「そして悲劇は始まった」
Otomo警部「現役の京大法学部教授が殺されたぁ?!」 その一報が俺の所に入ってきたのは、午後8時のことだった。被害者は、京大法学部で憲法を教えていた鮭(しゃけ)教授。彼は、京大の西部食堂「ルネ」で倒れていたところを、店員に発見された。夏休みと言うこともあって、当日、校内にはほとんど生徒はいなかったという。 Otomo警部「で、死因は?」 当日に校内にいたとされる容疑者として、Kenji、Takashi、Toshi、Junichi の4人が挙げられた。 Otomo警部「あなたがたは、当時、校内で何をされていたんですか?」 俺はすぐさま4人のアリバイのウラを取りにかかった。 今回のヤマをさらに難しくしているのは、死因が不明だということである。外傷が全くないため、解剖によって死因を調べようとしたのだが、鮭教授の家族が解剖に反対したため、結局、死因も凶器もわかっていないのである。 Otomo警部「くそっ・・・。この4人の中の誰かが犯人のはずなのに・・・。どうなってるんだ。せめて死因がわかれば・・・。」 その時、俺の携帯電話がけたたましく音をたてた。
つづく |