2008 年度「情報処理基礎」 2008-06-17

§3.1 ファイルとフォルダ

(3.1.1)
昔からの呼び方最近の呼び方
個々の“文書”ファイルドキュメント
“文書”の置き場ディレクトリフォルダ
ここでは「ファイル」と「フォルダ」という名称を用いる。 ファイルやフォルダには名前がある。

(3.1.2) ※ すでにあるフォルダやファイルは変更したり削除したりしないように。

(3.1.3) ※ ファイルは、「開く」ことで中身を見たり、 編集したり(=書き足したり書き改めたり)できるようになるが、 初心者のうちは、よくわからないファイルは開こうとしないこと。

§3.2 ファイル操作、特にテキストファイル

(3.2.1) ファイル名には、普通、filename.txt のように、 最後にピリオドから始まる数文字がついている。この部分は「拡張子」と呼ばれ、 ファイルの種類を表わすのに使われている。

(3.2.2) テキスト (cf. 2.1.4) を内容とするファイルを「テキストファイル」と呼ぶ。 その拡張子は「.txt」。

操作 諸君のパソコン センターのパソコン
テキストファイルを新規作成 何もないところを右クリック、「新規作成」、「テキスト ドキュメント」。 それから改名。
テキストファイルを開く アイコンをクリック。 アイコンをダブルクリック。
(テキストエディタ「メモ帳」が起動する。)
ファイルの改名 右クリック、「名前の変更」。
  (拡張子は必要でない限り変えないこと。)
ファイルのコピー 右クリック、「コピー」、 続いて何もないところを右クリック、「貼り付け」。それから改名。
ファイルの削除 右クリック、「削除」。
(ごみ箱から復元可能。) (復元は不可能。)

§3.3 「メモ帳」の使い方

(3.3.1) 「メモ帳」は「テキストエディタ」の一種で、テキストファイルの編集 (書き足したり書き改めたりすること)を行なう。 起動のしかたは上の表にある。

(3.3.2) メモ帳を起動したあとのキー操作は、メールの本文を書いたときと同じである。 「ファイル」、「上書き保存」でファイルに書き込む。 書き込みたくなければ終了してしまえばよい。終了は右上の「×」。 保存するかどうか聞かれたら、よく考えてクリック。 (そこに出る第三の選択肢「キャンセル」は終了することをキャンセルする、の意味である。)

(3.3.3) ※ 一つのファイルを複数のメモ帳で同時に開いて編集すると、 せっかく打ったものを失う可能性があるので危険である。 なぜか。考えてみよ。 いらないファイルで試してみるのもよいだろう。

§3.4 諸君のパソコンでのファイル操作の練習

(3.4.1) 「スタート」をクリックすると、 右上に諸君が自分で決めたユーザ名がある。 仮にそれを misako としよう。 それをクリック。 これが個人のファイルを置く、「個人用フォルダ」と呼ばれるところである。 すでに、アドレス帳などのアイコンがある。

(3.4.2) 諸君のパソコンでは拡張子は表示されない。 つまり、ファイル a.txta と表示される。 拡張子は、ファイルのアイコンの図柄から判断する。

(3.4.3) ※ 「表示」をクリックすると、表示のしかたが変わる。その右の「▼」もクリックしてみよ。

(3.4.4) 練習のため、次の操作を順に行なえ。

  1. 個人用フォルダを開け。
  2. a という名前のテキストファイルを新規作成せよ。
  3. それの編集を開始せよ。そして、適当な文字を打ち込み、保存してメモ帳を終了せよ。
  4. もう一度、それの編集を開始せよ。内容が前に保存したときのものであることを確認せよ。 適宜変更して、保存してメモ帳を終了せよ。
  5. もう一度、それの編集を開始せよ。内容が前に保存したときのものであることを確認せよ。 適宜変更して、こんどは保存せずにメモ帳を終了せよ。
  6. もう一度、それの編集を開始せよ。一つ前の変更が内容に影響していないことを確認せよ。 変更せずにメモ帳を終了せよ。
  7. ab と改名せよ。
  8. その中身を見よ。見たら、メモ帳は終了せよ。
  9. それをコピーして c という名前のファイルを作れ。
  10. c の編集を開始せよ。適宜変更し、保存し、メモ帳を終了せよ。
  11. b の中身を見て、c を変更したにもかかわらず、 こちらは変わっていないことを確認せよ。それから、メモ帳を終了せよ。
  12. b, c を削除せよ。 (これでこの練習を始める前の状態に戻ったはず。)
  13. ×」を押してウィンドウを閉じよ。

(3.4.5) ※ 削除されたファイル・フォルダは「ごみ箱」にはいる。 ごみ箱にはいったファイル・フォルダは、ある操作で元に戻すこともできるが、 決まった量を超えると古いものから消えてゆく。 また、ごみ箱を空にすることもできる。

