IC-780がやってきた(Sep 5〜. 2013)
甲府の友人がFL-2100B/50MHzスペシャルを引き取りに訪れた9月4日、IC-780の永久保管を依頼された。
@出力が出ない・・・早々に電源を投入し7MHzの動作を見たが出力が出ない。可笑しいとそのままバンドを3.5MHzにしても同様。2・3日考え込んでいたが、周波数を良く見ると夫々たまたま拡張バンドだった。ははーんと拡張バンドの制限に気付きフロントパネル裏のジャンパー線をカットして動作OKとなった。
A時計バッテリ・・・時刻が保存できない。バッテリを交換して復帰。
BCI-V動作・・・USERにて9600ボー、アドレス50HにてHamLogでデータ取得OK、リニアアンプのプリセット制御もOK。
C出力低下・・・温度特性があり送信して温まると出力が1/3程度に低下する。
D印象・・・IC-756に比べLowバンドでの多信号特性(混変調積)が抜群に良い。
時刻を合わせてから電源を切るとセットしたデータが喪失する。上蓋を外し左奥の基板にある電池CR2032のタブ付きを交換する。 タブ付きは普通の店には置いてない場合が多く、今回はネット通販で購入した。
これ以外にメモリー用の電池があるらしいが、マニュアルによればこの電池の交換はメーカーがやるらしい。
本体のブラウン管が不良になった時を想定して今のうちにNTSC用5インチLCDモニターを購入した。ブラウン管の蛍光面は湾曲している。PCの液晶画面ですっかり平面ディスプレイに慣れてしまっているため、こちらの方が見やすい。
ACC2コネクタ4番PinのVideo出力をNTSC波形モニターに1Hレートで映し出した(75Ω終端)。
白レベルは約90%、同期信号レベルは20%程度と半分、白黒信号なのでBust信号は無い。Burst信号があれば、モニター側で強引に色を付けることがきるかと思ったが、モニター側にはHue調整もChroma調整も無い…。
当初より通電して温度が上昇すると出力電力が低下する。最大でも5〜10W程度になってしまう。
やってきた9月以降は、秋から冬へと段々と温度が下がる方向だったので、傾向はあったがまぁ使えていた。
ところが春先から夏に掛けては温度が上昇し、少しの通電で直ぐ症状が発生するようになった。
icomサービスからは電源のケミコンを疑う助言を頂戴し、一部を交換して様子を見たが全く正常。電源を部をファンで冷やしても様子は変わらない。やはり能動デバイスではと結論付けた。
時間も無いため結局icomサービスの力を借りることになった。原因はRFアンプのQ20/2SC2053の不具合だった。
写真は背面蓋を開け電源基板を外そうとしている様子・・・電源は問題なかった。 (2014.09.19)
当初よりメインダイアルの滑りがイマイチだった。ダイアルのタッチの調整ネジ(フロントパネル下)を一番緩くしても改善されない。
それで、メインダイアルを六角ネジを緩めて外し、ロータリーエンコーダも4本のビスを緩めて外す。このときダイアルタッチ調整ネジをある程度締めこんでおかないと、取り出すときにパネルにぶつかり外せないので注意。
ロータリーエンコーダの前面と背面シャフトにCRC5-56を塗布して暫くシャフトを回転させる。すると滑らかで重厚なタッチに回復する。
本来なら分解洗浄が良いのだろうが、取り敢えずこれで問題ない。回転が滑らかだとワッチしていて楽しくなる。
写真は取り出して前カバーを外したロータリーエンコーダ。下に見えるのがタッチ調整のネジ。これが出過ぎていると取り出すときに邪魔になる。(2014.09.28)