2014 年度「計算数学」 2014-10-03

§1.1 はじめに

(1.1.1) 金沢大学理工学域数物科学類数学コースの学生を主たる対象とする。 内容は,C言語によるプログラミングの初歩である。 大学初年級までの数学の知識を仮定する。

(1.1.2) この建物(金沢大学総合メディア基盤センター)は禁煙・飲食禁止である。

(1.1.3) この授業では「説明」は行わない。 各自でプリントを読んで「実習」を行なえ。 諸君の間で自由に相談などをしてよい。歩き回ってもよい。 私は諸君の間を回って質問を受けるので, 通路は空けておけ。 また,なるべく通路側の席に座るように。

(1.1.4) 単位の認定は,出席と課題の提出状況で行なう。 課題は,出しただけではだめで,「OK」と認められなければならない。 決してむずかしくはない。

(1.1.5) プリントと全く同じものが, 学内からだけ見える(いわゆる)ホームページとしておいてある。 (URL は (1.6.2) を見よ。授業期間終了後はインターネットで公開する予定である。)

(1.1.6) 教科書は用いないが, カーニハン/リッチー著・石田晴久訳「プログラミング言語C第2版」 (共立出版)が参考書である。 授業中でなく,あとで読むのでも参考になる。

(1.1.7) 担当教員の研究室は自然科学5号館(旧:理学部)数学管理棟 383 号室。 氏名の「瀬」の字は実は正字なので一番右は「頁」ではなく 「刀」の下に「貝」だが,この授業では「瀬」。

§1.2 アカウントについて

(1.2.1) センターのアカウントには, 「コンテンツ ID」と「ネットワーク ID」の二種類がある。 この授業では前者を配布し,それを「この授業のアカウント」と呼ぶ。 必ずこのアカウントを使うこと。

(1.2.2) 数物科学類2年生は, 「アカウント受領証」の z14ec0 の右に, 学籍番号の末尾二けたを記入せよ。 それがユーザ名になる。 それ以外の人は,そこは空けておけ。

(1.2.3) パスワードは,ほかの人に知られないように保管せよ。 貸し借りなどは厳禁である。 また,授業の際には忘れるな。

(1.2.4) アカウント名は公開だが, 必要がなければやたらに教えるな。 (末尾の数字だけを変えて SPAM が送られてくるおそれがある。)

(1.2.5) アカウントには 50 枚分の印刷ポイントがついている。 それを越えて印刷したい場合は,アカンサス印刷システムを利用せよ。 (有料,個人負担。)

(1.2.6) アカウントの有効期限は来年の三月末日までである。

§1.3 電源の入れ方・切り方,ログイン・ログアウト

(1.3.1) ログイン・ログアウトなどの基本的な操作については以下の表を参照のこと。 この授業では Linux を用いる。 Linux は,unix とほぼ同じだと思って使うことが可能な OS である。 この授業で使うのは,Linux のうちの Ubuntu と呼ばれるものである。

(1.3.2) 次の注意を守れ。

  1. 絶対に電源スイッチで電源を切ってはならない。
  2. 電源を切ったら数秒間は電源を入れてはならない。
  3. 部屋を去るときは原則として電源は切る。

【電源オフ】 本体(机の下)の電源ランプがついていなければこの状態。 本体の電源スイッチを入れれば次へ進む。 (電源ランプはついているがディスプレイの画面が真っ黒のときは, ディスプレイのスイッチ(画面下,一番右)がはいっているか確かめよ。 はいっている場合は省エネ状態と思われるのでマウスを動かしてみよ。)

【OS選択メニュー】 少し待つと, Press F8 to view menu. と出るので F8 キーを押し, Windows と Linux のうち,使いたいほうを矢印キーで選び,Enter キーを押す。 (なにもしなければ自動的に Windows に進むようだ。)

【Windows のログイン画面】

  • 「ユーザー名」にユーザID を,
  • 「パスワード」にパスワードを

打ち込み,「OK」をクリックする。 (パスワードは画面では「」で表示される。)

