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映画の部屋

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10月10日(火)

 『崖の上のポニョ』

 シゴト終わりに新宿の堀内カラーへ寄って、ポジフィルムのデュープ(複製)を回収。新しくできたシネコン“新宿ピカデリー”で、『崖の上のポニョ』を観てきました。ようやく観れた、もう終わっちゃうかと思ったもの・・・。スクリーンは11階。田舎のシネコンは1フロアですが、東京じゃ上に積み上げるしかないんですね。

 『崖の上のポニョ』土井洋輝、奈良柚莉愛、山口智子、長嶋一茂、天海祐希、所ジョージ、吉行和子 声の出演、藤岡藤巻と大橋のぞみ 主題歌、久石 譲 音楽、宮崎 駿 脚本・監督。(2008年東宝/1時間41分)

 映画が始まると同時に、ものすごい情報量が目に飛び込んできました。これまでのセルアニメ、デジタルアニメと違い、紙の上に描かれたアニメです。彩色等の後処理はデジタル技術を用いているのでしょうが、とにかくその美しさに圧倒されます。線画は細密に描かれる部分と、デフォルメされた部分が上手く使い分けられています。

 シゴト疲れでクタクタだったはずなのに、私の貪欲な感性は、それをすべて吸収することに専念。すごいわ〜、何て可愛らしい動きだろう、そして今まで見たことのないアングルの描写。波のうねりまでが擬人化され、まるで生きているみたいです。宮崎 駿がこの歳にしてなおいっそう、新しいものに目を向け、努力を惜しんでいないなんて!

 山口智子さん演じるお母さんが、実にいい女です。主役のチビっ子2人の声の演技・・・というより自然そのままなのがいい。親子で名前を呼び捨てにするのってヘンですか?(そういう意見が多かったんだけど)いつまでも友達みたいな夫婦、親子でいようって、素直な感情だと思うんだけど・・・?

 1時間41分、ものすごいエナジーをスクリーンからいただきました。新しい高輝度&フラットのスクリーンはきれいだし、音響設備もよかったな。紛れもなく宮崎 駿の最高傑作でしょう!ところが、劇場を一緒に出てきた人たちの会話は思わしくないのです。なぜだろう・・・ねも艦長お得意の人間観察が始まります。

 何だか速すぎてよく分かんなかった(カップルの会話)・・・。吸収力がおぼつかないのか、残念ながらそういう人もいるんだろうな、いた仕方ない。パソコン自由自在に使える人と、そうでない人がいます。覚えるのがいちばん速い人・・・それは子供です。使い方を覚え、すぐにお父さんより上手くなっちゃいます。

 この映画、子供のスピードに合わせて作られています。ディティールをすっ飛ばしているのは、“わざと”です。おさかなを水道水に入れてはいけません。でもそれは、親子で会話してくださいな、映画に教えられることのないように。賛否両論ありますが、言いたい奴には言わせておけばよろしい。私はすごく楽しかったです。

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END

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