2011夏 ギリシャ旅行 Byたーぼさん・マーさん


〜はじめに〜
 今年も4月からギリシャ旅行の手配が始まった。全体工程はその前にマーが確定しているので、まずは飛行機チケットを購入し、次いで島のホテルを決めて予約を入れる。島への移動手段(フェリーの場合も飛行機の場合も)は、ネットでの予約がいつ可能になるか、定期的にウォッチする必要がある。最後に、トランジットのホテルを予約する。こうした一連の手続きが終わるのはだいたい一月前だ。
仕事の状況で行けるかどうか不安を抱えるのも毎回のことだが、今回はあまり気をもむこともなく出発の日を迎えることができた。14回目となるギリシャ旅行、結果的にはビーチも、天候(風)も、食事も、かなりハイレベルで満足できた内容となったが、以下、旅行記としてまとめておこう。




★日程
8月12日(金) 成田 → ウィーン (SU、モスクワ乗り継ぎ)
   (ウィーン NH Hotel泊 … 1泊)
8月13日(土) ウィーン → プリベザ (Lauda航空)
         プリベザ → レフカダ(ニドリ)(レンタカー)
   (レフカダ Palm Tree Studio泊 … 7泊)
8月20日(土) レフカダ → アテネ (バス)
         アテネ → ピレウス (タクシー)
         ピレウス → ナクソス (フェリー)
   (ナクソス Grotta Hotel泊 … 4泊)
8月24日(水) ナクソス → アテネ (オリンピック航空)
   (グリファダ Congo Palace Hotel泊 … 1泊)
8月25日(木) アテネ → 成田 (SU、モスクワ乗り継ぎ)
8月26日(金) 成田着


★ フライト予約、手配に関して
今回は、ここから前半部分をマーが担当。
O 今年選んだのは、イオニア諸島のレフカダ島。少し前から目をつけていた島の一つで、その理由は素晴らしいビーチ。ネットで調べるとギリシャのビーチランキングの上位に必ずレフカダが登場する。ギリシャビーチフリークの我々としては、ぜひ行かねばならない。ちなみに、レフカダは小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の生まれた島で、日本人にとってはなんとなく親しみを感じられる島でもある。
O ただし、レフカダへ行くのはなかなか大変で、さらにここからホームタウンのナクソスへ行くのがこれまた難儀なのだ。なにしろレフカダはイタリアに面したイオニア海、ナクソスはエーゲ海なので。往きはウィーンから昨年利用したLauda航空が直接レフカダの近くの空港(プリベザ)へ飛んでいる。レフカダからナクソスへは相当な距離があるので飛行機を使いたかったが、オリンピック航空がプリベザ−アテネの路線を廃止したようなので、覚悟を決めて長距離バス6時間とフェリー4時間の1日がかりの移動を決めた。これは、昨年のスコペロスの手配から学んだことがかなり生かされている。
O むしろ今回の手配の最大のポイントは、ヨーロッパ往復の航空会社にアエロフロートを選択したこと。昨年ついに物価の高いミコノスを見限ったのに続いて、今年は旅行費用の半分以上を占める航空運賃を節約するために、アエロフロート利用に踏み切った。1人13万ちょっとだから、20万以上するエールフランス他との違いは大きい。一般の航空会社は日本発の航空券は円建てとなっており燃油サーチャージを別とすれば毎年あまり変動がないが、アエロフロートはドル建てなので今回はドル安の効果も含まれてはいる。さらに、アテネ−成田のルートを考えると、モスクワ経由というのは最短に近いのでこれもメリットだ。パリなどヨーロッパの都市経由だと、どうしても一端行き過ぎて戻って来る感じになるのが時間的にも気分的にもちょっと嫌だった。
O もちろん、ずっと前からアエロフロートは常に頭にあったが、昔のアエロフロートではいくら安くてもちょっと考えてしまう。たーぼも含めてOKとしたのは、スカイチームのアライアンスメンバーとなったことで一定の安全上の基準は確保されているはずだということ、機材も昔のようにロシア製ではなくエアバスなどを使っていることでそれなりの安心感を持てる気になったから。当たり前かもしれないが、HPもきちんとしていてオンラインで予約や座席指定も問題なくできる。もちろんマイレージの観点も大きい。
O 実は、帰ってからわかったことだが、アエロフロートはエコノミーでも発券クラスによってマイルが150%貯まる。今回のチケットは8月中旬で往復13万円という安さながら、行きは150%加算、帰りは75%加算という何とも妙なチケットだった。 (たーぼ)



★8/12 成田 → ウィーン
O 出発は昨年と同じで盆休みのピークだったが、成田までのリムジンは渋滞もほとんどなく、成田の出国手続きも拍子抜けするほどガラガラ。早めに家を出たので、出発まではたーぼのスカイチームゴールドメンバーカードを利用してラウンジで最後のメールチェック。
O 今回のハイライトは、なんといっても初めてのアエロフロート。ちょっとドキドキだったが、結果的には特に問題なくむしろ予想よりよかった。
・ 成田−モスクワ路線はエアバス330。座席は2-4-2で広さは標準的。少なくとも昔のKLMのB747や最近のエールフランスのB777はあまりに窮屈で二度と乗る気がしないが、それよりはずっとまし。液晶パネルでゲームや映画も楽しめる。
・ 日本人乗務員はおらず、機内アナウンスだけは日本語もあるが、通常の接客サービスは英語。アナウンスの日本語は、笑ってしまうほどのいわゆる典型的な外人がしゃべる日本語のイントネーションだが、がんばっているなと好感が持てる。
・ 一番気にしていた食事はこれまた十分許容範囲で、味はデルタなどアメリカ系航空会社のエコノミーよりむしろ上ではないか。アルコールは有料とされているが、ワインだけは無料で飲めるのでびっくり。ワインもジュースと同じで、紙パック入りのものを紙コップについでくれるのだが、そこはがまんしないと。
・ 食事は成田出発後がメインだが、モスクワ到着前もしっかりした食事が出る。さすがに途中でのカップヌードルのサービスなどはないが、フライト時間もやや短いことだし、問題ない。

