoft Office Excel ワークシート.xlsx」という名前のファイルができる。 それを改名(cf. 2.4.7)する。 ただし「.xlsx」は変えてはいけない。 ここで Excel ワークシートのアイコンの形を(だいたい)覚えること。 (「表示」「並べて表示」とすると表示が大きくなって見やすい。)

(5.1.2) .xlsx ファイルのアイコンをダブルクリックすると Excel が起動する。 表示の大きさを変えたければ「表示」「ズーム」。

(5.1.3) 「上書き保存」や「終了」は Word と同じである(cf. 4.1.3)。

      A         B         C    
  1  伊藤34243
  2  田中24855
  3  藤村45225

(5.1.4) 左に 1, 2, 3, ... とあるのが「行」、 上に A, B, C, ... とあるのが「列」。 その交わるところが「セル」である。 クリックしてから文字列や数値を入力する。 ほかのセルに入力箇所を移動するには、 矢印キーや Tab キー、Enter キーを使う。

(5.1.5) 「切り取り」、「コピー」、「貼り付け」も「メモ帳」などと同様(cf. §2.8)。 「ホーム」タブの中にある。 ただし、「切り取り」「コピー」は、「貼り付け」のそばにあるが、アイコンのみで文字はない。 範囲指定(cf. 2.8.2)はセル単位なので、 セル1つを範囲指定するのならそのセルをクリックするだけ。

(5.1.6) 行の番号や列の記号をクリックするとその行・列全体を選択したことになる。 そうやっておいてから「ホーム」「削除」……とすると行・列全体が消える。 行単位・列単位のコピーも可能。

(5.1.7) 新たに空の行を挿入するには行を選択しておいて「ホーム」「挿入」「シートの行を挿入」。 列も同様。 行や列の幅を変えるには、(たとえば) B と C の間の縦線をドラッグ(cf. 2.1.5)する。

(5.1.8) 列の記号は小文字でもよいので以下では小文字で表記するが、 d1 に数値データを入力してから e1 に「=d1/100」と入力すると、 e1 には d1 の数値を 100 で割ったものが入力される。 また、それを e2 にコピーすると d1 を 100 で割った値ではなく d2 を 100 で割った値が入力される。 貼り付ける前に e2 から e10 までを範囲指定しておくと、 それぞれに d2, d3, ..., d10 を 100 で割った値が入力される。 +, -, * で足し算、引き算、掛け算。 「=d1/d2」なども使える。

(5.1.9) d1 から d10 までに数値の入力された状態で、あるセル --- d11 や d12 のことが多いだろう --- に d1 から d10 までの合計を入力するには 「=sum(d1:d10)」とする。 (「:」はコロンである。)

(5.1.10) データの並べ替えをするには範囲指定しておいて 「データ」「並べ替え」。 どの列をキーにして並べ替えるか、昇順か降順か、などを聞かれる。

(5.1.11) グラフにするには、 数値データのはいったセルをいくつか範囲指定しておいて 「挿入」をクリックし、「グラフ」の中から適当な種類を選ぶ。 グラフの大きさを変えるには、 グラフを囲んでいる枠の、四辺の中点、または四隅の、印のついた箇所をドラッグする。 グラフの位置を変えるには、枠の、それ以外の箇所をドラッグする。

(5.1.12) 印刷プレビューは Word と同じ (cf. 4.1.9) だが、 グラフが選択された状態で行なうとグラフだけのプレビューになってしまう。 グラフ以外の箇所をクリックしてから行なうこと。

(5.1.13) 実際の印刷も Word と同じ (cf. 4.1.10)。 画面ではカラフルできれいなグラフも、 実習室のプリンタは白黒なのでわかりにくくなってしまう場合があることに注意。

§5.2 試してみよう

(5.2.1) a1 に 1, a2 に 2, ..., a10 に 10 を記入し、 それを元にいろいろ計算させてみよう。 データの並べ替えもやってみよう。 グラフも書いてみよう。 (a1 に 1, a2 に 2 と記入したところでこの二つのセルを範囲指定し、 a2 の右下隅の黒い四角を真下へドラッグして離すとどうなるか?)

§5.3 課題5

(5.3.1) Microsoft Excel で、別紙のデータを表とグラフにしなさい。

§5.4 Excel とほかのソフトとの間でのコピー

(5.4.1) ホームページで表になっている部分を、Excel の中へコピーすることができる。 一つのセルをクリックしておけば、 そこが左上の隅になる。 普通のテキストファイルからでも、 データが空白で区切られて表のようになっていれば可能なようである。

(5.4.2) Excel からメモ帳などへのコピーも可能。 その場合、空白で区切られて表のようになる。

(5.4.3) .xlsx ファイルを Word で使うには、 Word 側で「挿入」「オブジェクト」「ファイルから」。 「参照」をクリックし、ファイルを一覧から選び、「挿入」。 ファイル名がはいったら「OK」。 同様にして .docx ファイルを Excel で使うことも可能。


岩瀬順一