2004年9月の日記

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9月30日(木) AM簡易ループアンテナ

 台風一過、風が少々強いですが、気持ちの良い秋晴れです。AM簡易ループアンテナをベランダに設置し、音質のクオリティ・アップをはかります。

NHK第1(594kHz)良好
NHK第2(693kHz)ややビート混入するも良好
TBSラジオ(954kHz)FMステレオ並みの高音質
JOQR文化放送(1134kHz)ややビート混入するもステレオ
JOLFニッポン放送(1242kHz)雑音少々耳につくもステレオ

 TBSがすばらしい音質、ニッポン放送は負けますが、ロケーションの問題もあるので完璧は難しい。ほんらいの目的とは外れますが遠距離受信をテストしました。

ABC朝日放送(1008kHz)
CBC中部日本放送(1053kHz)
MBS毎日放送(1179kHz)
OBCラジオ大阪(1314kHz)
JOSF東海ラジオ(1332kHz)

 雑音混じりではありますが、夜間に限っていえば、これらの大出力局は聴取可能。PIONEER FD-3快調です。カーラジオ並みのAM感度があります。


9月29日(水) 鉄人28号最終回

 台風です。むちゃくちゃ雨降ってます。昼間は外出していたのですが、帰り際、滝のような雨に見舞われました。傘は差していても膝下はずぶ濡れ。リュックサックに水が染み、中に入れてあった眠気覚ましのキャンディーが溶けてしまいました。幸いにもナイロン生地だったので、お風呂で水洗いです。

 台風が通り過ぎたら、AMの簡易ループアンテナをベランダに設置しようと思います。延長用の2芯シールド線も買ってありますし、楽しみです。そういえば今夜はアニメ『鉄人28号』の最終回でした。悲劇的といえばあまりにも重苦しい・・・何ともいえない結末は、暴風雨をBGMとして脳裏に焼き付けられたのです。


9月28日(火) AMステレオ

 10月3日からニッポン放送で、吉岡美穂さんの新番組『素顔でスイートルーム』が始まります。ところがメイン・チューナー(TRIO KT-700)では充分な感度が得られません。音質は良いのですが、そのために感度を犠牲にして設計してあるのですね。それに木造家屋が主だった20年前と今とでは、住宅事情・電波事情も異なります。

 東京なのに文化放送やニッポン放送の感度が低いのは、地表波と電離層反射波が干渉して打ち消し合うという現象。簡易ループアンテナをあちこちに振ってみたものの、屋内ではお手上げ状態。コードを延長してベランダに設置することを決めました。しかし純正のループアンテナを濡らすのはもったいない・・・ジャンク探しに出掛けます。

 もうひとつ引っ掛かるのは、今のチューナーだとAMステレオに対応していないということです。チューナーを新調すれば一石二鳥、感度もクリアできるのでは?ということも考えられます。インターネットで事前にAMステレオ対応チューナーを調べておきました。どのメーカーもだいたい¥20,000前後。中古の掘り出し物でもないかしらん?

 中古品は数々あれど、だいたい¥13,000〜¥15,000くらい。新品が¥20,000で買えるのに、3〜4年使用したモノが何でそんなにするんだよ!価格的なメリットがないじゃないですか。¥9,000の機種もひとつだけありましたが、ミニコンポのパーツでしかも10年近く前の製品。何だか中古品探しが虚しくなってきました。

 ¥5,000の価格差は飲み代と考えればどうってことないし、大事に使えば20年くらい使用できる・・・この先、買い換えることもないでしょうと割り切って、チューナーを新調することにしました。なかでもいちばん操作性に優れたPIONEERのFD-3に決定!定価¥26,250を¥17,850で購入。どこが操作性に優れているかというと・・・。

 アナログチューナーの操作に倣って、チューニングノブを採用した機種は数々あります。しかしクリック式ノブを採用し、1クリックごとにAM=9kHz、FM=100kHz上下するよう配慮されていたのはPIONEERだけでした。ワールドバンドレシーバーや無線機に使われているしくみで、目的の周波数をスルーしてしまうことがありません。

 家に持ち帰ると、さっそく繋いで聴いてみます。ズバリAM感度は、TRIO KT-700よりはるかにいいです。AMステレオはFMほど高域が延びないので、少しモヤッとした感じもありますが、なかなか良い雰囲気です。

 それじゃFMの音質も、20年前とはずいぶん違うでしょう?と思いきや、実はほとんど変わらないのでびっくりしてしまいました。新旧2台を切り換えながら、ヘッドホンで聴いていますが、その違いはほとんど分かりません。

 耳にはけっこう自信あるんですけどね・・・。本当に偶然かもしれませんが、20年という年代差、メーカーによる音色の違いを考えても、ここまでそっくりなのは珍しい。旧い製品でも良くできたモノなら現代でも充分通用する?

 結論:現在、各社から発売されている¥20,000〜¥30,000のデジタルチューナーは、アナログ最後期の中級機(¥40,000〜¥60,000)グレード。FMの音質だけを論じるなら、HARD OFFでジャンクとして販売されているアナログチューナーも宝物といえましょう。私のTRIO KT-700も大事に使っていこうと思います。


9月27日(月) 激安マーラー:交響曲全集

 発売されたのはもうだいぶ前になりますが、なかなかじっくり聴く機会がなかったので、ようやく聴き始めました。オランダBRILLIANTレーベルの激安マーラー:交響曲全集(11CD)。他レーベルからライセンスを得て製作された“寄せ集め全集”ではありますが、安かろう面白かろう・・・音質も良くなかなか楽しめます。

第1番「巨人」 ユーリ・シモノフ指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(TRING原盤)
第2番「復活」 ハンス・フォンク指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団
第3番 ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮ロンドン交響楽団(UNICORN原盤)
第4番 ヘルムート・ヘンヒェン指揮ネザーランド・フィルハーモニー(CAPRICCIO原盤)
第5番 ヴァーツラフ・ノイマン指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(ETERNA原盤)
第6番「悲劇的」 ヘルムート・ヘンヒェン指揮ネザーランド・フィルハーモニー(CAPRICCIO原盤)
第7番「夜の歌」 クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(ETERNA原盤)
第8番「千人の交響曲」 ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団(BIS原盤)
第9番 ヴァーツラフ・ノイマン指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(ETERNA原盤)

 マーラーの交響曲は全9曲の他に、第8番と第9番の間に書かれた(番号のない)交響曲「大地の歌」がありますが、この全集には含まれておりません。ベートーヴェンやブルックナーが交響曲を9曲遺したことから、神経質なマーラーは「自分も第9番を書き上げたら死ぬんじゃなかろうか?」と、ビビッたのでありました。

 それで、9番目の交響曲を“第9番”とせず、「大地の歌」と名付けたのです。何もアンラッキーなことは起こらなかったので安心し、マーラーは次の交響曲を“第9番”として書き上げましたが、皮肉にも“第10番”を書きかけて亡くなってしまったのです。やっぱり“9”はアンラッキーなナンバーなのか?

