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 book.gif (1431 バイト) 家栽の人(小学館)

 評価:★★★★

 家庭裁判所に持ち込まれる様々な事件を描いたマンガ。判事・桑田義男が、複雑に絡み合う人間の愛憎を「植物」になぞらえて、人間味あふれる解決をしていきます。(「裁」ではなく「栽」なのがポイント) 試験勉強をしているだけではなかなか知る機会のない離婚調停や少年事件での裁判官の仕事をリアルに見ることが出きる、おすすめの一冊です。

 マンガという性質上、たまに、「んなこと、あるわけないやろっ!!」とツッコミを入れたくなるようなご都合主義のところもありますが、そこがまた、桑田判事の不思議な魅力をかもし出すのです(笑)。

 

book.gif (1431 バイト) 現場錬金術(辰巳) 

 評価:★★★★

 論文試験の「現場思考」のマニュアル化を試みるという、異色の一冊。著者の方は、大学時代に哲学専攻だったらしく、文章もなにやら小難しいです。おそらく、1回読んだだけでは、何が何やらさっぱりわからないでしょう(笑)。

 ところが、よくよく読んでみると、内容はすごくいいことが書いてあります。その問題が「現場思考」を要する問題なのかどうかの見抜き方、「現場思考」を要する問題のパターン化、「現場思考」の方法、を一般的に論じた上、平成10年の本試験問題を素材に実際に使い方を教えてくれます。自分にとっては、目からウロコの一冊でした。・・・もっとわかりやすい文章で書いてくれよ、とは思いましたけど。

 

book.gif (1431 バイト) 司法試験最短合格法(PHP) 

 評価:☆☆☆☆

 読み終えた瞬間、「なんじゃこりゃあぁぁぁ!!」と叫びたくなる一冊。とにかく暗記、暗記、暗記に徹するというのが著者の方法論。教科書と問題集を読み、そこに書いてある論点とその解釈を全て丸暗記。これを50回繰り返せ、という、豪快な方法論が展開されています。ちなみに、この本の表紙には、「教科書を理解しようとするな。暗記せよ。」というキャッチコピーが書かれています(笑)。すごすぎ・・・。

 

book.gif (1431 バイト) ナニワ金融道(講談社) 

 評価:★★★★★

 大阪のとある金融業者のマンガ。詐欺・倒産・不運など、様々な事情でお金を必要とする人間と、これにつけ込む金融業の手練手管が、面白おかしく描かれています。

 このマンガの良いところは、法律の勉強で学んだことが実社会でどのように使われているのかが見れる点です。連帯保証人、手形、抵当権、短期賃貸借、代物弁済・・・。「甲乙丙」の事例なんかよりも、はるかにリアリティを持って法律概念を実感できます。入門講座商法が終わったあたりで読むと、理解がより深まると思います。

 

book.gif (1431 バイト) P&C方式速攻司法試験突破術(辰巳)

 評価:★★★☆☆

 これはなかなかすごいです。答練の優秀答案の検討を中心とするP&C方式の勉強法が説かれています。必要なことは必要、無駄なことは無駄とハッキリ書いてあり、合理的な勉強がどのようなものかということが明確に認識できます。ただ、「各科目ごとの具体的なやり方については、講座で話します。」というあたり、きっちり商売もしてますけど(笑)。修習所や実務での面白いよもやま話もたくさん載っている、大変充実した一冊です。

 

※ 評価の基準は、以下の通りです。

  ★★★★★=必要的参考書
  ★★★★☆=有益的参考書
  ★★★☆☆=普通の参考書
  ★★☆☆☆=無益的参考書
  ☆☆☆☆=有害的参考書