2008 年度「情報処理基礎」 2008-06-24

今回は Windows の「Microsoft Office Word 2007」(略して「Word」) を使ってワープロの練習をします。 諸君のアカウントで印刷できるのは半年間に 50 枚までです。 あまり使いすぎないように。(ネットワーク ID では印刷はできません。)

§4.1 Microsoft Word の使い方

(4.1.1) 前回の最後にやったようにして Word 用の新規ファイルを作り、改名する。 ただし、センターのパソコンの場合、拡張子「.docx」は変えてはいけない。

(4.1.2) .docx ファイルのアイコンをクリックあるいはダブルクリックすると Word が起動する。

(4.1.3) 左上隅のカラフルな丸いボタンを「Office ボタン」と呼ぶ。 その下端と同じ高さに並んでいるものを「リボン」の「タブ」と呼ぶ。

(4.1.4) 表示の大きさを変えたければ「表示」タブ、「ズーム」。

(4.1.5) 「上書き保存」や「終了」は「メモ帳」のときと同じ。 前者は Office ボタンをクリックして出す。

(4.1.6) コピーや移動も同様。 既習の他のソフトとの間でもほぼ可能。 ただし、「切り取り」「コピー」「貼り付け」は「ホーム」タブにある。 (隠れているときは「ホーム」タブをクリックせよ。)

(4.1.7) Word は、 一行が画面の横幅より長くなると自動的に“折りたたむ”。 また、Enter キーで改行すると特別なマークを表示する。 これらの点は「メモ帳」と異なる。 そして、普通は一つの段落の中では改行しない。

(4.1.8) フォントを変えるには、「ホーム」タブをクリック後、「フォント」の部分を次のように操作する。

ただし、これらの中には範囲指定がなされているかどうかで効果の異なるものがある。 そのほかのボタンは、 マウスカーソルをのせてしばらく待つと説明が出てくるので、それを参考に。 (プリンタは白黒なので、色を変えることには意味がない。)

(4.1.9) 「ホーム」タブをクリック後、「段落」を見よ。 下段左から四つめと二つめのボタンにマウスカーソルをあててしばらく待つと 「両端揃え」「中央揃え」という文字が出る。 前者が普通の段落の書き方。 後者は行を中央でそろえる書き方である。 上のフォント変更を参考にして試してみること。 その二つの間は「文字列を右に揃える」(通称“右揃え”)である。

(4.1.10) その上、一番左が「箇条書き」である。 上の二つを参考にして試してみること。 取り消すにはもう一度押す。

(4.1.11) Office ボタンのすぐ右の曲がった矢印のボタンは、 左が「元に戻す」、 右が「繰り返し」「やり直し」。 直前の操作を取り消したり繰り返したり、やり直したりできる場合がある。

(4.1.12) 印刷はセンターのパソコンで行なう。 Office ボタン、「印刷」の右の三角印、「印刷プレビュー」 で印刷前にだいたいの感じがつかめる。 全体で何ページになるかもわかるので、印刷前には必ずすること。 「ズーム」で、画面上での表示サイズが変えられる。 (印刷物のサイズは変わらない。)

(4.1.13) 実際の印刷は、Office ボタン、「印刷」。 設定画面が出てくるが(とりあえずは)「OK」を押す。 いままで何枚印刷したかを教えてくれる画面になるので、 見たら「OK」を押す。

§4.2 課題2

(4.2.1) この課題に取り組む前に、 前節で説明した Word の機能について、適宜練習しておくこと。

(4.2.2) 以下の文章がメールで送られてきたと想像してほしい。 これは(プレイン)テキストである。

# ←この印で始まる行はコメントです。文書には入れないでください。
#
# ↓タイトルです。目立つフォントで大きめにし、中央揃えにしてください。
進学懇談会のお知らせ
#
# ↓本文です。最も普通のフォント(MS 明朝、10.5)を用いて、両端揃えにしてください。
#  段落の始めは全角スペースをいれて一字下げてください。(全体で一つの段落です。)
梅雨の季節にはいり、うっとうしい日々が続いていますが、
三年生諸君は来春の入試をめざして勉学に励んでいることと思います。
今年も、進学懇談会の季節がやってきました。
本校を卒業して大学に進学し活躍しておられる先輩たちに、
大学受験・大学生活について語っていただき、みなさんの相談に答えていただきます。
またとないよい機会ですので、積極的に参加し、どしどし質問してください。
生徒諸君だけでなく、保護者の方の参加も歓迎いたします。
#
# ↓右揃えにしてください。フォントはこの上の本文と同じです。
角間高等学校校長 角間太郎
#
# ↓次の三行は箇条書きにしてください。フォントはこの上と同じです。
日時:2008 年 6 月 31 日(火曜日)15 時〜 17 時
場所:視聴覚教室
持参するもの:筆記用具、メモ帳など
#
# ↓これは消して、このスタイルで、自分の文章を書いてください。Word の画面で五行以上。
#  冒頭の氏名(自分の氏名に変える)から「:」までは MS ゴシック 10.5 にしてください。
山田太郎(2008 年金沢大学理工学域数物科学類入学):これが本文これが本文これが本文
これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文
これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文
これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文
これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文これが本文

§4.3 おまけの実験(.txt.docx のファイルサイズ)

(4.3.1) ファイルのアイコンにマウスカーソルをあててしばらく待つと、 ファイルのサイズが表示される。 「KB」は 1000 バイトまたは 1024 バイトのことである。

(4.3.2) .docx ファイルにある程度の量の文章を書いてから、 そのすべての文章をコピーした .txt ファイルを作ってみよ。 逆も試してみよ。 また、それらのファイルのサイズを比べてみよ。

(4.3.3) .txt ファイルのサイズは中味の文字数そのものである。 半角文字は 1 バイト、全角文字は 2 バイト、 改行は 2 バイトとカウントしたものと同じになるはず。

§4.4 検索と置換

(4.4.1) 文書を扱うソフトの多くは、「検索」「置換」の機能をもっている。 たいていは「編集」をクリックすると出てくる。

である。 扱っている文書が長くなると、この機能が重要になってくる。

(4.4.2) ※ ソフトによって細部は異なる。

(4.4.3) 興味のある人はいろいろ試してみること。 (長い文書のほうが試しがいがある。 インターネットから長い文書を見つけてきて、 メモ帳か Word に全文をコピーしてしまえばよいだろう。 なお、Word は、メモ帳と異なり、 文書が二ページ以上にわたる場合、 ページの切れ目を表示する。これも体験しておくとよい。)

§4.5 Word などについてさらにくわしく知るには

(4.5.1) 私の体験では、町の図書館へ行って解説書を借りてくるのがおすすめです。 大学の図書館とは異なり、町の図書館はこの種の本をたくさん置いています。

(4.5.2) 自分に合った本で、手元に置いておきたいと思ったら、それから同じ本を買うとよいでしょう。 本屋さんの店頭でざっと見ただけで買うと、 家に帰って自分のパソコンを動かしながら読み始めたときにソフトのバージョンが違うことに気づいたり、 あるいは自分の想像していたレベルとは違う解説書だと気づいたりすることがあります。


岩瀬順一