 さて、エピソードはそのくらいにして、今日は第1番「巨人」と第5番を聴きました。第1番はロシアの指揮者シモノフがイギリスのロイヤル・フィルを指揮した演奏です。非常に透明感のある音色で、大きな特色はないものの、スタンダードですっきりした演奏。輝かしいブラスの音色はやっぱりイギリスだな〜。

 クリアなデジタル録音が、演奏をより際立たせています。マーラーにありがちな感傷とか土臭さは皆無で、都会的な演奏ですね。コンサートホールの2階席の前の方で聴いているような生々しさ。

 お次は第5番。少し前に亡くなったチェコの指揮者ノイマンが、名指揮者コンヴィチュニーの亡き後、ゲヴァントハウス管弦楽団に就任していた頃の録音です。アナログ録音ですがホールトーンをたっぷり捉えた録音は、むしろCD化を待ち望んでいたかのよう。細かい音がたくさん詰まっています。

 ノイマンはおそらく、振り方がフニャフニャしているのではないかと思うのです。チェコ・フィルを振った録音はアインザッツもバラバラですが、ゲヴァントハウスは自分たちのアンサンブルを重んじるオーケストラなので、決して崩れることはありません。この適度な距離感がうまく演奏に反映しています。

 しかしながら、通常“ガッと”強くアクセントを効かせる箇所でも、さらりと出てしまう・・・。烈しさを求めないのがこの人の個性なのか?その反面、妙な押し付けがましさがなく、オーケストラはのびのびと自分たちの音楽をやっている。“ノイマンのマーラー”ではなく、“ゲヴァントハウスのマーラー”なのです。


9月26日(日) ホロヴィッツの展覧会の絵

 せっかく洗濯したのに雨かぁ・・・。外出したかったけれど見送り。部屋でLPレコードを聴いています。NOデジタル、NO圧縮・・・いやあ、いい音ですねえ。最近、パソコンでばかり聴いていた鼓膜が洗浄されました。今日のお題はホロヴィッツの弾く、ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」です。1951年4月23日、カーネギー・ホールでのライヴ録音。

 ムソルグスキーの原曲にホロヴィッツが手を加えて演奏しています。効果的に音を分厚くしてあり、演奏困難な曲をさらに難しくして弾くというのは自信なくしてできないことでしょう。ラヴェルのオーケストラ編曲に倣って、プロムナードをひとつカットしていますね。オーケストラの音がピアノにフィードバックされたともいえます。

 もちろん、こうすればお客さん(聴衆)に分かってもらえる・・・というサービス満点の演奏で実に楽しく聴かせてくれます。終曲「キエフの大門」など、実にスゴイ。これ〜本当に1人で弾いてるんでしょうか?両手、両足まで使ってもこんなの弾けないよ?というくらいノリノリです。映像記録(フィルム)とか遺してほしかったなあ。


9月25日(土) 吉岡美穂さんの新番組

 TBSラジオ、
赤坂泰彦のサタデーリクエストバトルを聴きました。今週は鴻上尚史さんと吉岡美穂さんのクイズ対決!だったのですが、美穂ちゃんがんばって!の、応援もむなしく惨敗。(トホホ)まあ、雑学博識のオジサンにはかなわないだろうなあ・・・。

 誰もが知るSF映画『スターウォーズ』の悪役ダースベイダー。最初は三船敏郎さんにオファーがあったのは知ってました。G.ルーカス監督の日本びいきは有名で、光線銃ではなく、ライトセーバーでチャンバラをやらかすところなど、サムライそのものじゃないですか。

 オビワン・ケノーヴィの名前は柔道の“黒帯”から。ジェダイの騎士は“時代劇”から採られた、というハナシも思わずニヤリ。アレック・ギネス、ピーター・カッシング以外は、ほとんど無名の俳優ばかりで作られた映画がヒットするなんて、誰も予想しえなかったでしょう。

 さて、トークの中で新番組の告知がありました。ニッポン放送(1242kHz)10月3日〜毎週日曜夜9:00〜9:30。吉岡美穂の『素顔でスイートルーム』が始まります。

 CBCラジオ(名古屋・1053kHz)では、10月9日〜毎週土曜夜11:30〜12:00。
ハイパーナイト『ド・ミ・ホ』が。今年4月から始まったMBSラジオ(大阪・1179kHz)ヤングパーク延長戦トレンドーン!は、秋の改変期を乗り越え、ラジオのレギュラーが週3本になりました。

 テレビ朝日では10月14日〜毎週木曜夜9:00〜9:54、松本清張原作のミステリー『黒革の手帖』 が始まります。主役ではないんですが、高級クラブの美人ホステス役です。う〜む、これが現実だったら1文無しになるまで通い詰めちゃうでしょうねえ。(^^;


9月24日(金) ブロードバンド放送

 
IPラジオの部屋Tの“ニュース、トーク、その他”を再検討。『ヤングパーク延長戦トレンドーン』は残念なことにストリーミングが中断したままなのです。日本のラジオ放送でストリーミングを探してみたところ、1年前と比べて、ずいぶん賑やかになっているじゃないですか。

 TBSラジオの『小沢昭一の小沢昭一的こころ』も聴けるとは。私が子供の時から放送しているから、超長寿番組ですね。「お囃子は山本直純(故人)」これも昔のまんま。シモなテーマも多いのですが、子供の時は「オトナってこんなバカなこと考えてるんだ・・・」と感心していました。

 ニュースのYOMIURI ON LINEは、いつの間にかブロードバンドTVに変貌していました。今回、Tokyo FM iiV-Channelやブロードバンド!ニッポンも新たに追加。しかし、300kbpsのブロードバンドTV、動作が重くなって、他の作業を並行して行えないんですよね。

 結局、ラジオは仕事しながらでも聴けるが、テレビは仕事しながら観れない、ってことですか?私はラジオの方が好きなんやけどな。テレビはムダな映像を流し続けても30分が過ぎていきますが、ラジオで30分、リスナーを飽きさせることなくトークするというのは大変なことなんですよ。


9月23日(木) i-Podとはいかがなものか?

