es [エス]
■怖い映画の会■
妹と二人で開催している「怖い映画の会」3本目。
「怖い映画の会」とは、一人で観るには怖いし、理解しきれないであろう映画を二人でべちゃべちゃ言いながら観る会
at 私の家。
◆内容◆
1971年に米スタンフォード大学で行われて物議を醸した模擬監獄実験を題材にしたドイツ映画。
実験の募集に応じた被験者を無作為に「看守役」「囚人役」に分けて2週間過ごさせる。
しかし、2日目から異常事態は発生し、結果的には1週間しないうちに実験は打ち切りになるのだけれど、その異常さって言ったらない。
看守は支配的になっていくし、囚人は従属的になっていく。
そして、看守は実験者の指示を無視し暴走を始める。。。
映画の結末は実際の事件とは異なるものだけれど、今でも、この映画は件の実験の裁判中のアメリカでは公開できないとか。
◆感想◆
怖いの一言に尽きる。
しかも、あとを引く怖さ。
何か出るんじゃないか、とかいうお化け的怖さではなく、人間についての怖さだ。
人間の性格は環境と遺伝半々で形成されているというが、環境で形成されている最たるものがこれだ。
これがドイツで作られたということに大きな意味があると私は思った。
結局、ナチのユダヤ人の大虐殺だってこういうことの延長線上にあるんじゃないかと思う。
そして、太平洋戦争中の日本の軍部もこういう傾向はあったのではないだろうか。
いずれにしても、怖かった、ほんとに。