R-390Aのフロントパネル交換(May 18. 2014)
写真1:ノブ類の取り外し
R-390Aのノブは大型(MegacycleChange、KilocycleChage)2個、中型矢付5個、小型矢付8個、小型矢無2個の計17個。 これらをアレンキーで外す。
またPHONES-JACK、軸受(ANT-TRIM、BFO、BAND-SE、CAL、LOCK、Megacycle、Kilocycle)、および各SWのナットを指で回せる程度に緩め遊ばせておく。

ノブを外すと、何十年振りかで人目にさらされる塗装が顔を出す。
まるでど新品の様相だが、直ぐ横に目をやると陽に焼け汚れた塗装が歴戦の跡を感じさせる。
AMELCOエンブレムのこのR-390Aは、果たしてどの様な戦歴を持つのだろうか・・・工場出荷時までのルーツを辿ってみたくなる。

写真2:フロントパネル取り外し
フロントパネル両サイドの皿ビス4本x2、パネル左側中央縦横の皿ビス5本を外す。
これでフロントパネルが動くが、LOCK機構の向きによっては円盤に引っかかるので、様子を診ながらパネルを引き出す。
軸受の当たり具合を見ながら引き出し作業をする。
この際ケーブルハーネスが左右2系統本体から配線されているので注意する。


写真3:スイッチ・VR・軸受・JACKを外しパネル取り出し
これらは事前にナットを緩めておいたもので手で回して外す。
ダイアルエスカッションは4本のビスを緩めて外し、パネルの窓を通して内側へ入れる。
LOCK機構やCAL機構は特殊な作りで、本体側の円盤と密接な関係があるので特に注意する。
メーター線を外す。背面のビスを緩めると配線(U端子)が外れる仕掛けになっている。
ケーブルハーネスは3ヶ所の皿ビスを緩めて外す。
ナット・ワッシャ・菊座ワッシャ、そして皿ビス類が多数あるので紛失しないよう整理する。
左右2個のメーターが付いたままパネルを取り出す。


写真4:新パネルへ部品を移す
新旧パネルとフロントパネルの無いR-390A。
メーターは4本のビス・ナットを緩めて取り外し新パネルへ移すがナットは手で回る程度に締めておく。
メーターをはじめ、パネルと取り付けてしまうと交換作業が出来ない部品が有るので要注意。
移す段取りは外す作業を逆に行えば良い。
左に新旧パネルが見えるが、並べてみて初めてその違いが分かる。
右は本体だが、フロントパネルが無いと何とも締まらないキカイだ。


写真5:パネルと本体ドッキング
ダイアルハウジングをパネル窓に通し、カラカラと転がらないようにビス4本で固定。
LOCKやCAL機構、軸受部に特に注意しながらパネルを収納する。
KilocyckeChange・BFO・ANT-TRIM等、軸受はシャフトを通してから探りながらナットを締める。
この際問題になるのが、LOCK機構が正しい位置(円盤をLOCK機構が噛める)に来るように探りながら操作を行う。
パネルがほど良い位置にきたら、両サイドを皿ビス4本ずつ締め、全面左縦横の皿ビス5本を閉める。
ビス類は一気にしめないで、様子をみながら締めて行く。
軸受類はシャフトとの軸合わせを行い、これも徐々に締めて行く。
ケーブルハーネスを固定する皿ビス3本をナット締めする。


写真6:ラック収納前のスナップ
暫く電気的な特性把握のためにラックへのビス締めは控えた。
一部ノブやメーターに塗装の剥がれがあるが、ここまでくれば部分的な作業で補修が出来る。