岩瀬順一の「K&R2 の日本語訳を読む 1.4」

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4 行目。 直訳すれば「温度変換から永遠に離れる前の最後の考察」。

5 行目。 「埋め込む」の原語 bury は前の leave ... forever の縁語であろうか。 でもそれを踏まえて訳すのはむずかしそうだ。

6 行目。 「プログラムを後で読まなければならない人には,たいした意味をもたないし」は 「後でプログラムを読まなければならないかもしれない人にはわずかな情報しか伝えないし」。

7 行目。 「系統的に変える」は「整然と変更する」「きちんと変更する」ぐらい?

「幸いにして,Cにはそうした邪魔な数を避ける方法がある」は原文が見あたらない。 代わりに 「マジック・ナンバーを扱う一つの方法は, それらに意味のある名前を与えることである」とある。

8 行目。 「プログラムの初めに置く #define 構文がそれで, これを使えば,次のように記号名すなわち記号定数として, 特定の文字列を定義することができる」は 「#define 行は記号名または記号定数を特定の文字の並びであると定義する」

11 行目。 原文は字下げなし。 「その後,コンパイラでは,そうした名前が引用符なしで出てくると」は 「その後,名前が現れると (引用符の中および他の名前の一部としての場合を除いて) 対応する置換テキストで置換される」。 これに伴って、10 行目の 「#define 名前 それと置き換えるべきテキスト」も 「#define 名前 置換テキスト」と改める。 (A.12 で述べられているように、マクロの置換はプリプロセッサで行なわれる。)

12 行目。 「名前としては変数名と同じ形,すなわち英字の後に英数字を続けたものを書く」 は直訳すれば 「名前は変数名と同じ形を持つ。 すなわち,英字と数字の並びであって英字で始まるものである」。

13 行目。 「置き換えられる文字列のほうは,任意の文字例でよく」の 「文字例」は「文字列」。 その原語は sequence of characters であり、 Cの用語としての文字列 string ではない。 「置換テキストは任意の文字の並びでよく」。

-12 行目。 「ステップ・サイズ」は前のプログラムのコメントの 「きざみ」と原語が同じである。訳し分けた理由は不明。

-11 行目。 「摂氏-華氏」は「華氏-摂氏」。

-4 行目。 「ここで」は原文にない。 「定数であって」は「文字定数であって」。

-3 行目。 「宣言しなくてよい」は「宣言には現れない」。 「記号名」は「記号定数名」。

-2 行目。 「#define 行の後には」は 「#define 行の終わりには」。


Iwase Zjuñici (岩瀬順一) 2001-10-21 (0) 22:43:20 +0900