1999 年度「計算機基礎論3B」 2000-02-04

おわりに

やさしいもの・基本的なものを選んで進めてきた

この実習は、やさしいもの・基本的なものを選んで進めてきたつもりです。 C言語の課題は二つ出しましたが、 がんがん進む実習だったら15回の授業のうちの3回目か4回目あたりの演習問題かもしれません。 (いわゆる)ホームページや TeX の課題は、 細かく見ていったらまだまだ文句がつけられるでしょう。:-)

でも、この授業は数学科の計算機実習なのだから、 これくらいでよかったのだと思っています。 「おもしろそうなのでもう少しやってみたかった」 という人が多かったら、担当者としてとてもうれしいです。

ファイル操作を中心としてコンピュータをとらえてきた

この授業の「ホームページ作成」「C言語」「TeX」はいずれも 「ファイルを作って、そのファイルに対して何かをすると何かが起こる」 というやりかたで進めました。 今となってはややクラシカルな方法だったかもしれませんが、 理くつはこれが一番わかりやすいと思います。

「自分で考えてわかること」と「教わらなければわからないこと」

金沢大学総合情報処理センターが出している 1998 年の冊子 14 ページにユーザー室の写真が出ていますが、 そこには

「まずは自分の頭で考えよ!
「次は利用の手引きにあたれ!」
「それでもわからなければ人に聞け!
「苦労しただけ喜びは大きいぞ!!」
という4枚の看板が写っています。

※ いまもこの看板はあるようだ。気になる人は見に行こう。

そのわきには 《「まずは自分の頭で考えよ」 これは利用者に対するセンター職員の大きな希望です》 と書いてありますが、私はこの考えには賛成しません。

この実習の最初にログインのしかたを学びました。 それにはセンターから交付されたユーザ ID とパスワードが必要でした。 もしも何も教わらないでいきなり実習室にやってきたとして、 自分の頭で考えてそれらのことがわかったでしょうか? 私にはとてもそうは思えません。 それからいろいろなファイル操作コマンドを学びましたが、 それらも教わったからこそわかったのだと思います。

必要最低限のこと、 組み合わせればいろいろなことができる基本的なこと、 そういったことを効率よく教えるよう努力するのは教える側の義務だと私は考えます。 それらを一通り学んでしまえば、 あとは自分で本を読んで、 見よう見まねで、 あるいは自分の頭で考えていろいろなことができます。 私はそう考えてこの授業を進めてきたつもりです。

※ 三年前の実習ではログイン画面を Ctrl+C でキャンセルすることにより、 パスワードなしでパソコンを使うことができた。 せっかく「自分の頭で考え」て発見したのに、 センターの人に見つかって実習生が叱られてしまった。:-)

※ この実習を指導した私自身は、 センターからはコンピュータの使い方について何も教わっていない。 ほかの WS の使い方から類推したり、 理学部のほかの先生や大学院生から教わったり、 試行錯誤で発見したりして教えてきたのである。

これから計算機とどうつきあってゆくか

「これから計算機とどうつきあってゆくか」ですが、 特に興味をもってこれからもほぼ毎日のようにコンピュータを使い続ける人を別とすれば、 この授業で習ったことは全部忘れてしまって構いません。 諸君が次にどうしても計算機を使わなければならなくなるのは、 大学院に進んで TeX で論文を書くときか、 企業や高校・中学に就職して仕事の上で使うときでしょう。 そのときまでには計算機もプログラムもきっと進歩しています。 細かいことを覚えていてもしかたがありません。 ただ、「きちんとやり方を習って使ってみたらそれなりにいろいろなことができた」 という自信だけはもっていてください。 それさえあれば、必要なときにまたコンピュータの勉強をすることは容易だと思います。

※ でも、 タイピング練習の際に覚えた指の分担はメモしておくといいかも知れない。

1|2|3|4 5|6 7|8|9|0    12|3|4|5 6|7 8|9|0
 Q|W|E|R T|Y U|I|O|P    Q|W|E|R T|Y U|I|O|P
  A|S|D|F G|H J|K|L|;    A|S|D|F G|H J|K|L|;
   Z|X|C|V B|N M|,|.|/    Z|X|C|V B|N M|,|.|/
最上段の数字は流儀が二つある。 どちらでもいいだろう。 片方からもう一方へ乗り換えるのもそんなにむずかしくない。 経験者は語る。

授業の感想を送ってください

これは課題ではなくお願いです。 この授業の感想などがあったら、メールで送ってください。 宛て先はいつものように私(岩瀬)の実習用アカウント cf7175 です。 実習用 WS からは To: のところに cf7175 と書くだけで届きます。 Subject は適当に。なくてもいいです。 書かなくてもユーザ名からわかりますが、 氏名(フルネーム)を書いてください。

単に「感想」では漠然としていると思う人は、 次の中からいくつかを選んで(全部でも可)答えてください。

この実習で取り上げたことを大きくまとめると

となるでしょう。 それぞれについて など。 「すでに他の授業でやっていたので重複した」などもあったら書いてください。

ほかに実習全体に関連して、

など。

※ ちょっと先に言いわけしておくと、 プリントでなくホームページにしたのはコピーの手間やあとから 「先週の分ください」と言われる面倒を省きたかったから。 授業の始まるぎりぎりまで直せるのも便利。 実は、もう少し書く(i.e. 打ち込む) 内容を減らして口頭で説明するほうが楽なのだけど、 週一コマだとそれもむずかしい。 昔は二コマあって、 一コマめが説明で二コマ目に実習室へ移動したりしたっけ。 -_-(←遠い目)

出してもらった課題に対しメールで「OK!」や「やり直し」を伝えたのは、 ひょっとして、私からの返事が遅れた場合、 何度もセンターまで足を運ばせてしまったのではないかと、 申しわけなく思っています。


岩瀬順一 <iwase@kappa.s.kanazawa-u.ac.jp>