 昨日購入した“レコード芸術”10月号。i-Podミニとi-Podについての小特集がありました。いわゆるパソコンに繋いで使用するHDDプレーヤーですね。i-Podミニでさえ4GBの容量を持ち重量は103g。i-Podは20GB(または40GB)で158gという超軽量プレーヤー。

 くやしいな、私のパソコン(Win98)のHDDは6GBしかない。しかも空き容量は残り僅か。(苦笑)mp3の高音質高圧縮(160kbps)をもってすれば、フツーに使用するなら4GBのミニで充分でしょう。20GBにもなると、一生かかっても聴き終えないくらい(嘘)の音楽が録音できます。

 しかし肝心の音質は・・・“悪くはないです”と消極的なコメント。まあ、160kbpsならインターネットラジオの高音質ストリーミングと同じですね。アナログ・オーディオの世界と違って、パソコンの性能は数値できっぱりカタが付きます。これを独断と偏見で分かりやすく順序つけますと・・・。

 LPレコード>CD>カセット>MD>i-Pod といったところでしょうか?カセットはMDより音がいいのか?という質問には、“カセットデッキを用いた場合のみ”とお答えします。ラジカセやウォークマンとはまったく次元が異なるので・・・。安定度に関してはMDに利がありますが。

 i-Podの利点は、MDのようにリアルタイムでダビングの必要なし。データを高速でダビングしてしまうのです。困ったことは、パソコンが無ければ使えないということ。また、オペラなどの長大な曲で、場面ごとの頭出し(トラック)が付けられている場合、全部途切れてしまうということです。

 つまり、ベートーヴェンの「運命」は第3楽章と第4楽章が繋がっていますが、ぷっつりと途切れてしまいます。技術的に途切れる時間を短くすることはできても、繋げることはできません。なぜって、それは“データ”として処理されているから。

 レコード(記録)音楽は再生装置の良し悪しで、まったく印象が異なって聞こえることがあります。だから私は満足のおけるオーディオでしか聴きません。音質を落としたメディアにダビングすることもないし、騒音の多い屋外では聴きません。いつも音楽をそばに置きたいとは思わないのです。


9月22日(水) 鉄人28号は来週で最終回

 やはり・・・というか、敷島博士は戻ってきました。先週、OVA『ジャイアント・ロボ』を観たこともあって、何だかこの2作品は似ているなあ・・・と。父の遺した巨大ロボット(兵器)、それをどう扱うべきか主人公の少年は困惑するのであります。特に鉄人の場合、無理に戦争を背負わされていて、観ている方もちょっと辛い・・・。

 来週は最終回・・・サブタイトルは『罪と罰』だそうな。あまり健康的な終わり方ではなさそう。(苦笑)何だかちょっと観るのが嫌になってきたな・・・それでも観るんだろうけど。(苦笑)敷島博士(今川泰宏監督)・・・アンタ、勝手過ぎます。正太郎君(横山光輝先生)の気持ちも考えてやってくださいな!(苦笑)

 ちょっと気になっているのが、原作(オリジナル)と最初のアニメ(1963年白黒)のストーリーです。観ていたことは観ていたけれど、あまりにも幼くてストーリーは理解できていません。鉄腕アトムもそうですが、展開が早くてついていけなかったのです。どんなんだったんだろう?もう1度、観てみたいなあ。

 テレビがカラーの時代を迎えると、白黒で製作されたアニメは再放送の機会を失ってしまいました。現代ならCATVのキッズステーション(有料)でしか放送されないのですね。最初の鉄人28号の主題歌には、「グリコ劇場」のスクリーンと、「グリコ、グリコ、グーリーコー♪」のコーラスまで付いていましたから。

 ※
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9月21日(火) 読書の秋

 インターネットの電子図書館、
青空文庫は有名ですが、せっかくパソコンがあるのだから、これを無料で読み聞かせてくれるサイトはないものかと検索を試みました。けっこうたくさん出てきましたよ〜。

 
青空文庫サウンドブックス(機械音訳)、声の花束(朗読・音訳)、音訳文庫・声の図書室(音訳)、こえほび(音訳)、北広島朗読の会「ひびき」(音訳)、早耳ネット:無料朗読サービス(朗読)などなど。

 ここで聞き慣れない言葉が出てきます。音訳って何?朗読とどう違うの?

 
音訳というのは、本の読めない視覚障害者が、その内容を理解できるよう、できるだけ、恣意的な感情や解釈を排除しながら、本の内容を音声化して録音することを言います。

 
目の見える人が本を読むとき、自分なりの解釈をしながら読むのと同じように、録音する人が最初から感情を込めて読んでしまうと、自分なりの楽しみを奪うことにもなりかねない、ということです。

 私などはこの点、芸術と、ボランティアとの大きな隔たりを感じてしまいました。最初に機械音訳(コンピューター)の音声を聞いたとき、ちょっと速いかな?とも思いましたが、日本語の正確なイントネーションを守るため、実に上手くプログラミングされています。

 人が読み聞かせる場合、プロとアマチュア、アマチュアでも上手な人(セミプロ)とに分かれると思いますが、まったく感情を排した読み方などあり得るでしょうか?それでは、感情を込めることの下手なアマチュアが朗読した場合、“音訳”になってしまうのでしょうか?

 アニメのように大袈裟にセリフ回しをした場合、それは朗読の域を越えてラジオドラマになってしまうし、聴く人にも好き嫌いが分かれると思います。NHK FMでベテラン俳優さんが朗読しているのはとても上手ですね。アマチュアにもとても上手な方がおられます。

 クラシックに例えれば、同じベートーヴェンの「運命」でも、カラヤンが、バーンスタインが演奏すればまた違った雰囲気のものになるし、夏目漱石の「坊っちゃん」でも、森繁久彌さんが、岸田今日子さんが読めば味わいも違うと思います。アマチュア・オーケストラにもまた別の楽しみがあるでしょう?

 私はこう考えます。“大袈裟でなく、自然に感情を込めて朗読することは、解釈の妨げにならない”と。また録音といえば、難読漢字のピックアップだけでも相当手間がかかるのですね。古典においては、読みへの解釈へとそのまま繋がっていきます。

 “読書の秋”と思ったのに、何だか脱線してしまいました。
ラジオ昔ばなし(朗読)など、いかがでしょうか?


9月20日(月) IPラジオの部屋更新

 久しぶりの更新というわけでもなく、ちょこちょこ追加したりはしていたのですが、
Boston Pete.com Radio NetworkというUSAのサイトが見つかったのがうれしいです。いわゆる“純クラシック”(西洋古典音楽)ではないけれど、広義でいえばこれもクラシックといえるでしょう。

 イージー・リスニングで聴ける音楽ばかりですが、普段クラシックを聴かない人たちは、こういう音楽をクラシックと考えているようです。だけどそれを勘違いとは思わないなあ・・・。やたら難解になってしまい、聴く人を遠ざけてしまった“現代音楽”よりも、スピリット(精神)としては近いものを感じます。

 チャンネルが12もあるので、どれでも好きなものをどうぞ!
IPラジオの談話室でも取り上げようと思います。(^^)


9月19日(日) どうせアルバイト

 近所にある喫茶店でランチセットを食べました。¥900ですが、+¥100でビールかワインを選べるようになっています。美味しかったんですが、会計を済ませる段になって、¥1,400を請求されました。

 「¥1,400?」と訊き返すと、「ランチが¥900、ビールが¥500です・・・」 「ランチ・ビールじゃないの?」 「いえ、サイズが違いますから・・・」 飲んでしまったものは戻らないので、いちおう¥1,400払ったけど・・・。

 Cランチとビールをください・・・そうオーダーしたら単品じゃなくて、+¥100のビールでしょうがっ!ぼけーっとしていたアルバイトも悪いが、傍で見ていて何も言わない店主も悪い。2度と行くもんか!

