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論文試験は、細かい知識や最新の学説を書かなくても十分合格できる、ということを説明する際に用いられるフレーズ。ただし、そもそも「学者になるための試験」なるものが実在するのかは謎である。
過去に出題された問題、の略。今までに全く出題されたことのない部分よりは、実際に出題されたことのある部分の方が重要度が高く、従ってまた出題される可能性も高いことから、過去問を検討することが合格のために不可欠とされる。
論文試験において、合格点をとるための必須条件ではないが、書いてあると点数の上乗せが期待できる記述のこと。いたずらに加点事由を狙って論述量を増やすと、かえって余事記載となるおそれがあるため、よほど自信があるときに限り書くべきだとされる。
辰巳法律研究所講師。恐いもんなしの毒舌ぶりで、受験生の人気を博する。前田刑法の解析で一躍有名になった。基本書中心の勉強スタイルを推奨しており、予備校の方法論を馬鹿にしている(伊藤真のことを、「イトウ・シン」と呼ぶ)。口癖は、「要するに」。
刑事訴訟法学者・田宮裕教授が、著書の中で、公訴事実の同一性を説明する際に用いたフレーズ。水がたえず入れ替わり流れ去っていく「今日の鴨川」「昨日の鴨川」が訴因であって、その一般的呼称たる「鴨川」が公訴事実であるとされる。
柴田孝之講師の勉強法の総称。「機械的」とは、頭を使わない単純作業という意味ではなく、あらかじめ必要な情報をマニュアル化しておき試験の現場ですぐに使えるようにしておくという意味だとされる。名前の由来は、自由国民社の機械的合格シリーズ。
反町雄彦講師のこと。LECで配布されるビラ・パンフ等に「受験戦略の貴公子」と大々的に宣伝されたことに加え、同校学院長の息子というイメージもあいまって、このあだ名がつけられた。
狭義には、学者が執筆した学術体系書のこと。予備校が出版するテキスト(予備校本)と区別して用いられることが多い。従来、司法試験の勉強においては、学術体系書で勉強する方法がオーソドックスであったことから、この名がついた。
アーティクルに連載中の司法試験4コママンガ。受験生活の喜怒哀楽を鋭く描く。そのシュールでいてどこか滑稽な作風に、ファン多数。
択一試験において、誤りの選択肢を自分の思考からはずし、答えを絞ること。肢切りとも呼ばれる。択一試験においては、「これが答えだ!」と一目でわかる問題は少ないため、肢切りの巧拙が命運を左右することになる。肢切りの方法としては、消去法が有名。なお、背理法につき、Studyコーナー参照。
受験生の答案が、どれも似たりよったりで個性を有しないこと。ほとんどの受験生はあらかじめ論証を用意していることがその原因であり、学者・試験委員から批判の対象とされている。
伊藤真講師の口癖のひとつ。頭は常に冷静に保ちつつも、情熱をもって勉強に臨まなければならないという、わかるようでよくわからないフレーズ。
単にあらかじめ用意した論述を吐き出すのではなく、試験の現場で問題文に即して推理・推論し主張を導くこと。金太郎飴答案から一歩抜きん出る可能性を秘めている反面、単なるひとりよがり答案との評価を食らうおそれもある、諸刃の剣である。
司法試験予備校が、合格者の中で自校出身者が占める比率を表わす際に用いる数字。ただ、模試のみの利用者や、自習室のみの利用者まで含まれるため、信じられないような高率がはじき出される。複数の予備校で、合格占有率80%を超えているのは、模試などでのかけもちが多いためであり、この数字は実質上無意味に等しい。
論文試験の合格者の決定にあたって、受験回数3回以内の者を優遇する制度。具体的には、総合格者の9分の2を、受験回数3回以内の者から合格させる。当初、受験生の若年化を図るために導入されたが、不公平であるとの批判を受け、数年後には廃止される見通し。
口述試験のこと。択一試験および論文試験に合格した者のみが受験することができる。落とされる受験生はわずか1割であるが、周りは全員が論文合格者であるため、熾烈な争いとなる。試験委員と直接対面する形式であり、逃げることができないため、精神的に最もつらい試験だとされる。
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