福井の浅海の生きものMy図鑑 TOP
福井の浅海の魚たち(暖海魚と漂着生物)
暖海魚(死滅回遊魚)
■スズキ目 |
フエダイ科 ヨコスジフエダイ |
ヒメジ科 オキナヒメジ |
キンチャクダイ科 キンチャクダイ |
カゴカキダイ科 カゴカキダイ |
ツノダシ科 ツノダシ |
漂着生物
■魚類 フグ目 ハリセンボン科 ハリセンボン モンガラカワハギ科 アミモンガラ アカマンボウ目 フリソデウオ科 サケガシラ |
■軟体動物 頭足綱 アオイガイ科 アオイガイ(カイダコ) ソデイカ科 ソデイカ アミダコ科 アミダコ |
■海綿動物 尋常海綿綱 パンカイメン科 カイメン類 |
■節足動物 甲殻綱 エボシガイ科 エボシガイ |
■塩坂越海岸の様々な漂着物 |
ヨコスジフエダイ ▲
2007.10.7坂井市三国町
この死滅回遊魚に福井の
浅海で出会ったのは、この
撮影の時が始めてでした。
〜 死滅回遊魚 〜
南の海で産まれた暖海魚
の幼魚たちは、対馬暖流に
のり、流れ藻(岩礁を離れ、
海流にのって流される海藻)
などにつきながら日本海を
北上し、夏の終わりから秋
にかけて、福井の沿岸にた
どり着きます。
2007.10.7坂井市三国町
しかし、遊泳力が弱く、自
力で南の海に帰ることがで
きない幼魚たちは、冬の水
温低下とともに死んでしま
います。
このため、「死滅回遊魚」
というとても悲しい言葉で
呼ばれていますが、生息
域の拡大につながる面も
あるようです。
オキナヒメジ ▲
2007.10.14坂井市三国町
口の下の”ヒゲ”が特徴的な
ヒメジの仲間のうち、オキナヒ
メジは、南日本に分布する種
類です。
近似種のホウライヒメジとは、
非常によく似ているし、体の
模様が変化に富むため、判
別が困難なようです。
この写真の幼魚もホウライヒ
メジかもしれませんね。
2006.10.1坂井市三国町
2006.10.22坂井市三国町
キンチャクダイ ▲
2002.9.29若狭町塩坂越
チョウチョウウオの仲間で、
幼魚から成魚に成長する
過程で、体の色彩や模様
が劇的に変化する魚として
有名です。
福井で初めて出会ったのは、
若狭町常神でした。
その後、亀島や若狭町塩坂
越の浅海で出会い、近年は、
三国海岸の浅海中でも見つ
けることができました。
このチョウチョウウオとの出
会いは、秋の浅海探索の
最大の楽しみです。
2002.9.29若狭町塩坂越
カゴカキダイ ▲
2005.9.18坂井市三国町
この写真を撮影した日は、カ
ゴカキダイにしては珍しく、幼
魚の群れに出会うことができ
ました。
2005.9.18坂井市三国町
タカノハダイ ▲
1987.8.30敦賀市立石
この2枚の写真は、ニコノスX
型(フィルムカメラ)でストロボ撮影
していた頃のものです。
デジタルカメラで撮影するよう
になってから、越前海岸の越
廼村や越前町で潜っていない
ためか、タカノハダイと出会う
機会が少なくなりました。
1988.8.7越前町梨子ケ平
タカノハダイは、本州中部以
南の南日本に生息するとの
ことですが、福井県沿岸では
越冬していないと思います。
成魚を見た記憶がほとんど
ありません。
ユウダチタカノハ ▲
2002.8.31若狭町常神(トチノ島)
タカノハダイの仲間。
福井の浅海で、稀に出会うこ
とがある死滅回遊魚の1種で
す。
2002.8.31若狭町常神(トチノ島)
オヤビッチャ ▲
2005.9.18坂井市三国町
オヤビッチャは、福井の浅海
で毎年見られる、代表的な死
滅回遊魚です。
単独や数匹単位の群れで出
会うことが多いオヤビッチャの
幼魚は、常にあわただしく動き
回り、小さな口で海中のプラン
クトンなどを食べる姿が印象的
です。
2005.9.18坂井市三国町
ソラスズメダイ ▲
2008.9.7福井市松蔭町(亀島)
夏の後半から秋にかけて、
福井の浅海で見られる「死
滅回遊魚」の代表魚が、ソ
ラスズメダイです。
8月後半に、とても小さな幼
魚をちらほらと見かけるよう
になるのが例年ですが、早
い年には、7月に確認したこ
ともあります。福井に初めて
到着する時期は、年によっ
てバラツキがあるようです。
2006.10.15坂井市三国町
9月の上旬には、福井の浅
海中を亜熱帯色に染め上げ