 このお店に限らず、最近よく遭遇するのはサービスの低下。「どうせアルバイト」感覚なのです。事業主はクルマを買うならオプションフル装備の高級車を選ぶくせに、従業員への給与は惜しいらしい・・・。

 今回のケースは、オーダー確認を怠った店側に責任があります。たかだか¥400でセコイことは言いたくないのですが、常連客を1人失いました。ビールの数mlでサイズ云々言われてもなあ・・・。


9月18日(土) もう1度観たい映画

 私が物心ついた頃には既にテレビがありました。長い4本脚の付いた白黒テレビですが。オール・トランジスタのナショナル・カラーテレビがやって来たのは1969年10月。最初の日曜日には『ハクション大魔王』、『サザエさん』、『ムーミン』の放送が始まったのです。

 各局は20時〜の時間帯、週に4日くらいのペースで映画を放送していました。○曜ロードショーとか、○曜映画劇場、○曜洋画劇場、洋画特別席なんてのもあったな。有名な映画でもB級映画でも、とにかくテレビなら無料で観られるというのはありがたかったのです。

 いわゆる子供の観るモノではありませんが、親と一緒に観ておりました。ストーリーの半分も理解できないのですが、それでも強烈に焼きついた映画はあります。大人になってから再び観たり、ビデオに録画したものも多いのですが、いかんせんすべてというわけにはいきません。

 『宇宙水爆戦』(This Island Earth)1955年アメリカ
 『火星人地球大襲撃』(Quatermass and the Pit)1967年イギリス
 『人喰いアメーバの恐怖』(The BLOB)1958年アメリカ
 『5つの銅貨』(The Five Pennies)1959年アメリカ
 『愛すれど心さびしく』(The Heart is a Lonely Hunter)1968年アメリカ
 『ポーリンの大冒険』(The Perils of Pauline)1967年アメリカ
 『サルタン王物語』(The Tale of Tsar Saltan)1966年ソ連
 『恐竜100万年』(One Million Years B.C.)1966年イギリス

 これはとっさに思い浮かんだごく1部で、現在タイトルが分かっているものだけ。『宇宙水爆戦』、『火星人地球大襲撃』、『人喰いアメーバの恐怖』は当時、再放送が繰り返されたものの今じゃサッパリ。レンタル全盛の現代は、むしろレンタルでも観られないような映画を放送してほしいです。

 『5つの銅貨』は子供心にも強烈でした。両親が音楽家であるために、全寮制の学校に入学させられた女の子。淋しさのあまり土砂降りの雨の中に飛び出し、重い病気にかかってしまう。(それが直接の要因ではない。)父親は音楽の道を捨て、娘のリハビリに四苦八苦する・・・。

 この映画は題名こそ覚えていなかったのに、ジャズに興味を持った大学生の頃に再会しました。ホントに偶然ですけどね。後にビデオで録画に成功しました。

 『愛すれど心さびしく』は、心優しい聾唖者の青年が主人公。クラシックの好きな女の子のために蓄音機を買ったり、自分の周りの人々が幸せに暮らせるよういつも心を砕いています。

 外出許可の出た親友(少々知恵の足りない)を誘い、レストランへ食事に出たのはいいけれど、戻る時刻になっても「僕はもう病院へは帰らない」とダダをこねられ参ってしまう。売店でチョコレートの箱を買い、お菓子をエサに何とかタクシーに乗せたものの、親友を騙した心苦しさから、お菓子を窓から投げ捨ててしまう。

 それからこの映画には、ちょっぴりエッチなシーンもありました。今じゃどうってことないんですが、親が一緒に観ていたときはどうリアクションしていいものやら困りましたね。かなり長い年月、観ることがなかったのですが、数年前にNHKのBS映画劇場で再会。でもビデオで録画してなかった。

 『恐竜100万年』は有名ですね。子供の頃は怪獣(恐竜)しか見ていませんでしたが、今なら毛皮ビキニのおねーさんたちばかり見ているでしょう。何てもったいないことをしたんだ〜!(苦笑)

 『ポーリンの大冒険』、『サルタン王物語』。これらはさすがにもう観られるかどうか分かりません。後者はリムスキー=コルサコフの音楽「熊蜂の飛行」が有名ですね。それを知ったのはずいぶん後になってからですが、確かに樽の船に乗った妃と王子が大嵐に会うシーンがありました。王子は樽の中で成人するんだよな?

 何でサルタン王が妃と王子を捨てたか、というと、産まれた王子がバケモノだと、反逆者に吹き込まれたからです。それを真に受けた王様は嘆き悲しみ、王座の肘掛を杖で殴る・・・すると彫刻のライオンが飛び出して、あちこちを走り回った後、やがてもとの肘掛に戻る・・・という幻想的な特撮がありました。(6歳頃の記憶)

 さすがに少々気味が悪かったので、「お父さん、サルタンってどういう意味?」と訊いたら、脅かすような口調で、「フフフ、悪魔だぁ・・・」と教えてくれました。もちろんこれは間違っています。“サタン”と“サルタン”をごっちゃにしたらしいのです。


9月17日(金) 『ボウリング・フォー・コロンバイン』

 昨夜、テレビで映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』が放送されました。マイケル・ムーア監督の突撃アポ無しインタビューで構成されたドキュメンタリー。コピーペーストになってしまうので、内容はこちらで確認してください。
公式ホームページ

 銃を規制すれば犯罪や事故が減るというものでもない・・・。たいへん興味深いものでした。その根源がアメリカ人の“外国人恐怖症”にあったとは。テレビは人種差別丸出しで、黒人がらみの暴力事件だけを放送しています。実際の事件は全体の数%にしかすぎないのに・・・。

 これを映画的に分析すると、『吸血鬼ドラキュラ』の物語は外国人恐怖症から来ています。つまり、外国人に触れると病気がうつるんじゃないかという恐怖。異国は生活文化も低俗で、病原菌が蔓延しているという思い込み。自分たちこそがナンバー1だと教育されているのです。

 “学校はクソだ!”これもしかり。教師どもは、「お前の親父は最低野郎だった、お前もやがてクズになる・・・」などと、子供に恐怖を植え付ける。いろんな映画に出てきますが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にもこんなシーンがありましたな。アメリカ人の教育っていったい???