§3.5 センターのパソコンでのファイル操作の練習

(3.5.1) 「マイ コンピュータ」のアイコンをダブルクリックすると Explorer(注意:Internet Explorer ではない!)が起動する。 「'fs02\home\...' の .windows (Z:)」をダブルクリック。 ここ(「Z ドライブ」)が各自のファイルを置くところである。 Windows XP では普通は「マイ ドキュメント」に置くが、 センター実習室のパソコンでは違うので注意。

(3.5.2) (3.4.4) の練習を、センターのパソコンで行なえ。 個人用フォルダに当たるのは Z ドライブである。 センターのパソコンでは拡張子が表示されるので、 aa.txt のようになる。

(3.5.3) ※ tx.scr.txttx.usr.txt にはタイピング練習の成果が収められている。 普通には変更したり削除したりできないように設定してあるが、 絶対にできないわけではないので注意しつつ、メモ帳で見てみよ。 変更しないように、 また、変更してしまった場合は保存しないように注意して終了すればよい。 (ただし、 タイピング練習をしているときは開いてもうまく表示されないようになっている。)

§3.6 フォルダ、およびその操作

(3.6.1) ファイルが多くなってきたら、フォルダを使って分類すると整理しやすい。

misako -+- 情報処理基礎 -+- a.txt
        |                |
        |                +- b.txt
        +- a.txt
        |
        +- c.txt
フォルダ misako を開くとフォルダ 情報処理基礎, ファイル a.txt, c.txt が見える。 フォルダ 情報処理基礎 を開くとファイル a.txtb.txt が見える。 (二つある a.txt は別物である。)

(3.6.2) フォルダ 情報処理基礎 から見たとき、 フォルダ misako を「一つ上のフォルダ」と言う。 フォルダ 情報処理基礎 は フォルダ misako の「直下にあるフォルダ」と言う(こともある)。 (左が上、右が下。)

(3.6.3) 個人用フォルダ misako の中に 二つのフォルダ 共通教育科目, 専門科目 を作り、 前者の中にフォルダ 情報処理基礎 を、 後者の中にフォルダ 数学序論1, 物理学序論1 を作った。(ファイルはもっとあるはずだが省略。)

misako -+- 共通教育科目 -+- 情報処理基礎 -+- a.txt
        |
        +- 専門科目     -+- 数学序論1   -+- a.txt
        |                |
        |                +- 物理学序論1 -+- a.txt
        +- a.txt

(3.6.4) 共通教育科目 の中にある 情報処理基礎 を、 フォルダ misako\共通教育科目\情報処理基礎 と呼ぶ。 その中にあるファイル a.txt を、 ファイル misako\共通教育科目\情報処理基礎\a.txt と呼ぶ。

(3.6.5) センターのパソコンでは、Z ドライブと呼ばれる場所が自分のファイルを置くところだった。 Z ドライブは「Z:」と書くので、上の misakoZ: に置き換わる。 よって、ファイル Z:\共通教育科目\情報処理基礎\a.txt などと呼ばれる。

操作 諸君のパソコン センターのパソコン
(直下に)フォルダを新規作成 何もないところを右クリック、「新規作成」、「フォルダ」、それから改名。
(直下の)フォルダを開く クリック。 ダブルクリック。
上のフォルダへ戻る 左上の「←」ボタンをクリック。
フォルダの改名 右クリック、「名前の変更」。
フォルダの削除 右クリック、「削除」。
(ごみ箱から復元可能。) (復元は不可能。)
フォルダ間でのファイル・フォルダの移動 右クリック、「切り取り」、移動先フォルダに移って何もないところを右クリック、「貼り付け」。

§3.7 諸君のパソコンでのフォルダ操作の練習

(3.7.1) 個人用フォルダの中に「情報処理基礎」という名前のフォルダを作れ。 以後、この授業のファイルはすべてそこに置くことにする。

(3.7.2) フォルダ操作の練習のため、次の操作を順に行なえ。

  1. フォルダ 情報処理基礎 に移れ。
  2. そこにフォルダ a とフォルダ b を作れ。
  3. フォルダ a に移れ。 上部に「> misako > 情報処理演習 > a」 と表示されたことを確かめよ。(以下同様。)
  4. フォルダ 情報処理演習 に戻れ。
  5. フォルダ b をフォルダ c と改名せよ。
  6. フォルダ c に移れ。
  7. フォルダ 情報処理演習 に戻れ。
  8. フォルダ c を削除せよ。
  9. フォルダ a を削除せよ。(これでこの練習を始める前の状態に戻ったはず。)
  10. ×」を押してウィンドウを閉じよ。

