たーぼ・マーさんの2005夏 ギリシャ旅行

〜はじめに〜
 9回目のギリシャ旅行は、現地で書いたメモをもとに簡単な旅行記とします。

★日程
8月14日(日) 成田 → アテネ (AF、パリ乗り継ぎ)
   (アテネ空港 Sofitel Hotel泊)

8月15日(月) アテネ市内散策、夜にケファロニアへ移動(OA)
   (ケファロニア Boulevard Pyllaros Hotel泊 … 6泊)

8月21日(日) ケファロニア → アテネ → ミコノス (OA)
   (ミコノス Rochari Hotel泊 … 4泊)

8月25日(木) ミコノス → アテネ → 成田 (OA、AFパリ乗り継ぎ)

★フライトについて
* エールフランスは満席。座席の広さはまあまあ(KLMより良い)。食事も2回とも結構美味しかったし、ワインもグッド。2回の食事の間はギャレーでサンドイッチ、カップヌードル、アイスクリームが自由に食べられる。座席ビデオでゲームができるのも大きなポイント。乗務員の気配りも適切。
食事ランチ:スパイシーチキンとポテトサラダ、ボイルドビーフとタリアテッレ、チーズ、チョコレートケーキ
食事ディナー:サラダ、サーモンのロシア風パイ、舌平目、チーズ

* アテネまでのエールフランスも良かった。食事もきちんとした内容、機内も冷えすぎないで快適。出発が多少遅れたが23:30頃にソフィテルホテルに到着できた。結論として、エールフランスは乗り継ぎ時間が良く、サービスも良好で利用価値大。
食事夜食:小海老とパスタのサラダ、ローストビーフのラタトィユ添え、チーズ、アップルパイ

★アテネ
* 空港横のソフィテルホテルはJHCで円建て手配、これが一番安そう。やはり深夜到着での利用価値は高い。時差ぼけであまり熟睡できなかった。朝食バイキングはそれなりに豪華で美味しい。特に基本のクロワッサン、スクランブルエッグの味にはっきり差が出ている。

* 荷物をホテルに預けて、バス/メトロ乗り継ぎでアテネ市内へ。2.9ユーロで市内メトロ乗り放題は安い。途中渋滞なくてもシンタグマ到着まで50分ほどかかった。マーはジュエリー博物館に行く予定だったがこの日が聖母降臨の祭日で休みだったため、結局一緒にアクロポリスへ行った。祝日のためか入場料(12ユーロ)が無料だったのはラッキー。テロ警戒で、手荷物は預けて入場となった。アクロポリスは10年ぶりだが、結構な人出だった。アテネでは一回は見るべきところ。日差しは強烈だが、湿度が低いので日陰にいると快適。

* その後自由行動に。僕はメトロで2駅行き、ケーブルカーをやめて歩いてリカビトスの丘に登った。標高差200mくらいあるから相当なハードワーク。この日は霞んでいたせいもあって、苦労した割には満足度低い。

* マーとは17時にシンタグマ広場で待合せ、プラカ地区を歩いて早めの食事。スブラキ屋だったが、なかなかの美味だった。キンキンに冷えたビールが最高。

* 空港までは直通電車(30分毎)で行ったが、これは便利。切符売り場で間違えて2ユーロ余計に払ってしまった。2人用チケットは割引になっていたのだ。

* ケファロニア行きは70人乗りプロペラで満席。観光客が多いが、日本人は皆無。オリンピック航空だったが遅れなし。ホテルに頼んであった迎えのタクシーは相当なスピードで飛ばしたが、それでもホテルまで1時間近くかかった。途中山道多し。運転は難しくなさそうだが、標識は少ない。

★ケファロニアのホテル(Boulevard Pyllaros Hotel)
* ケファロニアでは北東にあるアギア・エフィミアという町のホテルを選んだ。ネットで直接予約。

