岩瀬順一の「授業をする際のヒント」

学期の初めに

「授業は定刻に始めます」と約束する

少し前に教室にはいり、 一秒たりとも遅れずに始めるべきだ、というのが私の考えです。

少し前に教室に行っているほうが、余裕をもって授業が始められます。 始まる前に、チョーク、黒板消しなどがあることを確かめます。 遅れそうになり、走っていって授業を始めて、 間違って別の教室で授業をしてしまった、 という経験はできればしたくありません。

一方、終わる時刻については 「その時刻にはみなさんがこの教室を出られるよう、 延長はしないように努力して授業を進めます」。

2001-06-26 (2) 00:53:32 +0900

「おしゃべり厳禁」を、理由を説明した上で徹底する

「例えば、そのへんで 『きのうの晩さー、テレビでさー』 と話している人がいたとします。 話している人は小さな声のつもりでも、 教壇の私まで聞こえています。 私は、これが仕事ですから、 みんなに聞こえるように話さなくてはなりません。 そこで、おしゃべりが聞こえてくると、 おしゃべりをしている人たちのすぐ後ろの人にも聞こえるように、 ついつい大きな声になってしまいます。 大きな声は出そうと思えばこのくらいは出ます。 でも、これを一時間やっていると疲れます。 こういうところで疲れるのは意味のないことですから、 どうかおしゃべりはやめてください」。

2001-06-26 (2) 00:47:05 +0900

「チョークは白・黄・赤の三色を使います」と言っておく

教師が黒板で赤で書いたものはノートにも赤で書く、 という学生が結構います。 このことは、 実際に赤チョークを使うと筆箱をあけて別の筆記具を取り出す音がするのでわかります。 そこで、 最初から、「チョークは白・黄・赤の三色を使いますから、 色分けしてノートを取りたいかたは三色の筆記具を持ってきてください」 と言っておきます。

2001-06-26 (2) 00:41:08 +0900

男子学生を「**君」、女子学生を「**さん」と呼ぶなら最初に断わる

私は男子学生は「**君」、女子学生は「**さん」と呼んでいますが、 最初に一応「慣習によりそう呼ばせてもらいます」と断わるようにしています。 ちょっと考えすぎかもしれませんが。

2001-06-25 (1) 21:09:21 +0900

試験の直前

「試験当日は質問は受け付けません」と言っておく

当日は、試験をする教師の側もぴりぴりしています。 遅れてはいけませんし、試験前に問題が学生にもれてはいけません。 また、当日に質問を受け付けると、 複数の学生が質問に来た場合、 一部の学生にしか答えられないことも考えられます。 そのような理由を説明した上で、 「試験当日は質問は受け付けません」と伝えておきます。

2001-06-25 (1) 22:59:46 +0900

携帯電話・ポケベルは持ち込み禁止、時計として使うのも不可

不正行為に使えてしまいますので、こうしています。 当日突然禁止すると時計がなくて困る学生が出ますので、 前もって伝えておきます。

2001-06-25 (1) 23:02:48 +0900

試験の準備

出席をとる用紙はふりがなも添えておく / 紙ばさみにはさんでおく

出席をとる用紙と、採点結果を記入する用紙は同一のほうが便利です。 履修者名簿を拡大コピーするなどして、その用紙を作っておきます。 名簿にふりがなの欄があれば、それもコピーし、 製図用紙を仮止めするための粘着力の弱いテープで漢字等の名前と並ぶよう貼り付けておきます。 (試験が終わればふりがなの部分ははがして捨てます。)

後述のように、私は「はい」 という返事だけでなく手と顔をあげてもらい視覚でも出席を確認します。 用紙を教卓においてこれをやると履修者数と同じ回数だけ首を上げ下げすることになり、 めまいを起こした経験があるので、 用紙を目の高さに持って首を動かさずに出席がとれるよう、 紙ばさみにとめておきます。

2001-06-26 (2) 01:15:00 +0900

問題用紙、解答用紙、計算用紙は一人分ずつ組にしておく

……ようにしています。 解答用紙と計算用紙は二つ折りにし、 その間に問題用紙をはさんでおくのです。 こうしておくと、 試験場で配る際の手間が別々になっている場合の三分の一以下で済みます。 また、 紙の折り目に指をかけることにより一人分ずつを取り分けることが容易です。 紙がくっついてなかなか一枚ずつ離れずにいらいらする、 ということがありません。

1999-03-20 (6) 16:45:49 +0900

答案用紙には A3 の紙を使う

……ようにするとたいてい一枚で済みます。 裏表使えば A4 サイズの 4 倍もあるわけですから。 一枚で済めば回収の際の枚数確認が楽です。

1999-03-20 (6) 16:45:49 +0900

解答を書く位置を指定し、名前を両面に書いてもらう

解答の位置がまちまちだと採点しづらいので、 解答用紙の一つの隅にフェルトペンで色を塗っておき、 問題用紙には図をいれて解答を書く位置をたとえば次のように指定します。

(表)             (裏)

 +―――――+――――■■   ■■――――+―――――+
 |番号・名前|     ■   ■番号・名前|     |
 |第1問  |第2問  |   |第3問  |第4問  |
 |     |     |   |     |     |
 |     |     |   |     |     |
 |     |     |   |     |     |
 |     |     |   |     |     |
 |     |     |   |     |     |
 +―――――+―――――+   +―――――+―――――+

