GU-74B/4CX800Aの低レベルドライブ時の入出力特性

はじめに
ロシア球GU-84BのEcg-Ipの静特性をとってみたらカットオフ付近が、ダラダラとマイナス深くまで達し、低レベルドライブ時の入出力特性が気掛かりであった。その旨をHPに掲示したところ、JA1HOU/渡邊氏も聞き捨てならなかったようで、自作されたGU-74BシングルHFアンプの入出力特性データをとって写真と共に送って頂いた。

測定結果
左の図は測定結果を渡邊氏がグラフに起こし直したもの。上はフルドライブまでのハイレベルドライブ特性で、下が1Wからの低ドライブ特性で今回の主題である。
結果としては非常に良好で、問題にするようなレベルではない事がわかった。
測定条件は…Frequecy=14.170MHz、EP=2200V(600Wout時)、BIAS=170mA(無信号時Ip)、Two Tone PEP。

所見
Ecg-Ipの静特性(Ep固定・Esg固定・EcgBisa可変)を診ると確かにダラダラとしてカットオフしない状態が続く。拡大するとやや2次曲線的な印象を受け、これが総合的な入出力特性につながらないのかと疑問を抱いたりする。しかし球の電力増幅動作は「定電流特性曲線」に引いた負荷ラインで動作するので、低ドライブ時のリニアリティーは問題ない・・・とは渡邊氏の弁。

測定風景
写真はテスト中のGU-74Bアンプ(中央下)。このアンプ実はHL-1K6をHF用に改修したもので、GU-74Bが1本搭載されている。オリジナルの4CX250Bx2では500Wを搾り出すのがやっとだったらしいが、改修後は安定に500Woverを出力している。
左下に渡邊氏ご自慢のGU-74Bx2のプリセットチューンアンプの一部が見える。その上はHPのスペクトラムアナライザ?。上はCollinsのS-Line?で右にTS-950が見える。パワーメーターはBIRD43とAutekResearchのWM1。