アエロフロートの機内食


・ 日本のエアライン口コミ評価ランキングで、アエロフロートはなんと3位に入っていた。ここでのコメントは、予想以上に快適という多数意見に交じって、最悪のサービスで二度と乗らないという過激なコメントもあった。今回我々の結論は、「十分に快適」との評価だ。至れり尽くせりのサービスを期待する人には不向きだが、実質的に十分だし、改善の努力姿勢が見える感がする。なお、食事は美味しいが、その前の飲み物サービスは一回だけで食事配膳の際は飲み物を聞かれないから、最初にワインを頼んでおくのがお勧め。 (たーぼ)
O ほぼ定刻にモスクワに到着。モスクワの空港もずっと以前に1回だけ来たことがあるが、だいぶ新しくなって、明るくきれいになっている。乗り継ぎでは、パスポートコントロールに続いてセキュリティチェックがある。検査の機械が少ないのと、靴を脱ぎベルトも外さなければならず、さらに全員ボディチェックもされるので、ここでちょっと時間がかかる。乗り継ぎ時間は最低1.5時間を確保しておく方が安心と思う。
O モスクワ−ウィーン間も、しっかりした食事が出た。ヨーロッパの各都市からアテネまでもフライト時間はあまり変わらないが、KLMやエールフランスでは最近はサンドイッチ程度の簡単な食事しか出ないのに比べると、なかなかがんばっている。
O 今年はウィーン到着も定刻で、荷物もトラブルなく23時前に空港隣接の昨年と同じホテルにチェックインすることができた。



★8/13 ウィーン → レフカダ
O 午前5時45分発のフライトのため、4時前にホテルをチェックアウト。たった5時間の滞在時間のためにこのホテル(100ユーロ)はもったいない。Lauda航空の利用は今後も続きそうなので、ウィーンの空港がもう少し充実していたら、空港で夜明かしでもいいのだが。。。
O Lauda航空は今年も快調で定刻運航。昨年同様、機内での朝食は昨年同様おいしかった。パニーニ風のパンにスクランブルエッグ、チーズ、トマトを挟んでトーストしたものに、ジュースとコーヒー。9時前に無事プリベザ空港に到着。
O レフカダ島は本土と橋でつながっており(というか、ほとんど地続きに近い)、本土側の少し離れたところにプリベザ空港があってここから島に道路で入る。プリベザ空港は本来軍事用だが、夏の間はヨーロッパからの定期便やチャーター便も発着する。国内線はオリンピック航空が飛んでいたはずなのに、今年はついになくなったらしい。
O 今年はホテルをタウンから離れた別の街ニドリにとったので、空港から直接レンタカーに乗っていくことにした。ホテルに頼んでおいたレンタカー屋さんと合流。親父さんはとても親切で、帰りは19日にニドリでクルマを返すことにしていたが、バスでアテネまで行くと言ったら、タクシーがつかまえにくいのでタウンのバスターミナルまでレンタカーで行ってそこで返せばいいと言ってくれたり、バスは混むので2、3日前にチケットを買っておいた方がいいと教えてくれたりした。また、ニドリのホテルの場所がわかりにくいからと、先導の車を用意してくれていた。全く至れり尽くせりだ。早くもギリシャのホスピタリティを感じてしまう。
O ニドリはレフカダタウンから東側海岸沿いに16キロほど南に下ったところにある、この島最大のリゾートタウン。待の中心やや北側の海岸に面したパームツリーホテルが我々の宿だ。ビーチに面したホテル棟とすぐ裏にStudioがあり、1週間滞在するのでStudioを予約してあった(1泊90ユーロ)。たーぼはTrip Adviserでの評判が悪かったので不満だったようだが、実際に来てみるとStudioの方は新しくてなかなかよい。部屋はかなり広く、バスルームも広めで、キッチンコーナーも使いやすそう。バルコニーがまた十分なスペースがあって、おしゃれなテーブルと椅子でゆっくりくつろげるし、選択物干しセットも置いてあるのがうれしい。ワイアレスでのネット環境もよい。眺望をあきらめて生活しやすいStudioを選択したのだが、一応海も少しは見える。昨年のスコペロスの戸建生活にひけをとらず、“住むように暮らす”ことができそうだ。

Studioの部屋 


O ところで、天気だが、昨年のスコペロスのような蒸し暑さはなく、気温はそこそこで湿度は低く、風もほとんどない。夏のリゾートとしては最高に過ごしやすい状態だ。毎日これならいいが。
O 初日なので、まずは一番近いPorosビーチへ。Porosは、島の南側にある、比較的大きな石浜のビーチ。水はきれいでギリシャの大半のビーチと同じくすぐに深くなるので泳いでしまえば問題ないが、水に入るときと出るときは足の裏が痛い。全体の雰囲気はスコペロスのパノルモスビーチに感じが似ていて、ビーチ沿いに道路があり道沿いにタベルナやホテルが並んでいる。パラソルは7ユーロでリーズナブルな値段。昼は道路沿いのタベルナで定番のグリークサラダとカラマリにビール。故郷へ帰ったようにすっかり落ち着いてリラックスムード。
Porosビーチ
 

定番グリークサラダ 


O 夕方は少し早めに引き上げてホテル近くのスーパーマーケットで買出し。Studioは朝食なしなので、自分で作るか、テイクアウトを利用するか、カフェに行くかということになるが、せっかくのキッチンつきなので簡単なものを作ることに。
O ニドリの街は海沿いに2キロ近く広がっているが、クルマの通るメインの通りのほかに、港の海岸沿いにも道があって、たくさんのタベルナやカフェと大勢の人のにぎわいは、他の島と変わらない。ニドリは思ったより大きな街で、タベルナやカフェの数は数えきれないほどだ。
O まだニドリのレストラン情報もあまりよくわからないので、とりあえず港沿いに並んでいるPanoramaというタベルナの一軒へ入った。毎年初日の夜は時差が残っているので、体への負担を考えてやや早めの時間(といっても8時半くらいだが)に、控えめな食事をとることにしている。グリークサラダに私はスタッフドトマト、たーぼはスパゲッティアラビアータを注文。ボリュームも適度で特にスパゲッティアラビアータはトマトとチリだけでなくいろいろな野菜のみじん切りが入っていてなかなか美味しい味付けだった。
O 昨年のスコペロスは、とにかく気温も湿度も高かったこともあって、初日は昼からぐったりだったが、今年は昼も暑すぎず夕方以降は涼しいくらいに気温も下がり、体は非常に楽だ。私は時差もあまり感じなくて、ヨーロッパに来て初めてというくらい初日から快調。たーぼは時差に関係なく夜はいつもおねむ。



