EH-Anttena Frequency Merit
友人がFR Labo製造のEHアンテナの周波数特性を送ってきた。写真はMF帯の1500KHz付近に共振点を持つEHアンテナで、周波数特性を測定するためにナイロンロープで吊り下げた状態。グラフは目黒電波の「空中線定数測定器」を使い抵抗分とリアクタンス分を周波数を変えプロットしたものである。ただし測定器と給電点までは5D-2W/100mで行っている。EHアンテナの性能については様々な議論がインターネット上で展開されているが、測定器の微弱パワーでの比較では、従来の電気長λ/4の定在波型の接地アンテナに比べ同等かそれ以上ではないかと八原氏の弁。また圧倒的な小型化が可能であり設置スペースを取らないため分散型のシステムも容易に組めそうである。またチューニング(コイルのタップ探り)は非常にクリチカルで、前述のように空中線定数が測定できないと闇雲な作業が続くとのことである。
なお同軸ケーブルからの輻射についてネットで熱い議論があるようだが、このケースでは給電点の同軸シールド側を建物鉄筋に接触させても、抵抗値やリアクタンス値には殆ど変化が無かったそうである。アンチEHアンテナ派の参考になるだろうか?。
左はナイロンロープに吊るされた1500KHz帯のEHアンテナ。右は10KHzおきにプロットした給電線を含んだ特性。1520KHz付近に47+j20(Ω)のポイントがある。そのポイントより+10KHz又は-10KHzでは抵抗分が倍又は半分になり大変クリチカル。逆にリアクタンスは-j10〜+j8〜-j15(Ω)の範囲にある。この範囲を超えるとリアクタンスは-j側に大きく転ぶ。場合によっては1545KHz付近を捕まえて、-j150(Ω)をキャンセルしようとチューニングをしてしまう可能性があるかもしれない。この値と変化をどう見るか議論がありそうな気がする。
なお再確認するが、データは給電線5D-2W/100mを含んだ特性で、給電分の状況はこの限りではない事が予想されます。