始めに光と闇があった
光のバルドゥスと闇のオクトゥム
相反しながらも不可分の存在
その永き相克の果て
大地と精霊ドゥルガーが現れた
精霊は大地に命を吹き込み
最後に人を創った
光と闇、そして精霊の加護の下
人は繁栄を続けていった
しかし、人は幼く不完全な存在
自らの益を求め、過度に大きくなるその営みは
大地に混沌をもたらし
神々の秩序をも歪めてしまった
光は世界の維持を望み、闇は破壊と再生を求めた
そして精霊の調停も虚しく両者は相争い
バルドゥスがオクティムを封じることで決着をみた
しかし、光と闇は不可分の存在
半神を封じたことで、バルドゥスの躯は砕け散り
やがて、ドゥルガーの眷属も眠りについた
・ ・ ・ それから幾星霜 ・ ・ ・
神々の眠る地、エル・フィルディンにおいて
争いを続ける二つの勢力があった
光を奉じるバルドゥス教会
闇を崇めるオクトゥムの使徒
決して交わることの無い螺旋の道
今だ人々は神々という名の運命に囚われていた
だが、一つの宿命のもと ここに一つの波紋が生じる
そして一つ、また一つ
時の流れと共に揺り動かされるように湧き上がる連鎖の波
時に互いを打ち消すように
時に互いを補うように
生じる波紋
疎を生じさせたのは人の想い
運命という名の道を見据え
愛すべきもの守るべきものを見出し
生きる意思のもとに歩み続ける熱き想い
”朱紅い雫”
一人の青年より生じた”朱紅い雫”が 神という名の縛鎖の道を揺り動かし
新たなる始まりの道へと人々を誘う
そして今ここに
人は巣立ちの時を迎える
THE LEGEND OF HEROES W
Gagharv trilogy second "A Tear of Vermilion"
After story