 気色悪いミュージック・ビデオで有名なマリリン・マンソンがインタビューに応じてくれる・・・。そう、彼は意外にも聡明な好青年でした。子供たちの両親は、マリリン・マンソンが消えれば犯罪も激減すると本当に思っているのか?すべての原因は自らの心にある・・・自由という仮面を被った拘束。


9月16日(木) 横山スーパーロボット大戦

 観終えました、OVA『ジャイアント・ロボ』(地球が静止する日)LD7枚。これ、劇場でもテレビでも観られないし、HARD OFFの中古LDがなかったら、おそらく一生観ることはなかったでしょう。元の値段は@¥9,515A¥5,631B¥5,631C¥7,573D¥7,573E¥7,573F¥10,000(それぞれ税別)で、価格差は収録時間に比例しています。短いもので39分、長いもので60分。全編を通してみるには¥53,496(税込¥56,170)が必要ですか・・・。

 ※近々DVDが発売予定(4枚で完結)、@Aが9月24日、BCが10月22日。各¥5,040(税込)だから4枚で¥20,160。インターネット通販では値引き販売も行われるようですが。

 だから発売当初は、少なからず裕福な人でないと観れなかったのです。お給料すべてをLDに注ぎ込むアニメ・ファンは例外として。スタジオ・ジブリのDVDだって、映画館で、テレビで観てから「いいな♪」と思って皆さん購入するわけですから、初めっからハードルが高かったわけですね。

 内容もしかり。これは『マジンガーZ VS デビルマン』にも似た、“横山スーパーロボット大戦”なのです。すなわち存在自体が番外編で、“夢の共演”だからこそ、OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)での発売となったのでしょう。この辺の判断は難しいなあ・・・監督自身が良い意味での“お子様”なんですね。

 “子供(アニメ・ファン)が喜ぶもの”=“すぐれた作品”と呼べないところが難しい。『ドラゴンボール』みたいに、作品が作者の手を離れ、延々と戦闘を繰り広げることにもなりかねないから。また逆に、作者が自分の“哲学”を無理矢理押し付けることになっても困る・・・要はバランスですな。“すべての父と子に捧ぐ”とメッセージがあるように、頭の柔らかい親子で楽しめたら理想なんでしょうけど。“教訓”みたいなものは無いです、この作品は。

 かつてのテレビ実写版『ジャイアント・ロボ』は、山下毅雄さんが音楽を担当していました。“ダー”で始まる重厚で無気味なサウンド、ジャイアント・ロボの眼に泣き出した小さい子もいたことでしょう。確かにあれは強烈でした。

 OVAは吹奏楽でも有名な天野正道さん。ワルシャワ国立フィルハーモニーを指揮するという条件に恵まれながらも、音楽に力強さが欠けています。“ウンパ、ウンパ、ウンパカパッパ”って、このトランペットのリズムは恥ずかしい・・・。クラシックの名曲をカバーした部分だけが耳に残りました。


9月15日(水) 『ジャイアント・ロボ』

 昨日購入したOVA『ジャイアント・ロボ』(地球が静止する日)、LD7枚を観ています。今川泰宏監督作品といえば、現在放送中の『鉄人28号』がありますね。実はこの2作品、横山光輝原作ということで、キャラクターが縦横無尽に重ねてあるのです。

 つまり今川監督の独断ではありますが、手塚治虫先生の“オールスター・システム”を、横山光輝先生のキャラクターを用いてヤッちゃった!特にこの『ジャイアント・ロボ』は派手であります。鉄人キャラ、水滸伝キャラ、赤影ありの魔法使いサリーありの何でもアリ。

 ロボット対決よりも、超能力バトルの方が多いってか?面白い、面白いけれども、これは強烈だな。頭の硬い人は楽しめないでしょう。「ええいっ!童心に帰れっ!」というわけで。これ、原作とは違いますよね・・・でも、『ジャイアント・ロボ』の単行本なんて見たことないぞ。※OVAをマンガに書き下ろしたモノはあります。

 調べてみると、とんでもない事実にブチ当たりました。『鉄人28号』の終了した翌年の昭和42年5月から、週刊少年サンデーに連載の『ジャイアント・ロボ』。実は横山光輝先生と、小沢さとる先生の共同執筆で始まったのです。2大巨匠のアイディアを盛り込んだ緊迫感溢れるストーリー。

 ところがやがてタッチの異なる絵が交叉するようになると、連載13回目にして小沢さとるの名前は消え、横山光輝&光プロのネームに変更されてしまった、というのです。個性が火花を散らし、揉めてしまったようで、小沢先生は以後、一切『ジャイアント・ロボ』には触れておりません。

 横山先生が執筆を引き継ぎ、昭和43年3月まで続いたこの作品。2人の間に深い溝を作ってしまい、一度も単行本で出版されることはなかったとか。結局、横山先生も途中からはアシスタントに任せっきりとなってしまい、雑誌のコピーによる海賊版でしか読むことはできないそうです。

 読めない・・・となると、どうしても読みたくなりますよね。途中で絵が変わってしまっても、です。横山光輝先生が亡くなられたため、案外、早く復刊できるかも?


9月14日(火) LDセール

 大井町阪急にあるHARD OFF。中古LDのコーナーに、今川泰宏監督のOVA『ジャイアント・ロボ』全7枚を発見。シリーズ物(特に中古)は揃っている時に決断しないと、いかんともしがたいのでやむなく購入です。DVDでも発売されていますが、投げ売り状態のLDとは金額が大きく異なります。

 新宿の“ディスク・ユニオン”は、さらに安い・・・映画に限ってですが、3枚で¥600セール。欲を出して『アダムス・ファミリー』全2枚も購入。『インディ・ジョーンズ』も揃えられるかな?と思いましたが、第1作、第2作のみで『最後の聖戦』は買えませんでした。けっこう出回っているのでまた見つかることでしょう。


9月13日(月) 活動休止

 昨夜、¥100酒(鬼ころし180cc)を2本くぃーっと飲んで、ころんと横になったら、そのまま丸1日、昏々と眠り続けました。途中で起きて、水分補給にカフェオレを飲んだりしましたが、食事も摂らず24時間眠ってしまいました。知らない間に疲れが溜まっていたのでしょう。

 よってこの日は特記事項なし。カレンダーから空白の1日が過ぎていきました。へんてこな夢をたくさん見たけれど、今は何も覚えていません。一昨日、肩凝りを治すために整体へ通ったのですが、おかげで揉み返し(筋肉痛)もおさまりました。リセット終了、明日から活動開始です。


9月12日(日) 東京ホルンクラブ

 廉価盤LPを愛するYさんの掲示板へときどき書き込みをしているのですが、この掲示板にはホルン吹きが多く集まります。やはりホルン吹きにはレコード好き、凝り性の人が多いのでしょうね。その1人、Bさんから“東京ホルンクラブのファイナル・コンサート”へとお誘いのメールをいただきました。

 会場は東京文化会館小ホール。私はJRでちょちょっと出掛ける距離ですが、Bさんは勤務先の新潟から小旅行。聞くところによれば、ご家族が名古屋におられるということで、ローカルな話もできてとても楽しかったです。コンサートは御大“バーチ”も登場!76歳とはいえ、まだまだ元気ですなあ。

 ふと、クラリネットの千葉国夫先生(バーチの兄)を思い出しました。名芸で教鞭を取っておられましたが、もう亡くなられたのですね。室内楽のレッスンでよく怒られたなあ・・・。学生の時にはそれが何たるのか理解できなかった。そう、だって『もっとグワーッと!』とか、怪獣のようなことを言うんだもの。(笑)

 東京のホルン奏者・・・ドイツ仕込み、といってもいろいろなのですが、基本はソリッド・硬質な響きを目指しているということ。ベルリン・フィルがお手本なのです。私はどっちかというと、柔らかく包み込むような音色が好き。日本のホルン、木を見て森を見ず・・・50年も経てばスタイルは変わっていくのでしょうか?


