明治村の蒸気機関車     menuへ

 ー重い機関車を二人で動かすー

 名古屋に近い明治村には、初期の蒸気機関車があり、 今でも元気に活躍しています。コ−クスを焚いて走るので黒煙が出ず人気があります。お客を乗せ1キロ程の距離を数分で村内の「東京駅」と「名古屋駅」を往復しています。駅に着くとお客を降ろし機関車は、転車場へ入り、そこで向きを変えます。そして引き込み線を走り戻って客車の反対側に連結され、再びお客を乗せて発車します。この引き込み線を旗をふりながら機関車だけが蒸気を吐いて走っている様は、巨体を抱えてひとりで忙しがっているようで面白く感じられます。                    
 

 この汽車に乗った時、機関車が向きを変えるところが見学できるというので転車場に行き、その作業を見て驚きました。それは、あの鉄の重い機関車を2人の駅員が手で押して動かし、みる間に向きを変えてしまったからです。どう考えても数十トンはある鉄の機関車をたった2人の人力だけで動かせるはずはない。モーターの力を補助に使っているのだろうと思いました。前に電気モーターを使ってバスの向きを変えるバス転車台をみたことがあるので信じられませんでした。バスより10倍は重い機関車をたった二人で動かすなんて!。                   
 
 そこで転車台にもっと近付きサ−クルの底をのぞきこんで、円形のレ−ルを発見しました!!。これで「なるほど」と訳が分かりました。機関車は鉄車輪のついた転車台に乗ってレ−ルの輪の上を動いていたのです。レ−ルの上では、その重量の500分の1の力を加えるだけで移動させることができるからです。二人の人間の出す偶力を80kgとするとレ−ルの上の80 kg×500倍=40000kg=40トンまでのものを人力で動かすことができるわけです 。 だから小型機関車なら人力で向きを変えられるわけです。                                
 
  機関車は、レ−ルの上なら自分の重量の500倍の貨車列車を引くことができると言われています。山国日本の機関車は、50〜60輌程度の貨車しか引きませんが外国は違います。例えば、カナダで見た大陸横断鉄道の例では、機関車が、四百輌位の貨車を引いていました。山の上から眺めると長い長い蛇がのろのろ動いているように見えました。だから、この貨物列車が、踏切を通過するのに10分位かかります。その間、踏切待ちの自動車群は、停車したままじっと待っていなければなりません。いそがしい日本では考えられないことでしょう 。 2000.6 記               

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