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−さ−


作業【さぎょう】

 カード作りや、テキストの色分けなど、あまり頭を使わない勉強のこと。作業に時間をかけると、力がついていないにもかかわらず勉強したような気になるため、注意が必要である。


佐藤幸治/サトコウ【さとうこうじ/さとこう】

 憲法学者。著書の「憲法」は、極めて難解な基本書として有名。現在、司法改革審議会会長を務めており、法科大学院設立の旗頭であるため、現行の受験生から反感を買っている。なお、アタック25司会者の児玉清にそっくりである。


三種の神器【さんしゅのじんぎ】

 条文・過去問・判例のこと。司法試験の勉強において極めて重要であることから、このように呼ばれるようになった。


−し−


G【じい】

 論文試験で、最も悪い成績のこと。全受験生の中で順位が4500位以下の者につけられる。1科目でもGがついてしまうと、それを挽回するのは極めて困難である。
 <例>「このミスは、本試験ならG答案になるよ。」


試験対策講座・シケタイ【しけんたいさくこうざ・しけたい】

 伊藤真が執筆した市販用テキスト。受験生からの評判はおおむね良いが、他方でやや冗長との意見もある。論証が少ないのが難点。
 <参考>C-BOOK(LECが出版する市販用テキスト。当初、LECは受講生にしかテキストを売らないという方針であったが、シケタイの人気を目の当たりにして、同種のテキスト販売に踏み切った。)


試験用六法【しけんようろっぽう】

 論文試験で貸与される法文と同じ形式をとった、市販の六法。本試験のシミュレーションのため、答練などで用いる受験生が多い。


下三法【したさんぽう】

 商法・民事訴訟法・刑事訴訟法のこと。
 <対義語>上三法(憲法、民法、刑法のこと)


視点【してん】

 論文答案において、制度の分類や対立する利益など、マクロなレベルで着目すべき点のこと。とりわけ一行問題では、視点の設定が答案の評価を大きく左右するといわれる。ただし、現場でこれをひらめくことは難しく、あらかじめ視点を用意しておくのが実際である。


柴田孝之【しばたたかゆき】

 LEC講師。著書の「司法試験機械的合格法」で一躍有名になる。講義は独自性が強く、簡潔なレジュメとオリジナル問題集を使用。その出来については賛否両論ある。なお、エスパー伊藤にそっくりとの声もある。


重要判例解説/重判【じゅうようはんれいかいせつ/じゅうはん】

 新しい判例の中で重要とされるものを集めた判例集。有斐閣出版。最新判例対策として用いられる。ただし、自習室で重判を読んでいると、周囲からヴェテランと思われるので、注意が必要である。


受験通説【じゅけんつうせつ】

 大多数の受験生が採用する学説のこと。特に、学会での通説とは異なる場合に、それと区別する意味で用いられる。答案で書きやすい説、広く知られている説が選ばれることが多い。
 <例>かつての手形法における前田説


商人【しょうにん】

 テキスト類を多数出版して、荒稼ぎしている講師ないし教授の総称。
 <例>伊藤真、前田雅英


資料収集生【しりょうしゅうしゅうせい】

 答練のレジュメや優秀答案を大量に集めすぎて、逆に消化不良に陥ってしまった受験生のこと。司法修習生をもじった、井藤公量講師の造語。


信者【しんじゃ】

 特定の講師を、盲目的に信頼する受験生のこと。その様子が、教祖のごとくあがめたてまつるようであることから、この呼び名がついた。
 <例>伊藤信者、柴田信者


−す−


スジを通す【すじをとおす】

 論文試験において、論理的に矛盾のない答案を書くこと。合格ラインに達するための必要条件であり、これができないと採点者の印象が急降下する。
 <具体例>「趣旨から自分なりにスジを通せば、結論はどちらでもよい。」


捨てる【すてる】

 択一試験において、難しい問題や苦手な問題を適当にマークしてほっぽり出すこと。時間不足に陥ることを防ぎ、解ける問題を確実に取るためには、捨てるべき問題の見極めも重要であるとされる。
 <具体例>捨て問(いたずらに時間がかかる・極めてマイナー分野であるなど、多くの受験生が捨てると思われる問題のこと)


−せ−


積極ミス【せっきょくみす】

 論文試験において、明らかな誤りを書いてしまうこと。条文の間違い、論理矛盾などが挙げられる。当然、減点対象となる。
 <対義語>消極ミス(論点落ち、書き忘れ等。ものにもよるが、一般に、消極ミスよりも積極ミスの方が大きく減点されるようである。)


セミナー【せみなー】

 早稲田セミナーの略。司法試験などの受験指導のかたわら、自然食・合格の水など不思議なグッズの販売も行っている。


攻める【せめる】

 論文試験において、高得点を狙った答案を書くこと。どのような答案を「攻め」と呼ぶかは、人によって異なる。「出題意図を見抜いてそこを重点的に論じる」「反対説紹介と批判を丁寧にする」「現場思考を見せる」などが一般に言われている。ただし、一歩間違えば平均以下の厳しい評価をくらってしまう場合もあるため、よほどの自信と実力が必要である。
 <対義語>守る(論文試験において、致命傷にならない程度のギリギリの得点を狙った答案を書くこと。)


−そ−


総論【そうろん】

 論文答案の導入として、定義・趣旨や全体を貫く視点・分類を示すこと。特に一行問題においては、採点者に予測可能性を与える点で効果的とされるが、冗長に論じすぎるとかえって印象が悪くなる。半ページ程度が適量か。
 <具体例>総論と各論のリンク(総論で論じたことと結びつけて各論を論じると、論理的思考を見せることができるため、評価が良くなるとされる)


そして本物になる【そしてほんものになる】

 伊藤塾のキャッチコピー「やればできる」「必ずできる」に続くフレーズ。前二者に比べると登場頻度は少ないが、パンフレットなどでたまに登場する。見かけばかりでなく真の実力を持った法曹になれるという意味であろう。なお、アンチ伊藤真の受験生からは、「そして本物の商人になった」と囁かれている。

 

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