(3.7.3) フォルダ間でのファイルの移動の練習のため、次の操作を順に行なえ。

  1. フォルダ 情報処理基礎 に移れ。
  2. フォルダ a を作れ。
  3. フォルダ 情報処理基礎 にテキストファイル f を作れ。内容は適当に。
  4. ファイル f をフォルダ a に移動せよ。
  5. ファイル f の内容を確認せよ。
  6. ファイル f をフォルダ 情報処理基礎 に移動せよ。
  7. ファイル f の内容を確認したのち、ファイル f を削除せよ。
  8. フォルダ a を削除せよ。 (これでこの練習を始める前の状態に戻ったはず。)
  9. ×」を押してウィンドウを閉じよ。

§3.8 センターのパソコンでのフォルダ操作の練習

前のセクションの練習を、センターのパソコンで行なえ。 ただし、フォルダ 情報処理基礎 は Z ドライブと読み替えよ。

§3.9 課題1A

センターのパソコンで、 Z ドライブにフォルダ namae を作り、 その中に、 自分の氏名のみからなる一行だけを内容とする、 name.txt という名前のテキストファイルを作れ。 氏名の書き方はメールのときと同じ。 姓の前、名のあとにはスペースは置かない。 また、このファイルはずっと残しておくこと。

§3.10 Active! mail での添付ファイルの扱い

(3.10.1) Active! mail は、多くのメールソフトと同様に、 任意のファイルを「添付ファイル」として送受信することができる。

(3.10.2) これを利用すると、 諸君のパソコンとセンターのパソコンとの間でファイルのやりとりができる。 (自分から自分へのメールに添付して送ればよい。)

(3.10.3) Active! mail でファイルを添付して送るには、 「メール作成」ウィンドウ右下の「添付ファイル」の右の 「選択」をクリック。出てきたウィンドウの「参照...」をクリック。

するとさっきのウィンドウの中にそのファイル名がはいるから、 「選択」をクリック、「OK」をクリック。

(3.10.4) Active! mail で添付されてきたファイルを受け取るには、 そのメールを表示させ、 添付ファイル名をクリックすると「ファイルのダウンロード」の窓が出る。 「保存」をクリック。

同じ名前のファイルがあると上書きするかどうか聞いてくる。 「ダウンロードの完了」のウィンドウが出るので「閉じる」をクリック。

§3.11 課題1B

諸君のパソコンで、次の操作を行なえ。 (センターのパソコンで行なってもよいが、その際は適当に読み替えること。)

  1. フォルダ 情報処理基礎 の中にフォルダ p を作り、 フォルダ p の中に「こんにちは」のみを内容とするテキストファイル a を作れ。
  2. 一つ上のフォルダ 情報処理基礎 に戻り、フォルダ q を作り、 フォルダ q の中に「さようなら」のみを内容とするテキストファイル b を作れ。
  3. フォルダ 情報処理基礎\p を開き、 ファイル a をコピーしてファイル b を作れ。
  4. フォルダ 情報処理基礎\q にあるファイル ba と改名せよ。
  5. フォルダ 情報処理基礎\p にあるファイル b をフォルダ 情報処理基礎\q に移動せよ。
  6. フォルダ 情報処理基礎 を開き、フォルダ pr と改名せよ。
  7. フォルダ 情報処理基礎 を開き、フォルダ qp と改名せよ。
  8. フォルダ 情報処理基礎\p にあるファイル b とフォルダ 情報処理基礎\r にあるファイル a をメールに添付して、担当教員(アドレスなどは前回のプリントを参照)に送れ。 件名は「kadai1B」(←すべて半角文字)とせよ。本文は学籍番号と氏名のみでよい。
  9. フォルダ 情報処理基礎 の中で、いま作ったファイルやフォルダを削除せよ。

§3.12 Word, Excel, PowerPoint の回のための準備

諸君のパソコンではフォルダ 情報処理基礎 を、 センターのパソコンでは Z ドライブを開く。 何もないところを右クリック、「新規作成」に続いて

できる。 それらのアイコンをクリックあるいはダブルクリックして開くと、 それぞれのソフトが起動する。これらのソフトの画面が、 諸君のパソコンとセンターのパソコンとで同一であることを確認せよ。 (確認したら右上の「×」。)

§3.13 センターのパソコンで他人のファイルを見る方法

センターのパソコンでは、諸君のファイルはほかの人からも見える。 ただし、メールなどのプライベートなものは見えないように設定されているはずである。 unix の文化圏では「見えるファイルは見てもよい」と考えるが、 金沢大学ではそうとは限らないので注意が必要である。 ほかの人のファイルを見るには、Explorer の「アドレス」欄に 「\\fs02\home\z08jc」と打ち込む。あとは自分で考えよ。


岩瀬順一