味覚

「味覚」というテーマは2003年のギリシャ・シンガポール旅行から帰ってきてから思いついた。
何故思いついたかというと、味覚が人それぞれ違うからである。そんなの当たり前のことだが、HPの掲示板で色んな方がこのHPで紹介されたレストランに行ってみたときの感想を見ていて自分達が美味しいと感じたレストランの味が合わないと感じる人がたまに見られ、思ったより味覚って違うことに最近気が付いた。このHPを作っている自分達の味覚を少しでも理解してもらったほうが紹介しているレストランをもっと上手く利用して貰えるのではないかと思った。
思いつく限り、自分達の味覚を書いてみたいと思う。

まず、HPの作成者である僕の可愛い妻(以下は桃子)は旅行記を熟読すると判って貰えると思うが、とにかく食いしん坊で1日中何を食べるか考えている人間である。大げさではなく10日前後の旅行だと行く前に食べに行くレストランが全て決まっていたりする。今日は行くところが決まっていないから行き当たりばったりでレストランを決めるということが稀である。
それも旅行に行く6ヶ月前くらいから決めだし、寝しなに僕の耳元で「今度の旅行ではここのレストランとここのレストランで何を食べようか悩んでいるんだけど、何が良いと思う?」と訊いてきたり、旅行から帰ってきて3ヶ月くらい経ってから「あのときあのレストランでマンゴープリンをもう1個食べれば良かった〜」と現在の胃袋には何ら影響を与えないことを考え、喜んだり嘆いたりしている。

桃子は僕と結婚してから食べる量が増えたが、基本的には食事に関して質と量のどちらを選ぶ?と訊かれたら、間違いなく「質」を選ぶタイプである。ちなみに僕は「量」かな・・・

味付けに関しては濃い目の味付けが好きで、辛い味付けに強い。辛さに定評のあるタイ料理でも現地のレストランで注文するときには観光客向けではなく現地の人と同じくらいスパイシーにしてくれと頼んだり、辛さが足りないと唐辛子入りのナンプラーを料理にかけて食べている。

そんな桃子の好きな食べ物の一例を挙げると
中華料理・・・ショーロンポウを筆頭に飲茶全般
インドネシア料理・・・ナシゴレン(辛いチャーハンみたいなもの)
マレー料理・・・ロティチャナイ(カレーをナンのようなパンと一緒に食べる)、チャークエティ(マレーシア風焼きそば)
タイ料理・・・パットタイ(タイ風やきそば)、トートマンプラー(タイのさつまあげ)
ギリシャ料理・・・ギロ(ギリシャのファーストフード)、ムサカ(ギリシャのミートグラタン)
イタリア料理・・・パスタ料理(トマトソース系)
日本料理・・・おにぎり(具は鮭)
である。どれも日本で食べたとしても1000円未満の大衆的な食べ物ばかりである。

それから料理のジャンルに関係なく玉子を使った料理が好きである。結婚直前に行ったモルディブ旅行では朝食から玉子を3つも食べていた。それも黄身ばかりを狙って食べるので前世は蛇なのではないかと思う。

デザート系では
特に中華のデザートがお気に入りでマンゴープリン、杏仁豆腐には異様なまでのこだわりを見せる。
果物ではマンゴー、メロン、スイカ、桃が好物である。

反対に桃子の嫌いな食べ物は
海老・・・ロブスター〜芝エビまでどんなに加工しても食べられない。彼女曰く海老の見た目と味全てが駄目だと言う。ただし、乾燥桜海老は何故か大丈夫でチャーハンに入れたりして食べている。またかっぱえびせんも食べられる。
貝類・・・貝類もまったく駄目。ただしスパゲッティボンゴレなどは好物で、貝を食べずに麺だけ食べている。二人でボンゴレを食べるときは大概僕が貝の処理係になる。
刺身・・・基本的に生の魚が食べられない。グニョッとした食感が駄目なのだという。でも生に限りなく近いスモークサーモンは好きでよく食べる。不思議である・・・。生の魚が食べられないので寿司はほとんど駄目だが、イクラと玉子の寿司は好きである。また逆輸入寿司のカリフォルニアロールが彼女のお好みである。
こうしてみると彼女は全体的に高級な食べ物は駄目で安く大衆的で子供が好きそうな食べ物が好きということになる。例外として高級な食物で好きなものは蟹くらいである。(この文章を桃子が読んで曰く、キャビアとフカヒレ、カラスミは食べれるし好物だそうです)

結婚当初は彼女との食の嗜好性がかなり違い、食にこだわる割には安っぽいものばかり好きなので大した食通ではないな(でも安い食べ物が好きなので食費がかからないことには感謝してます)・・・なんて勝手に思い込んでいたが、彼女と旅行に行ってそうではないことを思い知らされた。

例えばショウロンポウでも本当に美味しいお店に連れて行ってくれるのである。漫画の「美味しんぼ」で見たことのある箸でショウロンポウを摘むと中の肉汁が下の方に溜まっているのが見えるショウロンポウで、肉汁をこぼさないようにひと口で口の中に入れると熱くて上顎の皮がベローンと剥がれてしまうやつだ。
桃子は食べることになると労力をいとわない。暇さえ見つけるとインターネットで色んなHPを閲覧し研究している。その食に対する情熱は敬意に値するのだが、それ以上に僕が敬意を評したいのは桃子の友人に対してである。