★8/14 レフカダ2日目
O 朝はさすがに3時頃に一度目が覚めたがすぐにまた寝て7時に起床。さっそく、昨日仕入れた食材で朝ごはんを作る。といっても、食パンをトーストしてマーガリンを塗り、チーズ、ハム、スライスしたトマトを挟んだサンドイッチと、インスタントのコーヒーという、簡単なものだ。
O 早起きしたので、レフカダのベストビーチの1つ、Port Katsikiへ行くことにした。ここはニドリからはかなり遠く、また写真で見る限りパラソルの数が少なく、ネットでもパラソルの確保は難しいと書いてあったので、早い時間にホテルを出ないといけない。なんと8時半に出発、これは間違いなく過去で一番早い。
O Port Katsikiは、カレンダーやポスターや絵はがきなどにもよく写真が使われているレフカダで一番有名なビーチ。島の西側のビーチの中で最も南に位置する。まずはニドリから30分ほどで南のVassilikiの街に到着。ここからPort Katsikiまでは直線距離にしてほんの数キロなのだが、間に山脈状の山があって道路は山脈の北の端まで迂回してまた南下するので何倍もの距離となる。Vassilikiから50分くらいかかってようやくビーチへ到着。駐車場は有料で3ユーロ。手前の道に停めればただだけど、この日はおとなしく3ユーロ払って駐車場に停めた。
O 駐車場のある場所からビーチへは、崖沿いに作られた階段を降りていく。階段の上から見るビーチはまさに写真の通りで、景観と水の色が素晴らしい。ただ、崖がせまったビーチなので奥行きが非常に狭く、パラソルは1列しかない。飲み物や食べ物を売るお店もビーチにはなくて駐車場の横にある(但し、昼近くになったらドーナツ売りが来た)。ビーチは西向きなのでまだ日があたっていなくてやや寒い。しかし、パラソルはバッチリ確保できた。だいたい11時前にはパラソルがいっぱいになる。

朝のPort Katsikiビーチ 


昼ごろのPort Katsikiビーチ 


O 浜はぺブルだが海の底は白くてかなり細かい砂。海底の砂が波で巻き上げられ、水の色は明るいブルーが白濁して、まるで浴槽に入浴剤(日本の名湯山代温泉)を混ぜたような印象だ。波があってやや泳ぎにくい感もあるが、同じような感じのケファロニアのミルトスほどではない。ただ、水はけっこう冷たかった。
O 昼食は、駐車場のタベルナでギロピタとビール。このタベルナは崖の上からビーチを真下に見下ろす位置にカウンター席が並んでいて、ビーチを眺めながらのビールは最高だ。ギロピタもおいしい。海水は白濁しているものの水はきれいなので、上から見るとビーチからは見えない水中の手足の動きがよく見えてすごくおもしろい。多くの人は泳がずに海に浮かんでのんびりおしゃべりなどしているが、当然背の立たないところにいるので手足は忙しく動かしているのだ。

上から見るPort Katsikiビーチ 


O パラソルの数は少ないが、ギリシャ人の多くは自前でパラソルや椅子など一式を持ってくる。昼前から午後は本当に大勢の人で満員状態になった。
O ところで、ここは大きな街からも遠く不便な場所なので、パラソルや飲食代が高いのではと想像していたが、パラソルは8ユーロ、ギロやビールの値段も普通とほぼ変わらずで、とても良心的で驚いた。
O 場所が遠いので、やや早めに引き上げ、帰りも1時間15分かけてホテルへ戻った。Studioのキッチンは便利で、シンクが洗濯するのにちょうどよい大きさ。洗ったあとも、ベランダの物干しにたくさん干せるので、非常に具合がいい。バスルームで1つ欠点があって、なぜかシャワーブースの床に仕切りがなく、シャワーを浴びるとそのままお湯がトイレの近くの排水溝まで行ってしまうのだが、バスルームも広いので洗面台のシンクの前までは水浸しにならないし、ちょっと足でかいておけばあっという間に乾くので、2日目からは気にならなくなった。
O 夕食だが、海沿いの通りはみな同じような感じに見えるので、今日はメインの道路沿いを歩いてタベルナを探す。何件かよさそうなところを発見したが、その中のこじんまりしたガーデンタベルナへ。グリークサラダに、たーぼはポークのマッシュルームソース、私はミートボールのメタクサソースを食べたが、いずれもソースの味は抜群。あたためたパンと一緒にディップが2種類(ガーリックバターとオリーブペースト)、サービスでデザートのフルーツも出てきて、非常に満足。後で確認したら、Trip Adviserでニドリのレストラン29件中の6位に入っていた。それにしてもTrip Adviserに載っている店だけで29件もあるということは、やはりニドリの街は大きい。



★8/15 レフカダ3日目
O 時差は完全になくなり、7時に目が覚める。朝食は作り方をギリシャ風サンドイッチと同じ工程に近づけるべく、先にパンをトーストしないでサンドイッチを完成させてから、フライパンで上から押しつけながら両面を焼いてみた。なかなかgoodになった。
O 今日も快晴、風もなし。夜は涼しいのでエアコンは不要。
O 本日のビーチは、2番人気(?)のKathisma。島の西側の中央あたりで、ニドリのちょうど反対側になる。クルマでは北にあるタウン付近まで行って西側の海沿い道路を南下するのがよさそうで、このルートで約50分で到着。Kathismaの手前に、アギオス・ニキタスというリゾートタウンを通ったがここが異常なくらいのにぎわいで、道路の両側にクルマが駐車しているため通行可能な幅が1.5車線分くらいしかなく、クルマの出入りも多くて注意が必要だ。ここは熱海のような感じで景観はよいが、混む理由はこの島のよいビーチが西側に集中しているのに、西側沿岸にはここしかリゾートタウンがないので宿をとる人が多いからではないかと推定される。確かにPort Katsikiなどへ行くにはニドリからよりは便利な場所だ。
O Kathismaは、Port Katsikiのように後ろに崖がせまってはいないので、幹線道路からビーチのすぐ後ろまでクルマで降りていくことができて、駐車場をはじめとしてタベルナやカフェもビーチのすぐ後ろにある。超大型ビーチで、パラソルの数も多く、飲食に関してもプールを備えたカフェからレストランまでたくさんある。その中には、ミコノスのスーパーパラダイスのようにクラブ系の音楽をかけているところが2ヶ所。パラグライダーやウォータースポーツもあり。ドーナツ売り、各種物売り、マッサージ屋など、ここにはすべてのものがそろっている。浜の部分は砂で水際が少し石になっているが海の中はまたすぐ砂になる。海の色はPort Katsikiと同じよう明るい水色でやや白濁しているが、水温は高め。ただ、うねりと波が比較的大きく、泳ぐにはちょっとイマイチ。

