デジタルテスターで容量負荷のある抵抗測定時の注意・・・気は長〜く持とう

デジタルテスターで抵抗値を測定する場合の注意である。測定抵抗が比較的大きく(数10KΩ以上)ある場合、抵抗に並列にケミコン等の容量の多いC(コンデンサー)が接続されていると、殆どの場合抵抗値は最初MΩオーダーかそれ以上を示す。これはデジタルテスターの入力インピーダンスが非常に高いために発生する現象で、昔ながらのアナログテスター(FETアンプ等を使用していないもの)では問題にならない。Cの容量が大きいと測定開始から数分間Cに充電電流が流れるため、その間は正常な測定が出来ない。気の短い方はMΩからどんどん低下していく抵抗値をみて、テスターが壊れたのではと早合点する。
写真は、SANWA/PM-7で50KΩに470μFが並列接続された回路を計った場合で、当初数MΩまたは無限大を示すが3〜4分程度で正常な値に落ち付いた様子。図はリニアアンプの高圧電源整流平滑回路であるが、このように直列に接続したケミコンC1・C2に並列にブリーダー抵抗R1・R2を取り付けた場合に、抵抗値を測定しようとデジタルテスターをR1・R2の両端に当てた時にこの様な事態に遭遇する。テスターの入力インピーダンスにより様々だと思うが皆様のデジタルテスターは如何だろうか。ちなみに抵抗値が数100Ω以下の場合はほぼ瞬時に正常な測定が可能であった・・・当たり前の話だが。