国産のボールドライブ

ボールドライブ機構と言うとUKのJackson Brothersが余りにも有名です。かつては八重洲無線のトランシーバーのメインダイアルに使われ、ギアメカとの併用で高回転比と独特のタッチを得ていました。
写真は国産のボールドライブ2種類です。左は梅沢製作所製で回転比6:1で、目盛板を取り付けるためのフランジが大きくなっています。専用の目盛り板も製造されていました。またシャフトの締め付けは6角レンチで行います。右はJA2TNY/高須氏からの提供写真で既に製造中止の物(製造元は恐らく前者と同じか・・・)ですが、回転比5:1で全体に小振りな造りです。高須氏によれば安城市のロッキー電子(〒:446-0035安城市相生町18-20/Tel:0566-75-3736)で2003年2月現在未だ購入出来るそうです。 両者の違いはこの他にシャフトの材質の違いがあります。前者はボール以外の回転部分はブラス(真鍮)ですが、後者はシャフトがステンレスのようです。
ボールドライブは素材の品質や工作精度の他に、オイルの性能がダイアルタッチやバックラッシュに影響してきます。夏は軽く冬重くなったりゴロが出るオイルは失格です。アンプのチューニング程度なら構いませんが、受信機のメインチューニングに使うにはそれなりのモノが必要になるでしょう。
なお国産は現在製造中止と思われます。入手は前述のJacson Brothers か、米国のSurplus SalesでもJackso Brothers のボールドライブを扱っています。

写真はJackson Brothersの4511DAFで、Surplus Salesのカタログより転載したものです。上記左の写真に似ていますが、表側が良く見えません。欧米の製品はシャフトサイズが1/4インチのため、国内の6mmシャフトとは合致しませんので、購入時や製作時には注意が必要でしょう。カタログには「commercially made equipment like the YAESU FT101 amateur transceiver」とあります。値段は1個の場合$14と掲示されています。

追伸:Jackson Brothersのボールドライブ

左上:4080S(シルバー)、右上:4080B(ブラック)。両者ともアルミ・ムク材の削りだしでアルマイト処理。左下:4511DAF、右下:5870F2。この写真は前出の高須氏が購入し撮影されたボールドライブ群です。直接UKから購入した物件で、米国経由より大分お値打ちとの事です。また寸法はmmサイズの指定が出来るそうで、シャフトは6mmでだそうです。

これはオーナーがSurplusSalesより購入した4489。直径100mmのダイアル目盛り板が特徴的。リニアアンプのチューニング用に購入したが、現在は段ボール箱でスタンバイ中。