icom CI-V to USB I/Fを製作する(Nov 30. 2013)
友人がicomのCI-VからPCへデータを取り込むためにRS-232C変換を作るらしい。ところが最近のノートPCなどにはRS-232Cポートなるものが殆ど無い。あるのはUSBインターフェイスのみ。それで標記の製作となったようだ。
そこまでは他人事で見ていたが、PICへプログラムを焼く話になってこちらに打診があった。MICROCHIP社のUSBポート付きPIC18F14K50を使うようでRS-232C用のプログラムも用意されている。
手持ちのPICライタがこのチップには非対応だったため、奮発してMICROCHIPのPICkit3を購入。早々に焼き込んだりベリファイしたり消したりと、PICkit3の快適さを味わっている内に自分も作ってみることにした。
写真はタカチの小型プラスチックケースに収納したCI-V〜USB変換。USB側はコネクタケーブル、CI-V側はミニジャックにで構成している。
部品はPIC18K1450&20PinDipソケットを基板に乗せ、基板裏に部品(12MHzセラロック・CR類)とリード線を取り付ける。極めて簡単だ。RF電力を近くで扱うので入出力と電源には程ほどのRFバイパスを行う。PICは静岡マルツ電波で購入できたが、セラロック12MHzの取り扱いが無いためこれは秋月電子に注文(@\20x20個)した。
なおミニジャックを複数個並列にしておけば複数台のicom機をPCへ接続することができる。

写真はPIC基板を内臓したプラスチックケース内部。この状態ではプルアップ抵抗やTX抵抗は未だ実装していない。
しかし、PCのUSBポートへ差し込むと新たなハードウェアとして認識されデバイスドライバの組み込みを求めてくる。
求めに応じドライバの在り処を指定すればインストールが始まりRS-232CのCOMポートが組み込まれる。PC(WindowsXP)のデバイスマネージャの中を覗くとCOM5に設定されていた。
icom機のCI-Vからデータを受けるだけならTX抵抗をつながなくても読み取れるかも知れない…。
何しろ手抜き、電源のバイパスCもUSBシールドで誤魔化し、プルアップRも無くてもいけるかも…。ただTX抵抗だけはPC側から制御したい場合は必須だろう。

左は最終形。抵抗2本と17Pin(VUSB)のコンデンサを取り付けた様子。
写真では2.2μFのタンタルコンを使用しているが、試しに取り外してみたが問題なく動作した。
1Pin(Vcc)のバイパスコンデンサは、ケーブルがシールド線と言うことで手抜きして省略している。
予断だが・・・当初、IC-756のCI-V信号を放り込んだらウンでもスンでもない。
てっきり製作した側が悪いと思い色々なチェックを行ったがどうも妙。
それでオシロスコープのGND端子を製作した基板のアース回路へつないだら何事も無かったように動作を始めた。
どうやらIC-756のCI-V出力のアース側が断線している模様。
この現象は昨年発覚し、アース回路の補修をメーカーで行った経緯がある。
この件については、内心「またかよ!」の感強しで、これまでどれだけ迷惑を被ったことか・・・。