* 部屋は小さめだが、ベランダから海が一望できるし、明るくて気持ちがよい。シャワーだけとはいえ、使い勝手は良い。ベランダで海を眺めながら飲むビールがうまい。
同じようなタイプで広さの部屋でも、使い勝手の良し悪しはほんのわずかなところで差が出る。このホテルは、クローゼットとチェストなどモノをしまうところが多いこと、冷蔵庫がよく冷えること、ベッド脇にライトがあること、シャワーブースがそれなりの面積で囲いが高く水が跳ねないこと、水やお湯の出が良いこと、バルコニーが広いこと、窓(バルコニーへのドア)が大きく採光がよいことなどが良い点で、5日間暮らすのに十分であった。マイナス点は、ベッドがダブルでやや狭いのと、洗面所にモノを置くスペースがあまりないことくらい。

* 朝食はトースト、ジュース、コーヒーだけの質素なものだが、トーストは香ばしくておいしいし、ジュースも100%果汁。

★ケファロニアの町、移動方法
* アギア・エフィミアは小さな街。タベルナが何軒か集まっていて居心地は良く、目の前の海も美しい。豪華版のクルーザーが何隻も停留している。

【アギア・エフィミアの港】

* ケファロニアは大きな島なので、全部を回ろうと思ったら車が必要。初日は夜遅く到着なのでホテルにタクシー手配を依頼し、翌日から2日間はバイクで近場の地理を確認した。その後の3日間レンタカーを借り、最後は早朝の飛行機だったので空港で乗り捨てることとした。クルマはほとんどがマニュアル車なので慣れが必要か。また、標識は英語表示もあるものの、それほど整備されていないので、助手席のナビゲータが重要となる。今回はホテル経由で依頼したレンタカーだったが、シボレーの小型車(馬力は無い)で3日間140ユーロという価格だった。バイクは1日17ユーロ。

* 空港近くのラッシー付近はこの島一番のリゾートエリアで、メインの道路沿いにはタベルナやちょっとしゃれたレストランが並び、ホテルやアパートが点在している。また海岸は大小のビーチが連続的に続いていてよりどりみどり。我々が滞在しているアギア・エフィミアとは随分違うが、両方ともほぼ想像通りの雰囲気。どちらを拠点にするかは好み次第。

★ケファロニアのビーチ
* 全部で5箇所のビーチに行った(ミルトス、アンティサモス、マキリスヤロス、スカラ、Xi)。ケファロニアのビーチはよく整備されており、水もとてもきれい。全体レベルではサモスおよびミロスと甲乙つけがたいところか(ミコノスを別格として)。

* この中ではミルトスが一番有名だと思う。映画「コレリ大尉のマンドリン」の中でも山の上からきれいな白浜が見えていたところだ。実際、ミルトスビーチの水は明るいコバルトブルーで、崖の上から見ると本当にきれい。ビーチの美しさだけで言えば、これまでのベスト3くらいに入るか。ただし、泳ぎやすさや砂浜の歩きやすさはイマイチ。すぐに深くなっているし、潮の流れも速いので泳ぎに自信が無い人には結構危険なところのようだ。有名なところだけあって、我々が2時過ぎに着いた時点でパラソルは空きが無かった。

【上から見たミルトスビーチ】


 【ミルトスビーチ】

* Xiビーチ(カイビーチと読むのかな?)は島の西側にあり、第二の街ルクソーリを通っていくところ。ここは赤茶色の砂浜が特徴的だったが、穏やかな遠浅の海で大変居心地が良かった。ビーチのタベルナも広くて値段は安く、全体としてかなりお勧めできる。

【Xiビーチ】

【アンティサモスビーチ】

* 残りのビーチもみな良かった。水はどこも透明度が高いが、ビーチによって水温が違うのがちょっと不思議。どのビーチも家族連れが多く(カップルは少なめ)、ミコノスとはちょっと様相が異なる。平日だったせいか、17時過ぎ頃から来る家族連れも多かったが、これは地元の人なのだろう。

★ケファロニアのタベルナ
* 夜は毎日違うタベルナに行った。全部で8軒くらいあったから、半数以上は制したことになる(Captain Corelli's Restaurantというのがあったがここは行かなかった)。