間違えたときは画面の指示に従ってやり直し。

【Linux (Ubuntu) のログイン画面】

  1. 「ユーザー名」にユーザ ID を打ち込んで Enter キーを押し,
  2. 「パスワード」にパスワードを打ち込んで Enter キーを押す。 (パスワードは画面では「*」で表示される。)

間違えたときはユーザ ID からやり直し。

【Windows の画面】 アイコンがたくさん出て,マウスカーソル近くの回る輪の絵が消えたらログイン完了。

【Linux (Ubuntu) の画面】 少し待つとログイン完了。

ここでいろいろな仕事をさせる。

終わる前には自分で起動したアプリケーションをすべて終了させておくこと。

【Windows の終了】 一番左下のボタンにマウスカーソルをあてると「スタート」と出る。 そのボタンをクリックし, 出てきた「シャットダウン」をクリックするとシャットダウン。 (代わりに,「シャットダウン」の右の三角形をクリックすると, 「ログオフ」,「再起動」などが選べる。)

【Linux (Ubuntu) の終了】 画面右上端の歯車のような形のアイコンをクリックし, 次のうちの一つをクリックし, あとは画面上の指示に従う。

  • 「ログアウト」... Linux のログイン画面に戻る。
  • 「シャットダウン」... 電源オフの状態に戻る。 (この先で「再起動」も選べる。)

§1.4 Ubuntu の基本的操作

(1.4.1) 画面の左の端にある縦に細長い帯は「ランチャー」, 画面の上の端にある横に細長い帯は「トップパネル」という。

(1.4.2) ウィンドウ操作はほとんどすべて Windows と同じなので説明は省略する。 (最小化,最大化などのためのボタンは,Windows とは異なり, ウィンドウの左上にある。また,最大化すると最小化などのボタンは消えるが, トップパネルにマウスカーソルをあてると現れる。)

(1.4.3) 【注意!】 ウィンドウ内で動いているアプリケーションのコマンドは, Windows のようにそのウィンドウの枠にではなく, トップパネルにマウスカーソルをあてると現れる。

(1.4.4) (いわゆる)日本語入力の On/Off は Windows と同じく, 「半角/全角 漢字」である。

(1.4.5) テキストの範囲指定と移動・コピーは, Windows の場合と同様である。

§1.5 ファイル管理ソフト Nautilus

(1.5.1) ランチャーの上のほうにある,家のような形が書かれたフォルダのアイコン --- マウスカーソルをあてると「ホームフォルダー」と出る --- をクリックして起動。 自分のファイル一覧が見える。

(1.5.2) ほかの人のファイルでも,許可のあるものは見ることができる。 Nautilus のウィンドウ内の上から二つめの「ホーム」 の左に出ている小さな三角形をクリック。 次に z14ec と書かれているところをクリック。 全員のホームが,フォルダとして並んでいる。

§1.6 ブラウザ Firefox

(1.6.1) (いわゆる)ホームページを見るためのブラウザの起動は ランチャー (cf. 1.4.1) にある 「Firefox ウェブ・ブラウザ」アイコンをクリック。

(1.6.2) 【必須の作業】 この授業の(いわゆる)ホームページをブックマークに追加しよう。(1.5.2) で述べたようにして,全員のホームが並んだ画面を出す。 一番最後の z14ect01 をダブルクリックすると担当教員のファイルが見える。 その中の 0.html をダブルクリックすると Firefox が起動する。 その画面の中の『「2014 年度「計算数学」』をクリック。 出てきたページをブックマークせよ。 URL は http://wwwedu.ipe.kanazawa-u.ac.jp/~z14ect01/ である。

(1.6.3) 【必須の作業】 0.html に戻り, 「認証のページ」をクリックして,出てきたページをブックマークせよ。 このページ http://www.imc.kanazawa-u.ac.jp/kains-i/ は,この授業では必須ではないが, インターネットの学外のページを見るための認証を受けるためのページである。