Kathismaビーチ 


O 我々が到着した10時前はガラガラだったが、10時半にはパラソルのフロントローがもういっぱい。この島ではみんな恐ろしく出足が早い。またもう1つ特徴的なのはバイクがあまりいなくてみんなクルマで来ること。クルマなので、マイパラソルにマイチェア、それに飲み物や食べ物など持参の人が多い。レンタカーもあるだろうけれど、本土と地続きなのでクルマで来るギリシャ人が多いのかもしれない。食べ物も、タッパーに入ったパスタを持ってくる人がけっこういて、ギリシャで初めて見た気がする。
O 昼食はビーチの端にあるタベルナへ行ったが、そこへ行くまでのとてつもなく広い駐車場はもう満杯で、それでもどんどん入ってくるクルマがどこへどう停めようか苦労していた。
O 夕方帰るころになると、スーパーパラダイスのようにカフェの音楽のボリュームがだんだん大きくなり、すでに踊っている人もいる。こういうビーチはたぶんレフカダでここだけだろう。駐車場から出ると、これからビーチに来るクルマと何台もすれ違って、まさにスーパーパラダイスの夕方そのものだ。
O 夜は、昨日歩いたときに見つけたTrip Adviserにも上位にランクされている高級タベルナへ。オープンエアの建屋とガーデンの席があって、我々は前者のガーデン側の席を選んだ。ここはメニューがなく、シーフード系かミート系かを聞かれてあとはおまかせ。シーフードと白ワインをお願いしたが、後は何がどれくらい出てくるか、値段も含めてわからない。まずはサラダとガーリックトーストが出てきた。次に、ムール貝のワイン蒸し。ガーリックの風味がよく効いておいしい。かなりのボリュームだが貝の部分は小さいので完食。それから大きな有頭海老が大量に入ったトマトソースのペンネ。これはロブスタースパゲティと同じで、ミソも含めた海老のだしがよく効いていて感激的なおいしさだった。これがメインだろうと思っていたら、もう1品、スズキのような魚のグリルが出てきた。全体としてハーブがたくさん使われておりヘルシーな感じだし、味もバランスもボリュームも適度で、とても満足。ボトルワイン込みで77ユーロ(チップ込みで80ユーロ支払い)は、内容を考えると良心的な値段といえる。

有頭海老のパスタ 



★8/16 レフカダ4日目
O 代表的なビーチ2つは押さえたので、今日はどこへ行くか検討した結果、タウンから近い西海岸のビーチPefkouliaと決まった。途中、タウンへ寄ってバスターミナルの場所を確認し、アテネ行きのチケットを購入。
O Pefkouliaは昨日のKathismaへのルートの途中で、ニドリからは40分足らずで到着。Pefkouliaは伊豆東海岸の北川から熱川あたりの感じか。道路は高いところにあるが、そこから眺めると海の色は本当にクリスタルクリアで非常にきれい。パラソルの数は少なくタベルナも1件だけでビーチの規模としては小さいが長さは非常に長い。マイパラソル組にはよい場所だ。ここは地形的には湾のようになっていないにもかかわらず、波が全くなくて水面は鏡のようで、水は白濁していなくて透明。いつまでも泳いでいたくなる。唯一残念なのは、浜に海草がたくさん打ち上げられていることと、海の中も一部海草があること。パラソルとチェアは驚きの5ユーロ。

Pefkouliaビーチ 


O 1軒だけあるタベルナは、夏のピークの客の数に比べると規模が小さくて、値段もやや高めなことを考えるとイマイチだった。昼食後、午後になったらめずらしく雲が出てきて少し寒くなってきたので、早目に引き上げた。
O ところで、ホテルのすぐ近くの家にかわいい犬がいた。鎖でつながれているが、柵越しにかまってあげるとお手をしたり、腕だの足だのペロペロとなめまくる。我々のことをすっかり覚えてしまい、道を通るたびに喜んですぐ飛んでくるようになった。毎日夜ごはんに出かけるときに犬と遊ぶのが日課となる。

ホテル横にいた犬 


O さて、この日の夕食はTrip Adviser1位の海岸通りのタベルナへ。Traditional Greekということなので私はムサカを、たーぼは変わったところでチキンのカレーソースを食べた。ムサカは初めて食べたときにかなりしつこくて半分くらいで嫌になったため、それ以来1度も食べたことがない。ここのムサカはホワイトソースの代わりにマッシュポテトが使われており、さっぱりした感じで非常においしかった。チキンのカレーソースもまぁまぁか。サービスでデザートにアイスクリームが出てきたのはうれしかった。