* 絶賛できるところはないものの、どこも平均点以上は付けられる出来だった。店によって多少の差はあっても、8月中旬のこの時期は満席に近い状態。ピークは10時頃か。2人組の生バンドが入っている日が2日あった。

* どの店でもグリークサラダと白ワイン(ハウスワイン)、それに各一品ずつ頼んで20〜25ユーロだった。各一品はケフテデス、スティファド(ビーフシチュー)、スタッフドトマト、シーフードスパゲティ、サーモンステーキ、ムサカなど。

* ケファロニアは何故かイギリスからのチャーター便が多く、そのせいか英語をよく耳にした。もちろん、タベルナではギリシャ人を除き、ほとんどの人が英語で注文しているのだけれど。

★ミコノスのホテル(Rochari Hotel)
* ロハリはミコノスタウンでも老舗のホテル。いつも常連客でにぎわっているようで、今回初めて泊まることができた。タウンのすぐ上、ベルベデーレやセメリの横の立地で、この時期1泊150ユーロは割安感がある。

* 設備は普通だが、清潔で居心地は良い。シャワーが狭いものの、使い心地は悪くない。ベランダからの眺めはまあまあ。泊まった部屋(205)の関係で、夕日が正面に見えないのがやや残念だった。

* 空港到着時に送迎を頼んでいたのに、バスが見つからず。苦労して電話したところ、到着時間の連絡を受けていないからタクシーで来いとの回答。ちゃんとメールで連絡済だったが仕方ない。タクシーは20分くらい待たされ、しかもわずか5分の距離で10ユーロとの請求。どうもミコノス初日は調子が良くなかった。

* 朝食はビュッフェだが、パン、ジュース、ゆで卵にヨーグルト程度で結構質素。

★ミコノスのビーチ
* 今回はエリア、スーパーパラダイス、カロリバティの3箇所へ。ミコノス滞在中ずっと異常なほどに風が弱く、どのビーチも十分満喫できた。

* エリアは広いビーチだが、エメラルド色の水が本当にきれいで、泳ぎやすさも最高。ただし、デッキチェアが10ユーロという高さ、タベルナも高価。ここには中国系のマッサージ屋さんが何人もいて、一度試したかったけれど。

【エリアビーチ】

* スーパーパラダイスはもう8回くらい行ったと思うが、客層は少し変わってきたようだ。ゲイの人は多いものの、ヌーディストは少なくなったし、普通のカップルとかが増えた感じ。最近のホットは遠い方のビーチになっているようだ。それでも水の透明さは変わりないし、水温も高くて波もなく、本当に気持ちよい一日を過ごせた。日本人カップルが一組だけいた。

* カロリバティは落ち着いたいいビーチでお気に入りの一つ。この日も風が弱かったから、過ごしやすかった。エメラルド色の水、泳ぎやすさは共通。足元が細かい砂である点がちょっとマイナス。ギリシャの家族連れが多く、小さな子どもが何人かオールヌードで遊んでいたのが面白かった。ここでの問題点はタベルナがメチャ高になっていたこと。タコグリルとサラダ、ビール2杯で35ユーロはちょっとひどい。昼食対策を考えなくてはならない。

* 北のアギオソスティスビーチ(パノルマスの北)へも立ち寄ってみた。ここは今ホットなビーチになっているそうだが、水はきれいで素朴な雰囲気。ただし、パラソル類は何もない。11時前というのに結構人が来つつあったから、情報は本当なのかもしれない。

【アギオソスティスビーチ】


★ミコノスの町、タベルナ
* ミコノスタウンのタベルナでの変化。まずタウン中央にあった中華系ダイナスティは別の店に代わっていた。後で、ダイナスティはバイパス沿いにBlue Gingerという名前で移ったことがわかった。また、有名店ニコスは隣のタベルナも吸収したようで、場所が大きくなっていた。相変わらずの混雑。

