2008 年度「情報処理基礎」 2008-06-03

この授業は、昨年度までと同様に 「金沢大学総合メディア基盤センター」(以下「センター」) の実習室に設置されているパソコンを使って行なう予定で準備を進めていたが、 数物科学代議員会の意向を受け、 急遽、 諸君に準備してもらったパソコンを使用して行なうことになった。

担当教員は、諸君のパソコンと同じ型のパソコンでそれなりに十分に準備をし、 動作を確認して授業に望む。 しかし、次の二点は初めにお断りしておく。

  1. 諸君の中でパソコンの動作がおかしくなった人が出た場合、 その面倒を見きれるかどうかはわからない。 (センターのパソコンを利用していたときは、 センターの人に見てもらう、空いている別のパソコンに移ってもらう、 などの措置がとれた。)
  2. 諸君のパソコンの動作をおかしくしないという保証はできない。 悪意はなくても、偶然にセキュリティーホールを突いてしまう、 などの可能性がある。 万が一、私の指示通りに操作してパソコンがおかしくなっても、 金銭的な責任は負わない。 (センターのパソコンを利用していたときには、 この問題は発生しえなかった。)
また、このプリントで「諸君のパソコン」とあったら、 生協が一番に推奨していた型のノートパソコンを指す。 ほかの機種を持っている人は適宜読み替えること。

注意事項を述べる。

  1. 担当教員の研究室は理学部数学管理棟3階の383号室である。
  2. センター内は禁煙かつ飲食禁止である。 ペットボトルなどをむき出しのまま持ち込むことも避けたほうがよい。
  3. この建物の回りに自動車や自転車を置いてはいけない。
  4. 手の爪は短く切っておいたほうがキーが打ちやすいであろう。
  5. 2階の第2自習室にはここと同じパソコンが置いてあって、自習に使える。 「自習」とは、一切口をきかずに各自で黙々と作業すること、と考えよ。 友だちとの相談などはロビーで。 一人で、誰にも相談せずにコンピュータが使えるようになった人だけ、 自習をするように。
  6. この時間は、荷物は机の下などへ置くこと。通路は空けておくように。

§1.1 ユーザ ID とパスワード

(1.1.1) 「ユーザ ID」と「パスワード」を組にしたものを「アカウント」と呼ぶ。

(1.1.2) 私が担当する6回では、 金沢大学総合メディア基盤センターのコンピュータも利用する。 その際に用いるのは次の二種類のアカウントである。

前者を使うことがほとんどであるので、断らない限り前者を指すものとする。 この授業で後者を使うのは、インターネット上の学外のページを見るときだけである。

(1.1.3) パスワードの管理が不徹底で他人に使われた場合はその責任を負わなければならない。

(1.1.4) センターの人はいわばマスターキーにあたるパスワードを、 私はこの授業のアカウントのパスワード一覧を持っているので、 必要な場合には諸君のアカウントにログインすることがある。

(1.1.5) もしも授業の際にこの授業のアカウントのパスワードを忘れた場合、 申し出てくれれば実習ができるが、 出席点は少々減点されるであろう。

【電源オフ】

本体(机の下)の電源ランプがついていなければこの状態。 本体の電源スイッチを入れれば次へ進む。 (電源ランプはついているがディスプレイの画面が真っ黒のときは、 ディスプレイのスイッチ(画面右下)がはいっているか確かめよ。 はいっている場合は省エネ状態と思われるので Shift キーを押してみよ。)

【OS選択メニュー】

キーボードの矢印キーでどちらかを選んで Enter キーを押す。 なにもしなければ自動的に Windows に進む。 (実習室によって違うかもしれないので注意。)

【Windows のログイン画面】

Ctrl キーと Alt キーを押したまま Delete キーを押す。

  • 「ユーザー名」にユーザ ID を、
  • 「パスワード」にパスワードを
打ち込み、「OK」をクリックする。 (パスワードは画面では「*」で表示される。)

(この状態から電源オフの状態にしたいときなどは「シャットダウン」をクリック。 そのあとの操作法は下の枠内の説明を参考にせよ。 また、この授業では使わないが、 ネットワーク ID で Windows にログインすることも可能である。 その場合は「ログオン先」を「IPE」から「INS」に変更せよ。)

途中、「Input "1" or "2"」では、 コンテンツ ID でログインするならキーボード左上の「1」を、 ネットワーク ID でログインするなら「2」を打って Enter キーを押す。 (何もしなければ、60 秒後、自動的に直前に選ばれたほうへ進む。)

【Linux のログイン画面】

  1. 「ユーザ名」にユーザ ID を打ち込んで Enter キーを押し、
  2. 「パスワード」にパスワードを打ち込んで Enter キーを押す。 (パスワードは画面では「*」で表示される。)

(この状態から電源オフの状態にしたいときなどは「システム」をクリックし、指示に従う。 下の枠内の説明を参考にせよ。 「停止」が「シャットダウン」にあたる。)