(1.6.4) 【必須の作業】 また 0.html に戻り, 「Active! mail」をクリック。 https://email.kanazawa-u.ac.jp/ はセンターの Active! mail のページである。 ここにアクセスすると, 自動的に https://email.kanazawa-u.ac.jp/am_bin/amlogin へ飛ぶ。 このページも同様にブックマークせよ。

§1.7 端末(ターミナル (terminal))

(1.7.1) 【必須の作業】 ランチャー (cf. 1.4.1) の一番上の,Ubuntu ボタン --- マウスカーソルをあてると「Dash ホーム」と出る --- をクリック。 「検索」窓に「terminal」と打とうとすると, 途中で「端末」のアイコン --- 黒地で,中に「>_ 」と書かれている --- が出る。 それをクリック。 「端末」と書かれたウィンドウが出るが, ランチャーにも, マウスカーソルをあてると「端末」と出るアイコンが現れたはずだ。 それを右クリックし,「ランチャーに常に表示」をクリック。 これで, 次からはランチャーに「端末」のアイコンが出るので, それをクリックすれば端末を起動できる。

(1.7.2) 中に [z14ec0??@pc1fc0??: ~$ (「?」は実際には数字)のような「プロンプト」が出ている。 z14ec0?? は自分のユーザ ID, pc1fc0?? はマシン名である。

(1.7.3) ここに unix (Linux) への命令を打ち込み,仕事をさせる。 一つの仕事が終わるとまたプロンプトが出る。 以後,何も断らずに「〜とする」「〜を実行する」とあったら, ターミナルの中で,プロンプトのあとに打ち込むことを意味する。

(1.7.4) 例:「date」「cal」をそれぞれ試せ。 打ったあと Enter キーを押すことに注意。

(1.7.5) 終了するため左上の×を押す際は, プロンプトが出ている状態であることが望ましい。

§1.8 テキストエディタ gedit

(1.8.1) この授業では,gedit という名のテキストエディタを使う。

(1.8.2) ホームの中に,適当な名前のファイルを作り, そのアイコンをダブルクリックすれば gedit が起動し,そのファイルの編集ができる。 操作法は Windows の「メモ帳 (notepad)」とほぼ同じ。

(1.8.3)【必須の作業】 一度だけ,次の作業が必要である。 gedit がアクティブである状態で, トップパネル (cf. 1.4.1) にマウスカーソルをあてると現れる「編集」 をクリック,「設定」をクリック。 「行番号を表示する」にチェック。 「エディター」をクリック。 「タブの幅」を 8 から 4 に変更。 次に「フォントと色」。 「システムの固定幅フォント(Ubuntsu Mono 13)を使う」の左にあるチェックをはずす。

(1.8.4)【練習】 Nautilus (§1.5) と gedit の練習をせよ。

§1.9 Active! mail で電子メール

(1.9.1) Active! mail はブラウザの中でメール送受信を行なうので, Linux でも使える。(1.6.4) でブックマークしたはずである。

(1.9.2) よく理屈を理解している人を除いては, 一つのアカウント宛てのメールの読み書きは一つのメールソフトで行なえ。 そうでないと,いろいろなところに受信メールが分散してしまう。

(1.9.3) この授業のアカウントに付随したメールアドレスは z14ec0??@mailedu.ipe.kanazawa-u.ac.jp である。この授業のレポート提出には必ずこのアドレスを用いよ。 (実際には「?」は数字。)

(1.9.4) 「ユーザID」「パスワード」はこの授業で配ったものを入力。 「ユーザID」の右の「@stu.kanazawa-u.ac.jp」 となっているところは,クリックして 「@mailedu.ipe.kanazawa-u.ac.jp」に変更。 「言語選択」は「自動選択」のまま。 「ユーザID/パスワードを記録する」にはチェックを入れない。 「ログイン」を押してログインする。

