K&R2の日本語訳について(第3章)

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\begin{document}

\title{K&R2日本語訳訂正表}
\author{第3章}
\date{}
\maketitle


67 ページ,

5 行目,
「{\tt printf(……)}」は,原文では「{\tt printf(...)}」。

\vspace{3mm}

68 ページ,

2 行目,
「判定」の原語は decisions なのだが,この日本語訳ではわか
りにくいと思う。この語は,以下にも出てくる。

4 行目,
ここでは,56 ページの 7 行目と違い,
expression などが日本語に訳されている。
このほうがよいと思う。

13 行目,
カッコのつり合いがとれていない。

17 行目,
「… {\tt else} 部も省略可能だから」の「も」は「は」?

\vspace{3mm}

69 ページ,

$-$12 行目,
「…式の文の後には常にセミコロンが付く。」
これだと,文が終わった後にセミコロンが付く,と思われないか? %
原文に従えば,「常にセミコロンで終わる。」

\vspace{3mm}

70 ページ,

8行目,
「デフォルトの動作が明示的に存在しないときは」の部分,
ややわかりにくいと思う。

18 行目,
「中間の要素」「中間値」が,配列のまん中の要素,という意味
にきちんと伝わるだろうか? やや不安である。なお,その先では,
同じ middle が「真中」「中央の」と訳されている。

\vspace{3mm}

72 ページ,

プログラム例の直後の行
「直接抜け出る」の「直接」(原語 immediate)は「直ちに」ではないか? %
その3行下も。

$-$8 行目,
「多重の」は,入れ子になったような感じを与えないか? %
原語は several である。
私訳「いくつもの case を一つの動作に結びつけられることであ
る。」
「…ブランク,タブおよび改行で」とあるが,原文からすると
「数字で」になると思う。

$-$7 行目,
「次の文へ落ちるのを」の「文」は原文にはない。
おぎなうとすれば「case」ではないか?

\vspace{3mm}

73 ページ,

$-$6 行目
「式1と式3が省略されたら,単に下へ落ちるだけである。」と
はどういう意味か? ここは,原文を見ても,わからなかった。
次へ行く,の意味だろうか?

\vspace{3mm}

74 ページ,

7 行目,
私訳「{\tt for} は,単純な初期化と増分があるときに好まれる。
ループ制御文を一まとめにして,ループの先頭で見えるようにできるからである」

15 行目,
「数値的に」の原語は arithmetic なので,
「算術的に」「等差数列的に」「等差的に」。

\vspace{3mm}

75 ページ,

「D. L. Shell」の次の行,
「単純な交換整列のときのように,初期の段階で隣接した要素間
ではなく,遠く離れて比較を行なうことにある。」は
私訳「初期の段階で,単純な交換整列のときのように隣接した要
素間をではなく,遠く離れた要素を比較することにある。」

\vspace{3mm}

76 ページ,

6 行目,
「算術的に」は「等差的に」の意味である。

\vspace{3mm}

77 ページ,

演算 3-3,
「演算」は「演習」。

最後の文は,「最初と最後の - は文字通り解釈すること」と
いう意味ではないか?

17 行目,
「予想されるように」は,「経験からすると」。

\vspace{3mm}

78 ページ,

6 行目,
「{\tt s} 配列中に」は「配列 {\tt s} 中に」。

演習 3-5,
「({\tt itoa} と同等な)」は原文にない。
最後の文は,
「{\tt itob(n,s,16)} は {\tt n} を {\tt s} に十六進整数として変換する。」
では?

$-$6 行目,
私訳「取除く関数である。最も右側の,ブランクでもタブでも
改行文字でもない文字が見つかると,
{\tt break} を用いてループから抜け出す。」

\vspace{3mm}

79 ページ,

7 行目,
私訳「{\tt strlen} は文字列の長さを返す。」

10 行目,
「行に」の前に「文字列が空のときにも」が落ちている。

13 行目,
「次に」は原文にない。

16 行目,
「とくに」は,原文にない。

19 行目,
「プログラム」の原語は fragment なので
「プログラムの断片」という感じ?

$-$ 6 行目,
その上の例で言うと,

\begin{verbatim}
    for (i = 0; i < n; i++) {
        if (a[i] >= 0)
            ...
        }
    }
\end{verbatim}

と書くと「...」の部分の入れ子・インデントが深くなりすぎる時,
の意か?

\vspace{3mm}

80 ページ,

1 行目,
We have not used goto in this book.  は
「ここまで使ってこなかった」の意? 違うかな?

15 行目,
non-trivial は「複雑」と言うより「自明でない」。


\begin{flushright}
岩瀬順一
\end{flushright}

\end{document}