★8/17 レフカダ5日目
O 朝食は、食パンがなくなって今日からコッペパンのサンドイッチ。よくテイクアウトの店で売っているやつだ。例によって具を挟んだあと、フライパンでぎゅっと抑えながら両面を焼くとチーズもちょっと溶けてなかなかおいしくなる。来年からは最初からこのパンを買うことにしよう。自炊してベランダでいただく朝食は、質素ではあるがホテルのダイニングルームとはまた違う、ゆったりとした贅沢な時間だ。本日も依然として快晴、無風。
O 北回りと南回りで島をほぼ一周し、主だったビーチも行ったり見たりしたが、唯一大物(?)で残っているのはEgremiだ。ここは、Port Katsikiとよく似たビーチで美しく非常に興味もあったが、クルマやバイクを停める駐車場から350段もの階段を下りていかなければならないことにちょっと抵抗があった。すなわち、疲れた帰りに炎天下でここを上らなければ帰れないのだ。我々はマンションの21階に住んでいるが、350段というとちょうど1階から我が家まで階段を上がるのと同じかそれ以上である。私はいままでに何回か我が家まで階段で上がったことがあるが、それはそれはきつい。でも、覚悟を決めて行くことにした。
O 場所は、Port Katsikiのやや北側。同じルートでまた山脈を迂回し、今度は1時間10分ほどで到着。駐車場はPort Katsikiと同じで有料。みんなその手前の道の両側に停めている。まだ朝早くてクルマもあまり多くなかったので、我々も今度は道路脇に停めることにした。これから道路の両側にどんどんクルマが駐車して出る時に大変だろうと予想し、Uターンして帰りの方向、すなわち道の右側に停めたが、これは大正解だった。
O 駐車場の先のビーチへの階段の降り口に1軒だけタベルナがある。ビーチには何もないとネットに書いてあったので、ここで何か食べ物を調達しておかなければと思ったが、たーぼは今買うのは嫌でいざとなれば自分が階段を上がって買ってくると言うので、本当かと2回ほど念を押してから、いよいよ階段を下りた。階段の途中から見るビーチは素晴らしく、長さはPort Katsikiよりずっと長く、水の色は同じ系統だが白濁はしてなくて透明。ほぼ垂直の岩壁につづら折状に階段が作られているが、ビーチに下りる最後の10メートルくらいはあまりに角度が垂直で階段が作れず、梯子をかけたような感じに作られた木の階段を下りていく。実際、それまでの階段より急勾配で、梯子を降りるようだ。海は若干のうねりはあるものの小波はなく案外泳ぎやすい。この手のビーチは、見るのはよいが泳ぐには適さないことも多いが、ここは両方を兼ね備えていてとても気にいった。

Egremiビーチ


ビーチに下りる階段 


O なんと、350段もの階段があるのに、ビーチには飲み物とサンドイッチなどの軽食やスナックを売る売店があってびっくり。物資を運ぶのはさぞ大変なことだろう。電気も引かれているので、冷蔵庫での冷えた飲み物はもちろん、サンドイッチもちゃんとトーストしてくれる。さらに音楽もかかっている。昼はここでケバブサンドイッチとビールを買って、デッキチェアでくつろぎながら食べた。結果的に上で買ってこなくて正解。
O 夕方いよいよ階段を上がるときが来た。他の人もみんなゆっくりあがるし、途中で2回くらいお休みしてその間に写真やビデオなどを撮影。数えながら上ったら350段は本当だったが、思ったほどのきつさではなかった。ただ、クルマまではさらに坂道を少し登らなければならず、クルマにたどりついたときはけっこう疲れた。しかし、レフカダに来たらここは絶対に外せないビーチだと思う。
O 夜は、街の北のはずれにある評判のイタリアンレストランZio Fedeへ。ここは店内の席は少なくて、オン・ザ・ビーチにたくさんテーブルが用意されている。静かな海の波打ち際のすぐ近く。隣のレストランも同じようになっていて、海側からだと店の境目もよくわからないこのシチュエーションは、規模は小さいけれどバリ島ジンバランのイカンバカールを彷彿とさせる。席に案内されるとお店のママがやってきて、イタリア人夫婦で経営しておりローマとギリシャ半々の生活だということ、食材はイタリアのものを使っていること、メニューに載っていない本日のスペシャル料理やお勧めのイタリアワインについて丁寧に説明してくれた。
O たーぼはママが説明してくれたスペシャル料理の中から魚のポテト包み焼きを、私はシーフードリゾット、そしてイタリアの白ワインをボトルで注文した。味はなかなかで、特に魚のポテト包み焼きはすばらしい。めずらしくデザートのティラミスまでいただいて、久々にギリシャ料理でない本格的なイタリア料理を堪能した。

魚のポテト包み焼き 




★8/18 レフカダ6日目
O 本日の目指すビーチは、タウン北側のAgios Ioannis。クルマで近くまで行ったが場所がよくわからず、北端のラグーンを一周してしまう。結局、行ってみたらこのビーチはオーガナイズドではない上に、ビーチとしても大したことはなかったので、Kathismaへ変更。
O Kathismaは今日も大勢の人でにぎわっていた。しかし、この日は一段と波も高く、やはり泳ぐにはイマイチのビーチだ。たーぼは規模が大きくいろいろなものがあってお気に入りのようだが、私はPefkouliaやEgremiといった、きれいでかつ泳げるビーチが好きだ。
O 夜ごはんは、人気の理由を探りにApollonへ。ここは海岸通りの初日に行ったPanoramaのすぐ隣にあり、毎日本当によく人が入っている。我々の注文はグリークサラダに、たーぼが舌平目のオレンジソース、私が海老のグリルのガーリックソース。それぞれの味は非常においしく、とくに舌平目は魚自体が美味でギリシャでこんなにおいしい魚は食べたことがない。さて、人気の秘密だが、それなりに理由はわかった。まず店員がみなきびきびとしていて仕事が早く、客の入れ替わりにも非常に早く対応している。水をオーダーしたら氷の入ったポットを一緒に持ってきた。これはギリシャで初めて。スターターのサラダを食べ終わると、メインの前にフォークとナイフを替えてくれる。圧巻は食後のサービスで、最初にミニイチゴパフェ(イチゴの刻んだものにホイップクリームがのっている)。次に、男性にはウゾ、女性にはカクテル(子どもにはジュース)。さらにイタリアンローストのおいしいコーヒーと最後にカクテルグラスに入ったジュース。食後のサービスだけで人気があるわけではないと信じるが、これはちょっとやり過ぎでは。。。

