【解答例】
一 給食とは、学校等において児童に与えられる
食事をいう。具体的には、@好きなもの、A普
通のもの、B嫌いなもの、の3要素によって構
成される。
二 かかる給食の食べ方を、いかに解すべきか。
1 この点、@好きなものを真っ先に平らげるべ
きとする見解がある。しかし、これでは、B嫌
いなものだけが最後に残ってしまい、昼休みが
終わって5時間目になってもなお一人で給食を
食べることになるおそれがあり、妥当でない。
2 これに対し、B嫌いなものから先に食べてお
くべきとする見解もある。しかし、これでは、
隣の女の子に「あ、○○君、それ好きなんだ。
私の分もあげるね!」と自分の容器に盛られ、
断りきれず、結局もう一杯食べることになるお
それがあるため、やはり妥当でない。
3 思うに、そもそもB嫌いな食べ物は、等量の
@好きな食べ物によって、相殺が可能である。
とすれば、給食を食べるにあたっては、机の左
側に@好きな食べ物、右側にB嫌いな食べ物、
手前中央にA普通の食べ物を置いた上で、@好
きな食べ物とB嫌いな食べ物を相殺しつつ食べ
るのが妥当と解する。(「三角食べ」・境谷小
学校PTAに同旨)
4 ただし、@好きな食べ物がうなぎであり、か
つ、B嫌いな食べ物が梅干しであるような場合
には、例外的に、A普通のものとの相殺による
べきである。なぜなら、うなぎと梅干しは食べ
あわせが悪く、食中毒にかかるおそれのあるこ
とが経験則上明らかだからである。
三 以上より、給食は、原則として三角食べによ
りつつ、食べあわせが悪い場合には相殺の対象
を修正する、との食べ方によるべきである。
以上
【みなさんの添削】
・24点
学校給食で、そんな食べあわせの悪いメニ
ューは出ないと思います。普通。(-_-;
・25点
おもしろい!
・24点
やや論点主義に陥ってる嫌いがあります。
「一定の時間内に栄養を補給し、もって午
後の授業を円滑に進める」という給食の趣
旨から、効果的な食べ方を検討する現実的
必要性を論じることで、この問題に対する
真の理解を示せます。
・24点
嫌いな物しか出なかった場合はどうでしょ
う? その点に触れられていれば文句無し
の合格答案です。
・24点
牛乳を飲むときに笑わす人がいるので、そ
れに注意すべきという点にも触れてほしか
った。
・24点
三角食べという考え方は少数なので、この
考え方で論じるなら、うなぎ・梅干の修正
説よりも、客観的な肯定説(お行儀よく見
える説)の方が説得的です。
・25点
合格答案として、申し分ないです。(^^)
・25点
合格答案です。ただ、惜しむらくは、うな
ぎと梅干の食べ合わせについてのPTA見
解を挙げて欲しかったです。
・24点
うなぎと梅干の食べ合わせが悪いというの
は、全くのデマです。っていう前に、給食
には出ないし・・・。
・22点以下
従来、うなぎと梅干の食べ合わせが悪いと
言われてきたのは、両者の相乗効果により
消化が促進され、食べ過ぎてしまうからで
あって、現在は、食べ過ぎなければ問題な
いとされています。
・25点
給食についての定義のほか、「食べる」の
定義および目的も明らかにした上で、関連
させて述べれば、光る答案になったでしょ
う。
・26点
かなり面白いです。(^^)
・24点
相殺食べですか・・・。それなりに筋は通
っているのですが、食べていて楽しいもの
ではありません。具体的妥当性、生の当事
者の利益に踏み込んだ解釈をしましょう。
※ あなたも、ぜひ採点・添削して下さい。
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