(1.9.5) 画面上に「メールホーム」「メール受信」「メール作成」 「アドレス帳」「スケジューラ」「ツール」と出ており, その右には「ログアウト」のボタンがある。 なお,Active! mail を使っている間は, ブラウザの“戻る”ボタン, “再読み込み”ボタンを押さないこと。

(1.9.6) 【最初に一度だけ行なう設定】 「ツール」→「プロフィール管理」→「新規作成」の順にクリック。 「プロフィール名」には「普通」と打ち込む。 その右の「標準にする」にチェックをつける。 「名前」には,自分の氏名を, (できるだけ)大学に届けてあるとおりの文字で打ち込む。 氏名にかな漢字変換で出にくい文字がある人は, アカンサスポータル からコピーしてもよい。 氏と名の間は「空けない」「半角スペース一つだけ空ける」 「全角スペース一つだけ空ける」のどれでもよい。 「返信先(Reply-to)」の右に「メールアドレスを入力」とあるが, ここは記入しないでそのまま。 「OK」をクリック。 (「ツール」→「一般設定」の中でカラーが選べる。 発信されるメールには関係しない。)

(1.9.7) 【アドレス帳への登録】 「アドレス帳」をクリック。 「新規登録」をクリック。 「名前」「ふりがな」「メールアドレス」だけを記入する。 自分と,担当教員のアドレスを登録せよ。 (担当教員の名前は「岩瀬順一」,ふりがなは「いわせじゅんいち」, メールアドレスは 「z14ect01@mailedu.ipe.kanazawa-u.ac.jp」である。 画面からコピーすれば簡単だし,間違う心配がない。 「様」や「先生」は不要。)

(1.9.8) 【メールを送る】 「メール作成」をクリックすると別にウィンドウが開く。 「宛先」「Cc」は「アドレス帳」を使うとよい。 「アドレス帳」のボタンを押したあとの操作はわかると思うので省略。 「件名」「本文」を記入したのち, 「送信」を押す。

(1.9.9) 【メールを読む】 「メール受信」をクリックすればそこに見えている。

(1.9.10) 【メールに返信する】 そのメールを表示させた状態で「返信」をクリック。

(1.9.11) 【メールの自動転送】 ついたメールがほかのメールアドレスに自動的に転送されるよう設定することができる。 これを利用して携帯電話のメールアドレスにも転送されるようにしておくと, レポートの採点結果が返ってきたときすぐに気づくので便利かもしれない。

担当教員のホームにある forward をダブルクリック。 選択肢が現れるので,「実行する」をクリック。 すると gedit が起動するので, そこに次のように書き込む。

z14ec0??
"xxx..xxx_xxxxxxx_xxx"@xxxxxx.ne.jp

一行めは自分の ID そのもの, 二行目は,転送したい先の,携帯電話などのアドレスである。 アドレスの中には「@」よりも前の部分を 二重引用符「"」で囲まないと うまくゆかないものがある。

この設定をしたら,必ず, 自分自身にテストメールを送れ。 携帯電話などにも届き,かつ,Active! mail でも読めれば,成功である。 うまく行かないときはやり直し。

(1.9.12) 【終わり方】 右上の「ログアウト」をクリックする。

(1.9.13) 【練習】 設定を済ませたのち, 自分のアドレス((1.9.3) で述べたもの)にメールを送ってみよ。 その際,あて先は必ずアドレス帳を使って記入せよ。 それを受信し,それに返信してみよ。それを受信してみよ。

§1.10 課題0

(1.10.1) 担当教員にメールを送れ。

本当の課題ではないので点数にはならない。 メール設定を正しく行なったかどうかの確認である。 一週間以内に,受け取ったメールには返信を, メールを送らなかったと思われる人には催促のメールを, 送る予定である。 設定が間違っているとの返信を受け取った場合には, 次回のこの授業の時間内に直せばよい。


岩瀬順一