舌平目オレンジソース 




★8/19 レフカダ7日目
O レフカダ最後のビーチは、南側のVassiliki。Port KatsikiやEgremiへ行くときに通ったところだ。静かな入り江だが、風の具合がいいらしく、ネットにはウィンドサーフィンのメッカとも書いてある。しかし、この日も風はほとんどなし。ここのビーチの大きな特徴は、ギリシャには珍しく非常に遠浅なことだ。沖合い100メートル以上行ってもまだ背が届く。波は全くなくて池のように静かなので、小さな子ども連れ家族には安心できる場所だろう。たーぼ曰く、泳ぐビーチではなく歩くビーチだと。確かに波打ち際から相当先まで泳ぐにはあまりに浅すぎるので歩くしかないのだが、それはそれで水中エクササイズとしていいかもしれない。しかし、レフカダには他に素敵なビーチがたくさんあるので、長期間滞在しない場合は他を優先させた方がいい。
O 湾全体はけっこう広いが、パラソルは両側に少しずつしかなくて、それぞれ小さなタベルナが経営している。我々が選んだ場所はコーヒーもしくは飲み物付で8ユーロと、ちょっと変わったシステム。さっそくフラッペを2つ注文する。フラッペ単独では3ユーロくらいするはずだから、これはこれでなかなかうれしいサービスだ。
O 明日は1日かけての移動で朝も早いので、早めに引き上げてホテルへ戻り、支払いや荷物の整理などを行う。すっかり親しくなった隣の“お手犬”は、我々が近くまで行くだけで大興奮して柵に飛びついてくるようになっているが、もうお別れだ。
O 夜は、海岸通りにある評判のイタリアンの店へ。前菜はサラダではなくアンティパスト盛り合わせを注文した。何種類かの生ハムとチーズに、ブルスケッタ、オリーブなど、ワインによく合いおいしい。メインは、たーぼがシーフードタリアテッレ、私はミラノ風カツレツ。シーフードタリアテッレもなかなか美味と思うが、ソースがトマト系でなくぺぺロンチーノ系だったことでたーぼはちょっとご不満。カツレツはおいしかった。この店ではサービスとして最初にウェルカムドリンクのジュースが、食後にリキュールが出てきた。どの店もお客獲得のためにサービスにかなり努力しているようだ。

★レフカダのビーチのまとめ
O レフカダの島は全体に山がちだが、特に中央やや西側に高い山脈状の山があり、島の西側と東側、さらにタウンのある北側と南側で風景が全く違う。美しいビーチは西側にたくさんある。山がすぐ後ろまで迫っていること、この山が白い石灰岩でビーチの砂や石も白っぽく、海水の色がエメラルドブルーでなく明るい水色であることが大きな特長だ。これはイオニア海の他の島にも共通したもので、ケファロニアのミルトス、ザキントスのナバギオなどが有名。いずれも絵葉書などによく登場する。東側は一転して黒っぽい砂で湖のような静かな海。ニドリ付近は大きな入り江になっており、ヨットがたくさん係留されている。ヨットハーバーとしてはギリシャでも最大規模ではないかと思われる。北側は、ラグーンのような沼地がありビーチは風の通り道になっていてウィンドサーフィンのメッカ。南側は深く入り組んだ地形で、それぞれの入り江が静かなビーチになっている。
O このように東西南北でそれぞれ全く違った顔を持つレフカダだが、お勧めビーチは西側に集中している。これらのビーチへ行くのに便利な場所は、やはりアギオス・ニキタスだろう。ここがにぎわう理由が納得できる。但し、リゾートタウンとしては比較的小さいので、街歩きやいろいろなレストランを楽しむなら、タウンに宿をとってもいいかもしれない。
O レフカダのビーチは予想以上にレベルが高かった。エーゲ海とはちょっと違う海の色の素晴らしさはマーが書いたとおりだ。ギリシャ人・家族連れが多い構成、タベルナの内容、パラソルの値段、そしてビーチ全体の雰囲気など、いずれも合格点以上。ただ、この島でビーチめぐりをするにはクルマが必須だ。
O ホテルも予想が良い方に外れて、十分に満足できた。朝からビーチに出かけ、夕方に帰ってくる毎日だったが、オーナー夫人は我々に会うと優しい笑顔で話しかけてくれた。特筆すべきは細やかなサービスで、僕が変圧器はないかを聞いたところ、なんと翌日に電気屋で購入して持ってきてくれた。予約の際にレンタカーを手配してくれたのもありがたかったこと。
O レフカダのタベルナも全体的にレベルが高く、外れはほとんどなかった。夕食はグリークサラダにメイン1品ずつ、ハウスワイン500ccを頼んで平均35ユーロくらい。昼のビーチタベルナはサラダに1品(カラマリなど)とビールで20ユーロ弱というところだ。 (たーぼ)



★8/20 レフカダ → ナクソス
O いよいよ、今日は大移動。まずは朝6時10分にホテルを出発して、予め場所を確認しておいたタウンのバスターミナルの駐車場にクルマをおく。ターミナルにはアテネ行きのバスに乗る人たちがぼちぼち集まり始めていた。建物の中にはチケットを売る窓口のほかにお土産や飲み物・サンドイッチを売る売店、空港のような感じの椅子、トイレなども整っている。バスは15分前くらいにやってきたが、荷物を入れるのにけっこう時間がかかった。バスが揺れても中でぐちゃぐちゃにならないよう、大型のトランクを下の方に、ボストンや小型のカバンは上の方にと係りの人がみんなの荷物を見ながらちゃんと順番を考えて積んでいくのだ。ちなみに、降りるときは自分で探して取り出さなければならない。

