SOUNDCRAFT社FX16Uミキサをテストする(Jan 26. 2014)
ネットオークションで英SOUNDCRAFT社の16chアナログ・ミキサFX16Uが破格で落札されていた。
出展者は何台持っているのか分からない。毎日の如く落札され、また新たに出展されている。新品が国内低下の1/5程度で連日落とされていた。
かつて音楽ミキシングをやっていた事もあり気になっていた。YAMAHAのPM-700とかPM-1000を操っていた1970年代中頃の話だ。
当時は12chのPM-700が60万もする時代で、軽自動車が買える値段だった。
だから16chで定価が15万のモノが3万台となるともう衝動買いの領域。
しかも全ch100mmのロングストロークフェーダーでLexicon社のエフェクタ内臓・・・。 気が付くとオークションに参加して落札していた。
出展者の都合で1週間程度到着が遅れた(おそらく輸入に時間を要した模様)が、まさしく新品が届いた。
製品にはラックマウント用のレール2本とACコード、そして英文マニュアルが同梱されている。
入出力にトランスを使った30Kg近いPM-700に比し、トランスレスで8.5KgのFX16Uには時代を感じざるを得ない。
さて、今さらアナログ・ミキサなんてと笑われそうだが、自分にとってはこれが最善の選択だと思っている。

写真は一番気になっている入力換算ノイズレベルを測定している様子。
1chフェーダーをフルに上げ他は全て絞り切り、MIX(MAIN)フェーダーもフルに上げ最大利得を見る。
低特(オーディオSG&レベルメータ)から-70dBmの信号を放り込むと出力は+15.5dBmあり最大利得は70+15.5=85.5dB。
そして入力を600Ω終端(SG絞り切り)したときの出力ノイズレベルを見ると-50dB。
したがって入力換算ノイズレベルは-50-85.5=-135.5dBm。
ちょっとこれ凄いじゃん!・・・1970年代は業務用でも-120dBmも取れておれば優秀な方だった。
ちなみにFX16Uのスペックには-128dBμと記されている。
このほかにヘッドアンプと出力アンプのピークマージン(3%歪までの)、そしてf特とスルーレート等をみる予定だ。
写真はテスト中のFX16U。低特はShibaSokuのAG-979G