9月11日(土) ニュー南海

 中野→高田馬場へと買物に出掛けました。中野ブロードウェイの“まんだらけ”で、ふくやまけいこの単行本をげっと!これ第1〜4巻まであって、実家に3冊持っています。ところが、何巻が欠けていたのか思い出せません。う〜ん困った、第1巻でないことは確か。消去法で第4巻、第3巻を除いていくと、未購入だったのは第2巻?

 ラッピングされているので内容確認できません。たぶん2巻でしょう・・・えいやっと!帰宅してから確認したところ、当たっていたようです。よかったよかった。ふくやまけいこの単行本は発売されたときに購入しないと、一生入手できません・・・というのは大袈裟ですが、すぐに絶版になってしまうのです。さすが“まんだらけ”ですなあ。

 高田馬場・・・どちらかというと早稲田に近いホームセンターまで、S-VHSテープをまとめ買いに行きました。10本パックを両手に下げて行き掛けに見つけた“ニュー南海”というレストランへ。カツカレー(+キャベツ、味噌汁、お新香)のセットが¥700でした。神田神保町には“キッチン南海”という有名な大衆レストランがあります。

 ここも同じ系列なのかしらん?と思っていたら、まったく別のお店でした。カレーの味が違います。とはいえ、掌大のトンカツが丸々乗っていてたいへんお値打ち。ご飯も大盛りで食べ甲斐があります。店内には早稲田大学応援団の寄せ書き色紙等が貼ってありますから、学生たちに人気のお店なのでしょう。美味しかったな。


9月10日(金) ぼくリアルドラえもん(耳がない)

 サカナが食べたかったので、改装されてからまだ1度も暖簾をくぐっていない近所の定食屋さんへ。夜8時半くらいだったけど既に閉まっていました。明日はもう少し早めに行こう・・・。それで、とんかつ屋さんへと予定変更。調理の待ち時間にマンガ雑誌をパラパラとめくってみます。ビッグコミック・オリジナル(小学館)がありました。

 あ、そうでした。浦沢直樹さんが月イチ連載で『プルートウ』を描いていたのですね。これは手塚治虫先生の鉄腕アトム「史上最大のロボット」を現代風にアレンジしたもの。浦沢直樹さんならどう描くか?気にはしていたものの見そびれてしまったために、たまたま今回初めて見たことになるわけです。う〜む。

 だいぶ変更されているなあ・・・。ロボットは外見上フツーの人間と変わりません。プラスチックの人造皮膚が被せられているのでしょう。アトムはまったく普通の小学生に見える。まあ、これが現実なのですかねえ。戦闘ロボットの中には、戦車のような機体に自分の首を載せ替えるタイプも出てきました。

 ごく一部を見ただけだし、この先どうなっていくか分かんないので、評価は控えさせていただきますが、何だか好きくないなあ・・・。こういうのもアレンジのひとつなんでしょうけど。『MONSTER』や『20世紀少年』みたく、ズルズルとストーリーを引き延ばされそうな気がします。やっぱり1話完結型の『MASTERキートン』が良かった。

 インターネット上に氾濫しているリアル・コラージュ『ドラえもん』を見せつけられているみたいで、気持ち悪いです。まっ青な体毛、耳を引き千切られた無残な姿の猫。(もちろんCGですよ!)「空を自由に飛びたいか?」と言われてもなあ・・・。(^^;

 現代を生きるアニメ、映画、ドラマ、音楽といったメディアのほとんどが、“昭和の焼き直し”なんですね。『七人の侍』をSFアニメにした『SAMURAI 7』。ウルトラマンしかり、仮面ライダーしかり、ガンダムはこれで何代目?ゴレンジャー以後の戦隊シリーズは今も続いているし、もう少し何か新しいものを考えたら?と言いたくなります。


9月9日(木) パンダパパンダコパンダ

 ま〜た雨降りです、こうして秋は深まっていくのでしょうが・・・。私はまた肩凝りが酷くなってきました・・・うぬぬ。夕食はコンビニ弁当で済ませてしまいましたが、ちょっと贅沢して茸の炊き込みご飯弁当(¥550)。そういえば昨日は、サンマの天ぷらをスーパーで買って食べたのでした。(¥100)

 先週は栗のパンを食べたっけ。芋けんぴも美味しかったな・・・と、節約独身者の口にも秋の味覚が飛び込んでくるのですね。昨日の“トリビアの泉”では、“ヒグマはどの焼き魚を選ぶか?”というのを実験していました。最初に選んだのは目刺し、サンマも咥えて持って行きましたけど・・・。

 他にもシャケの切り身、真鯛、銀ダラ、ほっけ、ししゃも、ブリの照焼き、塩サバなんかがありましたね。よ、よだれが・・・サカナが食べたくなりました。“おさかな天国”と“パンダコパンダ”は単純なメロディーが大脳に刷り込まれてしまいます。モーツァルトもまっ青の名曲ですね。脱線してしまいました。


9月8日(水) ルパン三世ファーストシリーズ

 早起きして朝シャンプー、美容院へ行きたかったものですから。雨はやんで日が照っていますが、まだ風は強く、空気はじめじめしています。整髪を終えて商店街を歩いていたら、看板や幟があちこちに倒れているのを見かけました。

 夜は先日購入したLD、ルパン三世TVファーストシリーズ全話ロードショー。アナログ音声トラックに通常のドラマの音声。デジタル音声トラックには台詞なしの音楽と効果音が収録されています。あれ?普通と逆じゃないのかしらん。

 つまり、このLDセットが発売された頃、市場には、アナログ音声のLDプレーヤーと、デジタル対応のLDプレーヤーとの両方が存在していたということですね。旧タイプのプレーヤーでも楽しめるよう、配慮されていたのです。

 面白かった〜!この作品が放送されたのは1972年。原作は週刊漫画アクション連載。アダルトなテイストのアニメーションですが、いかんせん時代を先取りし過ぎていました。視聴率が取れず、演出の大隅正秋さんは途中で降板。

 半ばから演出を引き継いだのは、後に『ハイジ』で一躍有名となり、スタジオ・ジブリを興した宮崎 駿さん&高畑 勲さんのコンビ。ただしテロップは“Aプロダクション演出部”となっているので、お二人の名前は出てきません。

 作画監督は重鎮・大塚康生さん。作画陣の中には、後に『耳をすませば』で監督を務める近藤喜文さんの名前も見られます。音楽は山下毅雄さん。たぶん劇中の口笛はご本人が吹いているのかな?

 結論:“赤い背広のルパン”しか知らない世代は可哀相なもんです。本物のルパンは“青い背広”で、復古版として製作された『カリオストロの城』よりも、オリジナルの方が面白い!といっても、ファーストシリーズを観ていた世代はもう40代なのか・・・。


9月7日(火) 台風18号

 現在、北日本を移動しているはずの台風18号ですが、それにしてもものすごい風です。関東直撃ではなかったものの、関西、北陸では多大の被害が出ている模様。テレビのニュースを見ていたら、りんご園農家が、まだ青い果実を収穫していました。「落とされたら元も子もない・・・」しかし、まだ酸っぱいりんごをどうするのだろう?

