私のWeb(HandMadeRadio)をご覧になったJF1HVX/江田氏より送って頂いたコピーから電子化したもの。また表紙写真は江田氏のWebからの転載。江田氏が小学生時代に初めて手にした初歩のラジオは、実はこの号で相当な思い入れがあるようだった。既に30数年を経て私の手元には受信機しか残っていなかったが、届いた記事や回路図を見てその当時の事が克明に思い出される。お金は無かったが時間と気力はいっぱい有った時代だった。
当時、TRIOの9R-59や9R-42等の回路をそのまま取り入れた自作記事が多かった中で・・・
@430PFのVC主流時代に180PF周波数直線VC(松下電器3DX-18)を使用
A周波数変換の主流6BE6の代わりに、発振と混合を分離するために6U8を使用
B当時は珍しかったプロダクト検波(12AU7/2)を搭載
CアンテナコンペンセーションVCの設置
DAM検波とAGC用のダイオードを分離
Eハイバンドはクリスタルコンバータ(コリンズ型)で対応する考え方
・・・と、この記事は中学生だった私の製作意欲を大いにかき立ててくれた。TRIOのKR-430なるコイルパックにAlpsのB-37/430PFの3連VCで作るシングルスーパーの高1中2は、SSB時代にはお世辞にも通信型とは呼べなかった。それを知っていたから9R-59/9R-59D等には目もくれなかった事を思い出す。写真はその記事を参考にして、1969〜1970年に製作した高1中2受信機で、SWL/BCLや7MHzのSSB初運用に活躍した。同調ノブは、静岡の岩崎ラジオのオヤジさんにTL-911用大型ノブを分けてもらい取り付けた。ノブ奥には一時期フリクションのバーニアメカを組み込み、SSBの同調を取りやすくしていたが現在は外してある。