アテネ行きの長距離バス 


O ほぼ定刻にレフカダのタウンを出発。本土への橋を渡ってしばらくするとプリベザの空港へ行く道と別れ、そのまま湾の海沿いに伊豆東海岸のようなアップダウンやカーブの道を1時間ほど走る。湾の奥にあるちょっとしたリゾートタウンから内陸へと入り1時間ちょっとでコリンティアコス湾の海に出る。ここから、プロポネソス半島側のパトラの近くへ橋で海を渡る。橋の手前のドライブインでバスは停まって、20分ほど休憩。あらかじめ朝食代わりの食べ物と飲み物は用意してきたが、ドライブインでテイクアウトしたりあたたかいコーヒーを飲んだりする時間もあった。但し、我々が着いたときにはバスは1台だったのでのんびりできたが、すぐに何台ものバスが入ってきてドライブインは混雑し始めた。こうなるとモノを買うのも大変になるかもしれない。さて、私の最大の関心事は、バスが出るときに乗客がすべて乗ったことを確認するのかどうかだったが、運転手はちゃんと人数を数えて、足りないとわかると呼びにいったので、ギリシャにしてはちゃんとしているなと感心した。
O パトラへ渡る橋ができたのは比較的新しいことで、橋ができる前はバスごとフェリーに乗って渡っていた。橋ができてずいぶん時間が短縮されたはずだ。莫大なコストをかけて作ったのだろうから当然と思うが橋は有料で値段はけっこう高く、そういう点はアクアラインに似ている。そこから先はアテネまではずっと高速道路、というか有料道路になっている。プロポネソス半島の北側をずっと海沿いにコリントスまで行くのだが、なんとコリントスまでは片側1車線づつの対面通行で、いわば信号がないだけの普通の道。車線の幅は追い越しができるくらいの広さはあるものの、大型車を追い越すときにはセンターラインを若干はみ出すことになる。時速100キロ以上で両側車線でそれぞれバンバン追い越しをしているのはかなりのスリルだ。
O 私はコリントスの運河を越えるところをぜひ写真にとりたいと思っていた。コリントスでは降りる人がいたので、バスは一般道へ下りて運河は一般道で通ったのだが、あっという間に通り過ぎて、やはり撮影は無理だった。肉眼で見ただけでもよかったと思うしかない。
O コリントスからはようやく3車線の本格的な高速道路となり、今度はサロニコス湾を右に見ながらアテネまで走る。本来はアテネ直行バスだが、あらかじめ運転手に頼んでおいた人が途中何箇所かで降ろしてもらっていた。結局、レフカダからアテネのキフィスゥバスターミナル到着まで、休憩等を含めて5時間20分。思ったより早かった。アテネのバスターミナルは大きくて、何台ものバスが並んでいる。まだこの先も長旅なので、ここからピレウスまではタクシーを使った。
O 13時前にはピレウスに到着。ナクソスへは昨年同様に高速船HighSpeedのビジネスクラスを予約してある。出発は17時前なので、相当な時間の暇つぶしをしなければならない。まずはゆっくり昼食をとるべく周囲を歩き回っていろいろ探したが、ピレウスのフェリーポートの近くには、タベルナやレストランがあまりない。ようやく、以前に泊まったアクロポールというホテルのすぐ隣にタベルナを発見。ここでゆっくりくつろぎながらビール、ナポリタンスパゲッティ、スタッフドトマトの昼食を楽しんだ。後は、ポートの待合室の中で本を読んだりゲームをしたりして時間をつぶす。
O HighSpeed4は定刻通りに出港し、パロス経由でナクソスに到着したのは21時。キクラデスの海はいつも通りのうねりがあったが、ナクソスに到着したら風はいつもより弱くてうれしくなった。昨年同様、タクシーの運転手が我々の名前を書いたカードを持って待っていてくれた。
O グロッタホテルに到着すると、今回はいつものお姉さんが満面の笑顔で“お帰りなさい”と迎えてくれる。部屋に案内される前に、ウェルカムドリンクとして、お父さんが作った自慢のワインとオリーブを持ってきてくれた。本当にここに来ると我が家に帰った気分だ。
O 一服してから部屋に荷物をおき、夕食をとりに街へと繰り出す。今日は新市街のシロッコという一番人気のタベルナへ行こうと決めていたが、なんと満席。近くのNicosという同じような店に入る。ここはすごかった。値段が安く、ボリュームはたっぷり(我々には多すぎるが)、味もおいしい。フェタの代わりにナクソスチーズを使ったサラダは4人くらいでシェアできるほど。メインの魚のフライとソーセージの煮込みも、付け合せがたっぷりで、メイン1皿だけでも食べきれない。パンはトーストしてあってディップもついている。さらに、デザートに伝統的なケーキのサービスが。。。(なぜかこれだけはしっかり食べたが、予想通りのおいしさだった。)



★8/21〜23  ナクソス

O さて、ナクソスからは僕が書くことにしよう。と言っても、ホテルは定番グロッタだし、ビーチも昨年と同じなので簡単にまとめておく。
O グロッタホテルは相変わらずアットホームな雰囲気だ。スタッフの対応は的確だし、笑顔が気持ちいい。朝食の充実(美味しいケーキ類)、部屋の設備も十分だ。今年は部屋でケーブル接続のネット利用が可能になっていたのはありがたいこと。

ホテルの部屋からの夕日 


O 昨年来、ギリシャでの問題の一つはレンタバイクだ。昨年スコペロスで、自動二輪免許がないとギリシャではバイクに乗れないと断られてしまったことを書いたが、今年もナクソスではいつものバイク屋で「覚えているでしょ」といったノリで借りることができた。一日15ユーロ。まあ、ミコノスやサントリーニあたりでは問題ないかもしれないが、安心してバイクを借りるには自動二輪免許を取った上で国際免許を持っていく必要がある。
O ビーチは定番プロコピオスとミクリへ行った。ミクリビーチはタウンから30分ほどで、遠浅のきれいなビーチだが、風が強めなのが難点だった(風が強いのはキクラデス諸島ビーチの共通の問題だが)。ただ、今年はナクソス滞在中ずっと風が弱めで、これはとてもラッキーだった。

ミクリビーチ 


O プロコピオスはエーゲ海のベストビーチに挙げてよいと思う。海の色とか景観とか、個々の要因ではより素晴らしいところもあるが、総合的に見てプロコピオスほど欠点がなく、すべてにおいて満足度が高いところはないように思う。というわけで、滞在4日のうち3回はここを訪れた。
O 今年のプロコピオスではイタリア人のグループと隣り合わせることが多かったが、彼らがビーチの物売りからバッグやアクセサリーを買っていたのにはちょっと驚いた。もちろん値切り交渉はしていたけど、わざわざビーチで偽ヴィトンを買うのだろうか。
O プロコピオスはとても長いビーチで、バスで行く場合はビーチの東の端に着く。このあたりもいいビーチだが、よりきれいなのは西の端のほうで、我々はいつもバイクでこの辺りに行く。なお、1kmほどあるビーチを歩いてみたところ、中央あたりには一部ヌーディストもいることがわかった。