  ※ 「■」は(ここでは)色をぬってある部分を表わす(つもり)。
学籍番号と名前を両面に書いてもらうのは、(いわゆる) エンマ帳に各問ごとの得点を記入する際、 名前の確認のために答案用紙を裏返さなくても済むようにするためです。

当日、黒板に図を書いてこれらを説明するのはおすすめしません。 私はあわてて失敗した経験があります。

なお、私はやったことがありませんが、 答案回収後に答案用紙を折り目で切り分けて、 二人の教師で採点を分担をすることもできるでしょう。

1999-03-20 (6) 16:45:49 +0900

試験の際

氏名にはふりがなをふってもらうと返却時に呼び間違えない、できれば性別も

最近は大学でも答案を返却することが増えてきました。 答案用紙に氏名を書く際にふりがなをふってもらうと、 返却の際に名前を読み違えることがありません。

ところで、 試験の採点中に、 名前だけからは男子か女子か判別しがたい名前の学生に気づいたことがあります。 返却の際にうっかり呼び間違えると失礼なので付箋紙に 「**君」または「**さん」と書いて貼りつけておき、 それを見て名前を呼んで、 学生が取りに出てくる間にすばやくそっとはがしてから返却しました。

以上をまとめると、 「返却の際に呼び間違えないため、 答案の氏名にはふりがなをふり、『男』『女』の別を記入してください」 と書いておくのがいいかもしれません。

2001-06-25 (1) 21:01:31 +0900

出席をとる際は「はい」と言って手と顔をあげてもらう

「はい」だけだと、よくわからないことがあるためです。

2001-06-26 (2) 01:03:45 +0900

試験監督中の工夫

居眠り防止のため、試験監督中は絶対にイスに座らない

内職もしないようにしています。

2001-06-25 (1) 23:12:55 +0900

机の間を回って後ろへ行く際

前から見ているだけだと後ろのほうで不正が起こる可能性があるので、 後ろへも回りますが、机の間を通って後ろへ行くと、 どうしても背後に死角ができます。 それを防ぐには、試験室の四方の壁を背にカニ歩きして部屋を回る方法があります。 ただし、 両脇や一番後ろの机が壁にぴったりとついている場合はこの方法は使えません。

その場合はしかたなく机の間を通って後ろへ行きますが、 背後に死角ができないよう、“自転”しながら歩きます。 一方向にだけ“自転”すると目が回りますから、 適当に逆にも回ることが必要です。 さらに、これでは自分が通る場所の近くが死角になる心配もありますので、 首をランダムに上下に振りながら“自転”します。 むずかしく思えるかもしれませんが、 意外に容易にできます。

2001-06-25 (1) 23:12:55 +0900

レポートは出向いて受け取る

授業時間外にレポートを提出させる場合、 事務室に受け箱を用意して出していってもらうと“受け取った・受け取らない”の問題が生じかねないし、 先に提出されたレポートを“カンニング”する者が現われたりもします。 かといって研究室までもってきてもらうとそのたびに自分の仕事が中断してしまいます。 大勢の学生が学科事務室や研究室付近の廊下を歩き回わるのはどうも、 という考えの先生もおられるようです。

もしもレポートを提出する学生のほとんどが履修しているであろうと思われる他の必修科目がある場合、 その時間の前後の休み時間にその教室付近に出向いてレポートを受け取ってしまうと、 これらの問題の大部分は解決されるようです。

1999-02-12 (5) 10:55:45 +0900

掲示板を利用して学生にプリントを配る際の工夫

授業中に渡せなかったプリントを掲示板を利用して学生に配ることがありますが、 むき出しのまま画びょうで止めるだけだと風で飛ばされたりするし、 封筒に入れておくと中身が見えないので何人もの人が 「これ、なんだろう?」と思ってさわるうちにクシャクシャになってしまったりします。

そんなとき、 プリントをいれた封筒に中味が見えるように切れ込みを入れ、 さらに見本を一枚貼りつけて 「これと同じものが封筒の中にはいっています。 受講者で、ほしい方のみおもちください。 なくなったら補充しますのでこの紙をもっていかないでください」 などと書き足しておくとうまくゆくようです。

1999-01-06 (3) 17:35:35 +0900

配布物はそれだけを別に封筒に入れて教室へ持って行く

配るべきでないものを配ってしまわないよう、 《**年度「****学」配布物》 のように書いた封筒に入れて持ってゆきます。 「これがこれだけの枚数入っていれば配布用であることは明らかだから、 封筒には何も書かなくても大丈夫だ」とは考えないほうがよいでしょう。 配布後には欠席者と予備の分だけが残るわけですが、 この状態でしばらく経つと 「はて、何のために取り分けてあったのだろう?」となりかねません。

翌週以降にまた配布物がある場合、同じ封筒に入れて持ってゆきますが、 その週の分だけ裏表を逆にし、 先週以前の分の残りと今週分との区別がつくようにしています。

試験問題のように、 間違って先に配ったら大変まずいことになるものはさらに別の封筒にします。

2003-06-08 (0) 21:11:10 +0900


Iwase Zjuñici (岩瀬順一)