るような、真っ青なソラスズメ
ダイの幼魚の大群に出会う
ことがあります。
福井の沿岸にたどり着くソラ
スズメダイの個体数は、年に
よって変わると思いますが、
私の大好きな亀島の近くの
岩礁では、15年前も2008
年も、上の写真のような大
群に出会うことができました。
ツノダシ ▲
1993.9.25越前町午房ケ平(軍艦岩)
チョウチョウウオの仲間のよう
に熱帯魚っぽいこの幼魚に16
年前に出会った時は、「まさか
福井でこの魚に出会えるとは・
・・」と、我が目を疑ったものです。
ハリセンボン ▲
2005.2.11坂井市三国町
冬季、福井の海岸に打ち上げ
られる魚の代表種がハリセン
ボンです。
2005.2.11坂井市三国町
秋から冬にかけて、北西の
季節風が吹くと、海中の水
温に比べて海面の水温が
低くなることにより、海水の
垂直的な熱対流が起こり、
少し深い所にいたカイダコ
やハリセンボンが海面近く
に押し上げられます。
そして、北西風によってで
きる南東方向への水の流
れ(吹送流)に乗って海岸
に近づき、波で打ち上げら
れると考えられています。
2007.2.25坂井市三国町
打ち上げられてから、かなり
時間がたち、皮が剥がれて
しまったものです。
2007.2.25坂井市三国町
アミモンガラ ▲
2003.1.8越前町梨子ケ平
皮と骨の一部だけの状態で、
魚種ははっきりしませんが、
冬季に大群が接岸することが
あるアミモンガラではないでし
ょうか。
打ち上げられたアミモンガラに、
この時初めて出会いました。
2003.1.8越前町梨子ケ平
暖海で産まれたアミモンガラ
の幼魚は、流れ藻につき、
対馬暖流にのって北に進出
することがあるようです。
世界の暖海に広く分布して
いるようです。
サケガシラ ▲
2003.4.6坂井市三国町
リュウグウノツカイと同じアカ
マンボウ目の魚で、冬季、福
井の海岸に時々打ち上げられ
るのがサケガシラです。
太平洋や大西洋の熱帯域の
外洋中層に生息しているよう
です。
2003.4.6坂井市三国町
アオイガイ ▲
2005.12.30坂井市三国町
冬季、年によってはかなり大
量に打ち上げられることがあ
るアオイガイです。
打ち上げられて死んでしまう
ハリセンボンやアオイガイも、
ソラスズメダイたちと同じく、
死滅回遊する動物です。
ソデイカ ▲
2002.9.1若狭町食見
カモメが波打ち際で何かをつ
ついていたので、後で見に行
ってみると、下の写真のイカ
でした。
この年は、9月にも若狭町の
食見海岸でイカの死骸を見か
けました。
調べてみると、ソデイカでした。
全世界の熱帯から温帯海域
の外洋表層域に生息する大
型のイカだそうです。
2002.12.22坂井市三国町
アミダコ ▲
2005.2.11坂井市三国町
アミダコも、太平洋側の暖海
域の表層や中層に生息して
います。
メスの方が体が大きく、50
cmくらいの大きさになる一方、
オスは15cmくらいの大きさ
にしかならないようです。
2005.2.11坂井市三国町
カイメン類 ▲
2003.2.3坂井市三国町
カイメンは、英語で"sponge"。
この写真を見ると、まさにス
ポンジのように見えませんか。
福井の海岸の波打ち際を歩
いていると、打ち上げられた
カイメンをよく見つけますが、
このように大きなものはなか
なか見つかりません。
2003.2.3坂井市三国町
カイメンは、これが動物?と
疑ってしまうような動物です
が、最も原始的な多細胞動
物で、海中の岩礁などに固
着して生活しています。
種類を専門的に判別するた
めには、体内の骨片の形や
大きさ、その配列を顕微鏡で
調べる必要があります。
普通に見られるほとんどの
海綿は、尋常海綿綱に分類
されています。
エボシガイ ▲
2005.2.11坂井市三国町
フジツボの仲間で固着性、
雌雄同体です。
2002.11.10坂井市三国町
この写真では、エボシガイの
蔓脚が見られます。この蔓脚
で、プランクトンなどの餌を採
ります。
コウイカの甲 ▲
2002.9.29若狭町塩坂越
アカフジツボ ▲
2002.9.29若狭町塩坂越
ルリガイ ▲
2002.9.29若狭町塩坂越
様々な漂着ゴミ ▲
2002.9.29若狭町塩坂越