TECHNICS RS-1500Uの巻取りリールブレーキ修理(Jun 21. 2014)
はじめに
ネットオークションでゲットしたRS-1500Uを受け取ると、予想以上に良好なコンディションに驚いた。録音再生はもとよりテープ走行系も問題ない様に見えた。
ところが暫く使っているうちに巻取り側リールのブレーキが甘くなった。早戻しから停止させたときにブレーキのかかりが悪く、供給側リールが停止しても止まらないためテープが弛みこぼれ出る。
停止状態でリールを手回したときの重さが軽く、また空リール状態でプレイから停止したときリール停止までの時間が供給側より長いことでも状況が伺える。
復旧のために、分解してブレーキ機構を確認すると共にブレーキパッドの補修を行った。
写真はオークションでゲットしたRS-1500Uの雄姿。オプションのポータブルケースRP-1900に収まり、見える範囲では錆び等は皆無だった。

横バーを外しリールブロックを外す
ビス7本を緩め背面最上部の横バーを外す。
横バーを外すと、リールブロックを固定するビスにドライバーが入り易い。
リールブロックはビス3本を緩めて外す。ただしここでは、完全に取り外さなくても前面よりブレーキ機構(ブレーキパッドやプランジャ)が見える位置まで移動させる。

リールブロック
リールブロックの回転部分はドラムになっていて、ドラム面をパッドが抑えブレーキが掛かる。
ところが長時間動かしていないことから、パッド部分がドラムに融着していた痕跡が確認できる。
複数回動作を繰り返すうちにパッドが剥がれてしまったものと推測される。

ブレーキパッドを補修
ブレーキパッドは写真の様な樹脂製のレバーに貼り付けられている。左側のやや紫っぽい方がオリジナルで、右の茶色っぽい方が新たに貼り付けたパッド。
このレバーがプランジャにより吸引されブレーキが掛かる。
パッドは1mm厚程度の合成皮を切り出し両面テープで貼り付けた。
オリジナルパッドの材質は不明だが合成皮の様に見える。
どうして今時38cm/2Track?
物好きと言われそうだが、1970年代に収録した38cm&19cm/2Trackのテープが山ほどあるから。
それに1970年代に果たせなかったRS-1500Uへの思い。
ただ新規の録音に使う機は無く、そちらはデジタルレコーダーの登場となる。
1977年頃、RS-1500Uを「片手でテープ装てんできる!」とデモされていた深沢テレビの親父さんは未だご健在だろうか・・・。