【Windows の画面】

アイコンがたくさん出て、マウスカーソル近くの砂時計の絵が消えたらログイン完了。

ここでいろいろな仕事をさせる。

終わる前には自分で起動したアプリケーションをすべて終了させておくこと。

左下の「スタート」をクリックし、出てきた「シャットダウン」をクリックする。 すると「実行する操作を選んでください」が出てくるので青色の帯状の部分かその右の 「▼」をクリックし、出てきた中から次の一つを(クリックして)選び、 「OK」をクリックする。

  • 「……のログオフ」... Windows のログイン画面に戻る。
  • 「シャットダウン」... 電源オフの状態に戻る。
  • 「再起動」... OS選択メニューに至る。

【Linux の画面】

アイコンがいくつか出てきたらログイン完了。

ここでいろいろな仕事をさせる。

終わる前には自分で起動したアプリケーションをすべて終了させておくこと。

左上の「アクション」をクリックし、出てきた「ログアウト」をクリックする。 そして次の一つを(クリックして)選び、それから「OK」をクリックする。

  • 「ログアウト」... Linux のログイン画面に戻る。
  • 「シャットダウン」... 電源オフの状態に戻る。
  • 「コンピュータの再起動」... OS選択メニューに至る。

§1.2 マウスとタッチパッド

左ボタン(主 / 人さし指)右ボタン(従 / 中指)
一度押して離す(左)クリック右クリック
すばやく続けて二度クリックダブルクリック(あまりやらない)

諸君のパソコンにはタッチパッドがついており、これがマウスの代わりをする。 左クリックはタップで、ダブルクリックはダブルタップで代用できる。

§1.3 センターのパソコンの電源の入れ方・切り方、ログイン・ログアウト

  1. 絶対に電源スイッチで電源を切ってはならない。
  2. 電源を切ったら数秒間は電源を入れてはならない。
  3. 実習室を去るときは原則として電源は切る。

(1.3.1) 上の表を見て、一人でできるようになるまで、十分に慣れておくこと。 (Linux は授業では使わないので、試さなくてもよい。)

(1.3.2) どうしても電源が切れなくなってしまったら、 センターの窓口へ行って相談すること。 (センターでは授業に関する質問は受け付けない。 「電源を切ってください」とだけお願いすること。)

(1.3.3) 実習室のパソコンは、原則として、 どのような使い方をしても電源を切れば元の状態に戻る。

(1.3.4) ※ センターのパソコンのキーボードには、右のほうに電卓みたいなキーの一群があるが、 これは使わなくても操作はできる。

§1.4 センターのパソコンでタイピング練習

(1.4.1) 初めに、キーボードに慣れるため、手元を見ないで打つ「タイピング練習」を行なう。 これはセンターのパソコンで行なう。

(1.4.2) この練習プログラムを使うと、平均して5時間ぐらいでできるようになる。 ただし、 すぐに上達する人となかなか上達しない人との差がかなりあるようで、 早い人は2時間ぐらいで終わるのに対し、遅い人は20時間ぐらいかかるかも知れない。 しかし、必ずできるようになるものである。

(1.4.3) 実際の課題に取り組む際には課題の内容に頭を集中するのだから、 ほとんど無意識に手が動いて打てるまで練習しておく必要がある。

(1.4.4) 普通の人の目標は「1 打 0.2 秒」、すなわち「1 秒に 5 打」である。 ここまではほとんどの人が練習で達することができる。 これから使う練習プログラムの目標はこれよりずっとやさしくなっているが、 このプログラムで練習して最後の課まで合格した人がその後もパソコンを使い続ければ、 たいていこの「1 打 0.2 秒」よりも速くなれると思われる。

(1.4.5) やり方は以下の通り。

(1.4.6) ウィンドウ内にメッセージが2行ほど出た次の行に、 記号「> 」が現れたはずである。

(1.4.7) 「~z08jct04/tx」 (「~」は Shift キーを押しながら「へ」のキー (Enter の左上、「ほ」の右にある)、 二度現れている「0」は数字のゼロ) と打ち、Enter を押すと練習プログラムが起動する。

(1.4.8) 文字が小さすぎると感じたら、 「設定」「フォント」の順にクリックし、 「サイズ」の数値を大きくする。 それから「OK」をクリックする。 (「フォント」を変えれば字体が変わる。)

(1.4.9) 色、特に緑色の文字が見にくいと感じたら、 地の色を反転することを試みてみよ。 それには、 「設定」「ウィンドウ」の順にクリックし、 「カラー」の中の「反転」をクリック。それから「OK」をクリックする。 同じ操作をもう一度すると、元に戻る。

(1.4.10) この練習プログラムの中ではマウスは使えない。 すべてキーで操作する。 操作のしかたは、常に画面右上に出るようになっている。 ページを進めたり終了したりするのに使うキーは Enter, Esc, ], [ の四つである。 Esc はキーボードの左上の隅に、 ][ は Enter のすぐ左隣にある。

(1.4.11) ※ このプログラムがどうしても終了できない場合には、センターの人に 「この Tera Term のウィンドウを消してください」と頼むこと。 「本当に消してしまっていいんですね」などと確認されることがあるが、 このソフトは大丈夫なようにできているから大丈夫。 (一般にはよくない。)