桃子の海外の友人はとにかく凄い。日本にも桃子を凌ぐ「T子」という食いしん坊バカ一代の親友もいるのだが、彼女についてはまた別の機会に書こうと思う。特に香港、シンガポールには自分達にとって海原雄山、もとい山岡士郎のような友達がごろごろいるのである。このような友人はカナダ留学時代に出来たそうだが、連れて行ってくれるレストランや屋台の味が文章ではとても表現出来ないほど美味しいのである。

香港での話になるが、桃子の友達デービッドが夜中に連れて行ってくれたミッドナイトディムサム(漢字で書くと真夜中飲茶とでも言うのでしょうか・・・昼間の飲茶とは違うそうです。)のレストランに行ったときは本当に目から鱗が落ちた。僕は学生時代に横浜中華街にある有名なお店のコース料理フロアでウェイターのバイトしていたことがあって、ある程度は中華料理を知っていたつもりだったが、デービッドが頼んだ料理はいずれも日本の中華料理では見られないものばかりでどれも美味だった。特に最後に出てきた料理できしめんのような麺に蒸したパイコーを載せ、その上から醤油のようなソースをかけて食べるのには感動したと同時に何故このような美味しいものを最後に出すのだとちょっとした怒りさえ感じてしまった。
この文章を書いていたら急にデービッドに会いたくなってしまった。デービッドよ、またあの料理が食べたい・・・

いろいろ書いていたら横道に反れて行ってしまったが、結論を言うと桃子の好物で美味しいと評価しているレストランに関しては行ってみる価値があると思う。味が合わないという方がいらした場合は許してくださいね。
今回は妻の桃子の味覚を書きましたが、次回は夫の和成の味覚を書いてみたいと思います。

味覚(和成編)
前回は妻、桃子の味覚について書いたが、今度は夫である和成の味覚について書いてみたい。掲示板を覗いたら予想外に色んな方がこの「味覚」を読んでくれているのでとっても嬉しい〜。実は桃子の味覚を書いてから直ぐに自分の味覚を書き出して、結構出来たのでちょっとここらへんで読んで見ようかな…と思って読んでみたら何だかあまり面白くないのでボツにしてしまった。桃子については普段からよく観察しているので書いていて楽しい内容になるのだが、自分のこととなるとつまらない自己紹介を延々としている感じになってしまう。だから僕の味覚は簡潔に述べて、僕の料理・食材に対する考え方、料理の美味しい国、各料理などを気ままに書いてみたいと思う。

僕の味覚は…
全体的に好き嫌いは桃子に比べて少ない。嫌いな食べ物を挙げるほうが簡単なので嫌いな食べ物から挙げてみる。

食べてみたが嫌いな食べ物…パクチー(少量は大丈夫だが、大量に入っていると駄目である。パクチーは最近タイでフォーを食べたとき嫌いであることが判明。今までは好きだと思っていた)、レバー(努力したが好きになれなかった。他の臓物はほとんど食べられる)、スイカ(味自体はそれほど嫌いな訳ではないのだが、種を地道に取り除くのが面倒臭いのであまり食べたいと思わない。口の中で果肉と種を取り分けて種だけを吐き出す人を見ると感心してしまう。なんて器用な人なのだろうと…)

食わず嫌いの食べ物…エスカルゴ(食べようとしたことがあるが、頭の中で「でんでーん虫虫、かたつむり〜♪」の歌が聴こえてきて食べる気が失せてしまった。エスカルゴなんて洒落た呼び方をしているが、要はデンデン虫じゃないか!メニューにもし「デンデン虫」と書いてあっても皆頼むのだろうか?…とバカなことを独り考えている)、ドリアン(匂いでノックアウトしてしまうが、チャンスがあれば挑戦しようと考えている)

好きな食べ物…挙げたらキリがないが、肉類と魚介類、どっちが好き?と訊かれたら魚介類が好きと答える。刺身で言うとマグロはもちろんだが、サーモンを好んで普段からよく食べる。日本では見かけないが、カナダの日本食レストランには鉄火丼と並んでサーモン丼というのがある。これがかなり美味しく、下手な鉄火丼よりも美味しいのでカナダに行く方には是非お勧めしたい。
で、今ふと思いついたのだが、明日世界の終わりが来るとして、人生最後に食べたいのは何か?と考えたら、寿司やすき焼き、天麩羅等ではなく、おそらく豚骨醤油味のラーメンと半カレーのセットではないかという結論になった。ラーメンと半カレーのセットとなったのはラーメン単品だけだと満足出来ないので死にきれないと思うのである。だから一番好きな食べ物はラーメンとカレーだと思う。僕も桃子に劣らず安い人間である。

味付けに関しては、塩加減はほんのり塩味が効いているのより、もう少し塩味が効いている方が好きである。辛さに関してはかなり辛くても平気で、最近よく激辛カレーパンが売っているので時々食べているが、今まで激辛カレーパンで辛いと感じたことはない。タイ料理で辛いと評判のトムヤムクンでも現地の人が飲む辛さで美味しく飲むことが出来る。でも、あまりに辛いトムヤムクンを飲むと時々しゃっくりが止まらなくなることがある。ひどいときは最大しゃっくりが1時間以上続き、「ナスの色は何色?」(※しゃっくりを治す呪文だそうだが…)と十回以上訊かれて「シーロ〜」と真剣に答えたが治らなかった。ちなみにナスの色は紫だと思うのだが何で白なのだろう…
それからあっさり味とこってり味のどちらが好きかと言われたら、こってり味が好きである。最近ラーメンに凝っていて、色んな人が薦めているラーメン屋さんに行ったりしているのだが、ちなみに僕が今まで行った中で一番美味しいな、と思ったラーメン屋さんは横浜にある「吉村家」というラーメン屋さん。
以上が簡単であるが僕の味覚についてである。