【ニコスの混雑(入っていませんが)】

* 今回初めて入ったのがミコノス屈指の高級店の一つシェ・マリア。結論としては二重丸をつけられる。何種類かあるフィレステーキは肉質こそ和牛には及ばないものの、十分美味しかったし、何よりもソースがさすが。僕が選んだ赤ワインもギリシャものにしては出色の出来だった。ユーロ高もあって、ギリシャでフレンチ系レストランに入ることの是非はあるかもしれないが、たまに美味しいものをちょっと贅沢したい時にはお勧めできるところだ(ちなみにチップ込みで107ユーロ払いましたが)。

【シェ・マリアで食べたフィレステーキ】

* それにしてもこの高級店がほぼ満席だったのには驚いた。我々が入ったのが9時頃だが、11時半過ぎでもまだ客が入ってくる。別の高級レストランKatrinやInterniも11時過ぎで結構な混雑だった。やはりミコノスの夜はかなり遅くから(少なくとも10時過ぎから)本格化することと、高級店に行く人も結構多いことを認識した次第。

* Sea Satin Marketへも行った。ソフィテルホテルで見た雑誌に紹介されていたところで、場所は風車の下。普通なら風が強くて大変だろうが、今年は風が弱めで助かっている。メニューが少なく、バリのイカンバカールのようにシーフードを量り売りして食べさせるレストランだが、当然高くなるのでスパゲティとカラマリだけにした。結構美味しくてワインも良かった。お勧めの一つにはなりうるが、シーフードを焼くだけというスタイルが日本人にはややもったいないか。料理の演出が凝っていた。

* あと2回は結局タキュピアへ。ここも結構レストラン化してきており、値段は高めになっている。それでも料理は美味しいし、ミコノスの中では相対的には値段も安いし、まだお勧めできるところだと思う。

【タキュピアのロブスタースパゲティ】

* それにしても、毎年行っているタキュピア、ついでにビーチのパラソル値段を比較してみると、最近のギリシャ物価値上がりに驚かされる。

       2000   2002   2005
ビーチ    550円   720円  1300円
タベルナ  3600円  3700円  7500円

 (ビーチはスーパーパラダイスのパラソル&デッキチェア2台、タベルナはタキュピアでのグリークサラダ、白ワイン、ロブスタースパゲティ+1品 の値段)

2002年はユーロ導入直後(1ユーロ=120円)に対して、2005年はユーロ高(同143円)もあるが、オリンピックに伴う物価上昇もあるのだろう。やはり1ユーロ=100円の感覚でないとやっていけないようだ。

★バイクのトラブル
* 今回は一つだけバイクでトラブルあり。そもそも月曜日朝に前回のバイク屋で借りようとしたら空き無しと言われたのが不運だったのだが、代わりに借りた小さな店で、それでも一番新しそうなバイクを選んだのにトラブルが待っていた。
* エリアビーチへ向かって走っている最中に突如エンジンが止まってしまった。幸いにもガソリンスタンドのすぐ近くだったので、そこから苦労してバイク屋へ電話したところ、結局ガス欠だったことがわかった。走り出してすぐ、このバイクはスピードメータが動かないことがわかったが、燃料計も故障だったのだ。かつ、バイク屋のオヤジが借りる際に燃料満タンと言っていたのを鵜呑みにしたため、まさかガス欠とは気づかなかった。それにしても、ガス欠になったのがガソリンスタンドのすぐ近くだったのは本当にラッキー。これが山道の途中だったらと思うとぞっとする。次回から、借りるときにメータ類やバッテリー(ライト等で)をよく確認することにしよう。

帰りのフライト
* 帰りはミコノスを昼に出て、同日中にアテネ、パリ経由で成田というフライトとなった。エールフランスが夜行便を運行しているために可能となったもので、きついスケジュールかと思ったが、思いのほか楽だった。成田到着が翌日18時だから、自宅へ帰ってそのままスムーズに就寝できるのが大きいかも。

ということで、多少のトラブルはあったものの、ケファロニアもミコノスも十分楽しむことができました。ギリシャ大好き人間の私としては、最近の物価上昇は残念なのですが(実際問題としてギリシャ1回の値段でアジアビーチには2回以上行ける!)、でもやっぱり来年も行きたいと思っています。

(2005.8.30完 たーぼ・マー)
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