(1.4.12) ※ このクラス外の人もコンテンツ ID を持っていれば同様に練習ができる。 また、同じ練習プログラムの(いわゆる)ホームページ版が http://www5a.biglobe.ne.jp/%7Eiwase47/tx4js/tx000.html にある。 これは、このページにアクセスさえできれば、世界中から利用できる。

§1.5 インターネットを見る

(1.5.1) すでに諸君のパソコンでインターネットを見る方法を学んでいるであろうから、 細部は省略する。

(1.5.2) センターのパソコンでは、ブラウザは Internet Explorer を使うとよいだろう。 画面の左のほうの「Internet Explorer」 と書かれたアイコンをダブルクリックして起動する。 学外のページを見るには、 前半5回の授業で諸君のパソコンから学外ページを見たときと同じように、 最初と最後に認証が必要である。 諸君のパソコンと違う部分のみ、以下に述べる。 最初の画面の左上にリンク「認証画面へ」がある。 「デジタル証明書の選択」が出てくるので、「OK」をクリック。 「情報バー」が出てくるので「閉じる」。 画面には 「コンテンツは、有効なセキュリティ証明書により署名されていないため、ブロックされました」 と出ている。その上の 「セキュリティ保護のため、セキュリティ証明書にエラーのあるコンテンツの表示が Internet Explorer によりブロックされました。オプションを表示するには、 ここをクリックしてください」をクリック。 出てきた選択肢から「ブロックされたコンテンツを表示」をクリック。 前の画面に戻るので、「認証画面へ」をクリック。 「デジタル証明書の選択」が出てくるので「OK」をクリック。 これで、ネットワーク ID を打ち込む画面になる。

(1.5.3) センターのパソコンの Windows では、 「お気に入り」に登録しても次に使うときは消えているので意味がない。

(1.5.4) 諸君のパソコンでこの授業のページ http://wwwedu.ipe.kanazawa-u.ac.jp/%7Ez08jct04/ を見て、「お気に入り」に登録しておくこと。

§1.6 ウィンドウの操作

(1.6.1) 以下の説明は、諸君のパソコンについて述べる。 それに一度慣れたら、センターのパソコンについても推測して理解できるであろう。

(1.6.2) Windows のソフト(アプリケーションとも呼ぶ) は「ウィンドウ」の中で実行される。

(1.6.3) 【練習】 「スタート」「ヘルプとサポート」とクリックすると、 「Windows ヘルプとサポート」のウィンドウを開く。 それを用いて以下の練習をせよ。

(1.6.4) ウィンドウの上辺の部分を「タイトルバー」と呼ぶ。 いま開いたウィンドウの場合、「Windows ヘルプとサポート」と書いてあるはずである。

(1.6.5) 「〜にマウスカーソルを合わせてマウスの左ボタンを押し、 押したままマウスを動かし、 しかるべき位置でボタンを離す(=押し続けるのをやめる)」ことを 「〜をドラッグする」と言う。 「〜をつかんで動かす」、あるいは「〜をつまんで動かす」 といった感じである。 タッチパッドでこれを行なうには、 ダブルタップのように二度続けて叩くが、 二度目は面から指を浮かさずに、そのまま面の上で動かす。

(1.6.6) ウィンドウを移動するには、タイトルバーをドラッグする。 (タッチパッドの場合、慣れるまでダブルタップとみなされやすく、 その場合、ウィンドウは最大化されてしまう。 そのときはもう一度タイトルバーをダブルタップすれば元に戻る。)

(1.6.7) 表示したいものが一画面に収まらない場合に右端にでるのが 「スクロールバー」である。

(1.6.8) ※ スクロールバーは下端に出ることもある。その場合は左右に移動する。

(1.6.9) ウィンドウ右上には「_」「」「×」 と出ているであろう。 「」をクリックすれば、ウィンドウが「最大化」したり元に戻ったりする。 最大化されていないウィンドウの大きさを変えるには、 四辺や四隅をドラッグする。

(1.6.10) ウィンドウの右上の「_」をクリックすると、 ウィンドウは「最小化」され、画面下部の「タスクバー」にはいる。 最小化を解除するには、タスクバーのほうをクリックする。

(1.6.11) 【練習】 ヘルプのウィンドウはそのままで、Internet Explorer を起動せよ。 これで複数のウィンドウが開いたことになる。 その上で、以下の練習をせよ。

(1.6.12) 複数のウィンドウが開いているときでも、 「アクティブ」なのは高々一つであり、 そのウィンドウは右上の「×」の地が赤いことでほかと区別される。 タイトルバーをクリックすればそのウィンドウがアクティブになり、手前にくる。 タイトルバーが全く見えていないときは、 タスクバー上のそのウィンドウに対応している部分をクリックすればよい。

§1.7 お願い

(1.7.1) 次週分のページの「最初に一度だけ行なう Active! mail の設定」は、 全員が一斉に行なうと動きがきわめて遅くなることがあるので、 この時間にできそうな人はやってしまってほしい。


岩瀬順一