プロコピオスビーチ 


O ナクソスの魅力は夜のタウン散策、そしてタベルナ探しにもある。今年行ったタベルナはニコス(前述)、ルクルス(オールドタウンのフレンチ系)、ソトベント(セントジョージのイタリアン)、ラビリンス(オールドタウンのフレンチ系)。この中で、ラビリンスだけは3年連続での訪問になるが、今年も期待を裏切らない美味しさだった。特に、前菜のマッシュルームオイスターは秀逸。メインのポークフィレマスタードソースとチキンフィレエビクリームソースはともにソースのレベルが高く、ハウスロゼワインとともに40ユーロは十分満足できる内容だった。

マッシュルームオイスター 


O ルクルスもソトベントもなかなか良かった。ルクルスではオクトパススティファド(タコの煮込み)に挑戦してみたが、ソースの味はかなりの美味しさ。ただギリシャではやはりタコは炭火焼のほうが良いと思う。ソトベントのパスタも美味しかったが、ここではハウスワインがなかったことがちょっと残念。



★ 8/24 ナクソス → グリファダ

O ナクソス最終日は3時頃までプロコピオスビーチで過ごし、ホテルに戻ってから着替え。ホテル手配のタクシーで空港へ。2年前のパロスではオーバーブッキングで散々な目にあったが、今回は何の問題もなく定刻運行で40分足らずでアテネへ着いた。
O ナクソスの空港はこれだけ行っていて初めての利用。本当に1日1便来るだけなのでローカルな空港だ。チェックインはパスポートを見せるだけで予約データが確認され、すぐにボーディングパスが出てくるので時間がかからない。オリンピック航空は従来も機内での飲み物サービスはあったが、短いフライトの場合はあらかじめコップに注がれた状態で何種類かの中から好きなものをとる仕組みだったのに、なんと今回は1人づつ希望を聞いてサービスしてくれるだけでなく、お手拭とピーナッツの袋まで一緒に出てきたのにはビックリ。最近は明らかに船にお客を奪われていると思われるので、企業努力をしているのだろう。 (マー)
O 今回のスケジュールでは帰りにアテネで1泊する必要があるのだが、迷った末にグリファダのホテルにした。グリファダへはX96系統のバスで40分ほど。ここでの課題はバス停のアナウンスが一切ないので、降りるべきバス停でバスを停めるのは困難だということ。バスに乗った際に運転手にバス停の名前を見せて頼んでおくしかないが、このあたりはもう少し旅行者に優しく改善できないだろうか。そう言えば、オリンピック航空の中で見たアテネ空港のガイドによると、空港からアテネ市内へのタクシーは固定料金(昼間35ユーロ、夜間50ユーロ)が適用されることになったらしい。結構高めの値段ではあるが、これであの悪名高いぼったくりタクシー問題は一つの解決になったということだろうか。
O グリファダのホテルはコンゴパレスで、朝食込み1泊80ユーロ。部屋の設備、朝食の種類、ネット環境ともに標準以上の内容だったが、一つ大きな問題だったのは空調の音のうるささ。たまたま我々の部屋の空調に問題があったようで、部屋の交換を頼んだが満室で不可とのこと。残念ながらこの問題一つでこのホテルは低評価になってしまった。
O グリファダの通り沿いに何軒か並ぶタベルナで夕食。ここでは残念ながら選択を誤ってしまい、期待はずれに終わった(牛肉スパゲッティを頼んだが、スパゲティは完全なソフト麺、牛肉は固め)。
O ということで、乗り継ぎでアテネ1泊の場合はやはりアテネ市内(シンタグマ近辺)にした方がいいかもしれない。移動時間は多少余計にかかるが、地下鉄のほうが確実だし、食事の選択肢もより多いから。空港前のソフィテルがもっと安くなるか、別のホテルができることも期待したいところだが。



★ 8/25〜26 グリファダ → アテネ → 成田
O 最終日はホテルを10時半に出て、バスでアテネ空港に戻り、チェックインを済ます。スカイチームゴールドの特典でラウンジ利用が可能になった。
O 帰りのアエロフロートも良かった。モスクワ調達のはずの機内食も美味しかったし、本数は少ないとはいえ日本語の映画も何本か見られる。パーサーが僕の名前を呼んで「いつも搭乗ありがとう」と言ってくれたのも驚き。もちろんアエロフロートは初めてだからスカイチームとしての挨拶なのだが、こうした接客対応一つで結構気持ち良くなるものだ。
O モスクワの空港が新ターミナル完成で、明るく機能的になっていた。荷物検査で多少の時間はかかるが、これならアエロフロート利用、モスクワ空港利用も何も問題なし。
O 成田には定刻より20分ほど遅れて到着した。いつものとおり眠れなかったが、疲れはそれほどなく、YCAT経由で13時頃帰宅となった。



今回のまとめ

O 昨年に続き今年も見事なプランニングで、夏のギリシャの魅力を満喫できる旅行となった。定番+新しい島というのが我々のパターンだが、その定番がミコノスからナクソスに代わったのが昨年。ナクソスはビーチもホテルもタベルナも町も、飽きることない魅力があるから、当分は我々のホームタウンになると思う。
O レフカダのビーチはレベルが高く、イオニア海特有の明るい水色の海は本当に素晴らしかった。行く前はビーチもホテルもあまり期待していなかったのだが、結果的には大いに満足。町も予想よりはずっと賑やかで、エーゲ海の夏の夜を十分に楽しむことができた。
O もう一つ予想外に良かったのはアエロフロート航空で、かつての悪いイメージを払拭する改善努力は評価すべきだと思う。来年以降も使うことになりそうだ。
O ギリシャの物価は上がり気味で、夕食は30〜40ユーロ(サラダ、メイン2品にハウスワイン)、ビーチパラソル・チェアが8ユーロ、ガソリンはリッター1.7ユーロという水準。でも円高のおかげで、数年前より実質的には安くなっている。1ユーロ170円の頃は、グリークサラダが千円かとため息をついていたから。
O さて、帰国直後からマーは来年の計画を練り始めている。島への移動を考えるには、夏の臨時スケジュールが出ている時期に絞り込んでおくべきとのことのようだ。来年もナクソス+新しい島となりそうだが、その計画を楽しみに待つことにしよう。

(2011.9.3完 たーぼ・マー)

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