 IPラジオのメンテナンスを再開しました。リンク切れがまた出ていましたし。1ヶ月ほおっておくだけでこんなんですから、1年、2年と放ったらかしにしているサイトはどんなんだろう?イマイチ普及のよろしくないインターネットラジオ。それでも
IPラジオの談話室への来訪者は増えていますね。反応はいかがなものでしょうか?


9月6日(月) S映像端子

 最近のテレビ、DVDプレーヤー、ビデオデッキ等のAV機器には、S映像端子が付属していると思います。専用の接続コードを用いなくてはなりませんが、通常の映像入出力端子(コンポジット端子)との比較・・・ほとんどの人が、“あまり変わり映えしない”と感じているのではないでしょうか?

 我が家のAV機器でも、DVDプレーヤー、S-VHSデッキで試してみました。ほんのちょびっと違うかな?判別不能でどちらが良いとも悪いとも分からない。気持ちの問題でしかなかったのです。あるいはもっとハイグレードの機器であれば、その差はハッキリ出るのでしょうか?

 昨日、LDプレーヤーを入れ替えたため、何も期待せずS映像端子からテレビへと繋いでみました。ところが!LDの場合には明らかな差が出てきたのです。これはちょっとした驚きでした。アニメーションを見比べるとその差は歴然です。

 コンポジット端子 全体に明るめ。アニメの輪郭線が太くハッキリしているので平板な感じがする。色彩数が少ないのでVTRにダビングするときは、こちらの方が向いていると思われる。

 S映像端子 全体にソフトな映像となる。アニメの輪郭線が細くなり、ぐんと立体感が増してくる。LDは映像にアナログ信号を用いているだけに、その情報量は計り知れない。環境さえ整えられれば、大きく変化するということだ。

 VTRへのダビングにはコンポジット端子を用いた方が良い、と書いたのは、全体にピントが甘くなるのと、色彩が強いと潰れてしまうからです。DVDレコーダーではどうか?相性の問題もありますので、それは各自で実験してみてください。

 大きな器から小さい器へと水を注し換えるとき、水の量が多いと溢れ出してしまいます。あらかじめ水の量を減らしておけば上手くいく・・・といった具合。デジタルで圧縮されたDVDよりも、LDの方が大きな情報量を有していたことが、これで明らかとなりました。


9月5日(日) LDプレーヤー入れ替え

 高田馬場へ買物に出掛けたら、今日は八幡社のお祭だったため、神輿の行列に出くわしました。何と!車道を右側通行しているのですね。クルマの流れを完全にせき止めています。フツーのクルマのみならず、救急車までが迂回して走って行きました。こんなことあっていいのかな?(苦笑)

 中古LDソフトを漁っていたら、ルパン三世TVファーストシリーズ全話と、「カリオストロの城」、「風魔一族の陰謀」を発見。ちょうど¥200OFFセール中だったので買っちゃいました。実はこれBOX-SETをバラしたもので、音楽と効果音をデジタル音声で別収録した特別仕様盤なのです。

 現在DVDで発売されているものは、色彩をデジタルでいぢくったために、すっかり油っ濃くなってしまいました。LDで発売されたものの方が自然でいいですよ!2台あるLDプレーヤー(PIONEER&TEAC)の画質を比較しながら観ていました。うん、やっぱりPIONEERの方がキレイだ。

 ところが!PIONEER CLD-110はB面でエラーを起こしてしまいました。こうたびたびエラーが出たのでは、メイン機としての役目を果たしません。もう寿命かな?TEAC LV-2300はオールOKだし、ノイズも少なく安定してはいるのですが。仕方ありません、メイン機をTEACへと入れ替えです。


9月4日(土) OEMって何だろ?

 HARD OFF大井町阪急店へと出掛けました。LDプレーヤーのジャンクは数台ありましたが、“LD再生・CD不可”のモノがほとんど。あるいは“CD再生しますが叩くと音トビします”とか。値段は、PIONEERとSONYブランドが¥6,000でそれ以外は¥5,000。愛知県と比べると¥1,000ほど高いですね。

 その中でも比較的美品でリモコン付き、“LD再生・CD未チェック”のTEAC LV-2300を¥5,000で購入。お金を払うと、「この箱の中にある紙袋を使ってください。ジャンクなので包装はいたしません。」と言われてしまいました。ここは東京なんだから、マイカーで買物に来る人は少ないと思うんですが・・・。

 仕方ないので自分のリュックに入れてあったLPバッグをハサミで切り裂き、シャーシ前面を保護。破れた紙袋を貰って入れました。中古品は包装してくれるけど、ジャンクは包装しないというのだから・・・。しかし税込¥5,250なんだからおかしなハナシでしょう?HARD OFFのルールに疑問あり。

 よっこらしょ!何とか家まで運びました。“CD未チェック”とは曖昧な表記で、案の定、CDは再生できず。まあこれは最初から諦めていましたが・・・。実はTEAC LV-2300、現在使用中のPIONEER CLD-110のOEMなんですね。シャーシを外して内部清掃したところ、まったく同一のメカが現れました。

 デザインは少し異なっていて、前面パネルのボタン配置や、蛍光管表示が水色ではなくオレンジ色をしていること。リモコンはプリントパネルが違うだけでした。シャーシ天板に若干キズがありますが、アルコールを用いて汚れを落とし、かなり綺麗になりました。※不慣れな方はアルコールを使用しないでください。

 早速LD試聴です。PIONEER CLD-110で再生できなくなってしまったディスクも、TEAC LV-2300では再生可能・・・助かった〜!しかしOEM製品といっても色の出方がずいぶん違うのですね。

 PIONEER CLD-110 色彩が濃くて鮮やか、力強さもある。反面、暗い画面ではノイズっぽくなるが、解像度はTEACよりも高く、ディスクエラーさえなければこちらで鑑賞したいもの。やはりレーザーディスクはPIONEERの独壇場だ。音声は1ビットDLC採用でソフト&ストレート。メカは回転音、レーザーのサーチ音が耳障り。

 TEAC LV-2300 色彩は淡いが、白と黒のメリハリがある。よって字幕ハッキリ、ワイド画面の上下クッキリ。解像度は高くないが、ノイズが極限まで抑え込まれている。鑑賞用としてはPIONEERの方が美しいが、VTRへのダビングならベスト。経年劣化を考えなくてはならないが、同じメカを使用しているはずなのに、PIONEERより回転音が静か。


9月3日(金) LDプレーヤーへたる

 映画『パーフェクト・ワールド』を友人に観せてあげようと、レーザーディスクからS-VHSへとダビング。なかなかキレイにダビングできてるな〜と思ったら、ラストのSIDE-3で読み取りエラーが出てしまい、先へ進まなくなりました。エラーとなったディスクは今回で7枚目。こうなるとハードとの相性云々・・・では済まされません。

 今年の3月にHARD OFFで購入したPIONEER CLD-110(¥4,000)もこれまでか。1990年製だもんな〜。どうしよう?またジャンクで繋ぐか、それとも程度の良い中古品を購入するか?HARD OFFのジャンクは“完動品”の表記があっても保証はありません。ヘタを打つと動作不良品をいくつも買わなければならない。

 まったく再生できないわけでもないのですが、10枚に1枚以上の割合でエラーというのは困りもの。画像そのものはたいへん美しいのですが。とりあえず明日はHARD OFFを覗いてみましょう。フジヤ・エービックも見てくるかな?DVD化されていない貴重なディスクもあるので、LDプレーヤーは一生必要になってきます。


9月2日(木) 今日のレコード

 先週、名古屋で仕入れた中古LPを聴いています。チャイコフスキー:交響曲第5番/イタリア奇想曲は、パウル・ファン・ケンペン指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。1951年のモノラル録音です。日本フォノグラムPC-1509は“アーティスト・ギャラリー”のシリーズ。

 これはもう知る人ぞ知る名盤!として有名ですね。旧い録音なのでロマンティック?と思いきや、端正なスタイルながら熱っぽく歌わせてくれます。第4楽章にはスコアにないシンバルの一撃などが加えられていて、それが実に効果的。音楽はさらに熱気を帯び、圧倒的な迫力のクライマックスを築きます。

 そしてもう1枚は、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」/シューベルト:交響曲第8番「未完成」*。演奏はオイゲン・ヨッフム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団*。日本フォノグラムFG-217は“グロリア・シリーズ”の1枚です。

 モノラル録音の表記ですが、ふんわりとステレオ・プレゼンスが付加されているので聴きやすくなっています。しかし、発売当時購入された方は、モノラルということで抵抗を感じたのではないでしょうか。25年前のオーディオ機器と現代のオーディオ機器とではずいぶん違って聞こえるはずです。

 おそらく1950年代と思われますが、フルトヴェングラー時代のベルリン・フィルですから、「運命」冒頭からしてものすごい迫力です。フルトヴェングラーの録音は音の良くないものがほとんどですが、この演奏はモノラルながらとてもきれいな録音。これぞ本物のベルリン・フィル!みなさんもぜひ、聴いてみてください。

 B面の「未完成」もいいですよ。コンセルトヘボウの深い響きはドイツ&オーストリアの音楽にぴったり。さすがオランダの名門と呼ばれるだけのことはあります。現代ではもはやインターナショナル・オーケストラと化したベルリン・フィルよりも、旧き良き響きを受け継いでいます。


9月1日(水) 映画の日

 昨夜はテレビで深夜映画を観ていました。韓国映画『エンジェル・スノー』、良かった〜!今朝は少し遅めの朝食を摂り、午後から新宿歌舞伎町へ。今日から9月だというのにこの賑いようはどうだろう?観たかった『華氏911』は立見を余儀なくされるのでパス。『キング・アーサー』と『ディープ・ブルー』を観ました。

 『エンジェル・スノー』(A DAY)イ・ソンジェ、コ・ソヨン主演、ハン・ジスン監督。(2001年韓国)韓国のアカデミー賞ともいえる2001年度大鐘賞を受賞。
公式ホームページ※韓国語サイトですが、壁紙、ポスター、スクリーンセーバー等がダウンロードできます。

 結婚6年目を迎えるソギュンとジヌォン。すべてにおいて幸せな2人だが、子供のできないことだけが悩みの種。特に両親を早く亡くし、叔母に育てられたはジヌォンの想いはひとしおである。何度目かの人工授精を経てようやく授かった生命に、2人は喜びを分かち合い、子供部屋の飾り付けをし、後は出産を待つばかりとなった。しかし過酷な運命が・・・医師は、お腹の子は病を患っていて、産まれても1日と生きられないと告げたのだ。

 重いストーリーではあるのですが、重くならず。“どうです、泣けるでしょう?”といったワザとらしさもない。「私は中絶はしない、たとえ1日の命でも我が子を産みたい!」時にヒステリーにも陥るけれど、ジヌォンを支える優しい旦那さま。まだ若かったのに結婚を諦め、ジヌォンを育ててくれた叔母さん。演技派の俳優陣によって、淡々と描かれていきます。

 日本では久しく、こうした質の高い映画にはお目にかかれません。こうした世界観は小津安二郎監督作品以後、見られなくなってしまいました。比較するまでもないけれど、今流行の『セカチュウ』などは、“自己の中心で、私(I)をさけぶ”と思えてしまう・・・だって典型的なソープ・ドラマじゃないですか。(1億人を敵に回しました。)

 『キング・アーサー』(KING ARTHUR)クライヴ・オーウェン、ヨアン・グリフィズ、キーラ・ナイトレイ主演、ジェリー・ブラッカイマー製作、アントワン・フークア監督。(2004年アメリカ)
公式ホームページ

 映画が始まってしばらくすると、「アーサー王」についての予備知識がゼロであることに気が付いた私・・・。しかし映画そのものは非常に分かりやすくまとめられていたので助かりました。後でパンフレットを読んでみると、アーサー王伝説は実に様々でありその実態はまだ掴めていないという・・・。そしてこの映画のストーリーも、いちばん新しい研究に基づいたもので、従来の「アーサー王物語」とも異なるのだそうです。

 この映画ではアーサーが、ローマ軍からブリテンへと派遣された将校である、とされています。アーサーと円卓の騎士たちは役目を終え、ローマへと帰国する日を待ちわびていました。ローマからやってきたゲルマヌス司教は、アーサー達に最後の命令を下す。ウォードとサクソンの領地に包囲された城壁の北の地から、マリヌスの一家を救出せよというもの。果たしてその地でアーサーたちの見たものは?

 現代にも通じる思想があり、結局彼はローマのためでも、キリスト教のためでもなく、自由と平等の精神を掲げ、自らの魂の感じるまま、ブリテンに残って戦うことを決意する・・・。もし5世紀にこんな思想を持った偉人が存在したとしたら、まさに“英雄”でありましょう。アーサー王伝説、今後の研究が楽しみです。

 『ディープ・ブルー』(DEEP BLUE)マイケル・ガンボン語り、アラステア・フォザーギル、アンディ・バイヤット監督・脚本、ジョージ・フェントン音楽、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。(2003年イギリス&ドイツ)
公式ホームページ

 主役は海の生物たち。BBC製作の映像を一篇の映画としてまとめたもの。サウンドトラックをかのベルリン・フィルが演奏したということでも話題でしたが、私に言わせると90分鳴りっ放しの音楽は騒音にしか聞こえません。波の音、泡の音がオーケストラにかき消されてしまいます。本当に音楽が鳴っててよかったと思うのは、全体の1/4〜1/5程度。

 ジョージ・フェントンは“ホルスト:惑星”ばりのサウンドを聴かせようと躍起になるも底が浅く、シャチが子供のアシカやクジラを襲うシーンなどまさに怪獣映画のノリ。自然界に善玉も悪玉もないもんだ。すばらしい映像の数々が見られても、音楽やSE(効果音)が邪魔をしてしまいます。DVDを購入し、ボリウムを絞って鑑賞するのがベスト!


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